最近、TFCC損傷2件、足の後距腓靭帯損傷など、疑った症状を立証すべくMRI検査を行った結果、ビンゴ!・・・検査で損傷を見つけることが続いています。
 なんか怖いくらいに冴えてます。
 

■ TFCC損傷

 TFCCとは三角繊維軟骨複合体の略で、手首にある手根骨と腕の橈骨・尺骨の間にあり、双方のクッション、安定装置の役割をしています。ここが手首の骨折や、掌をついて転倒したショックで損傷することがあります。激しい痛みと、手首の可動制限、特にバイバイをするときに小指側に曲がらなくなります。
 治療は断裂があれば当然に手術で縫合する必要があります。損傷がわずかであれば保存療法となります。

 MRI検査する際も「TFCC損傷の疑いがあります、T2強調とT1脂肪抑制でお願いします!冠状断もよろしく!」と技師にしっかり伝える必要があります。漫然とした撮影ではしっかり描出できず、特に技師の技量によっては無駄な検査となる事もあります。

  
 

 通常骨折を見逃す医師は稀です。骨折に気づかないと医療過誤となるからです。必ずレントゲンだけは撮ります。レントゲンでは骨折の有無を確認できますが、軟骨や靭帯の損傷はMRIじゃないと映らないのです。しかし医師は軟骨骨折、靭帯断裂などを疑わなければMRI検査まで行わず、固定や保存療法の措置を取ります。医師は治すために必要な検査しか行わないのです。

 さて半年後、症状固定の時期です。痛みや関節可動域の制限が残り、それを後遺障害と主張しても「器質的損傷」がなければ、それを理由に非該当とされます。

 後遺障害は「器質的損傷」を前提とすることが基本です。何も損傷がないと「痛み」も「動かない」も疑われます。

 手術は見送るとしても僅かな損傷で痛みや可動域制限の残存で苦しむ被害者は多く、そしてそのほとんどが後遺障害と認められずにいるのではないかと思います。

 お願いします、早めに相談にいらして下さい。