わりと頻繁にある弁護士を解任させての受任、今年も早2件を数えます。連絡がつかない、説明がない、動いて頂く気配がない・・・ダメ先生に依頼してしまったケースは論外としますが、やはり気になるのは、知識・経験不足、それらからのミスリードです。人柄は真面目で良い先生であっても、弁護士過誤に繋がる重大事と思います。 最近の例から1つ挙げます。 高次脳機能障害の被害者さんから相談を受けたのは良いですが、神経心理学検査の数値をみて・・「これでは、高次脳機能障害での認定は取れません」と、あきらめてしまった先生です。私から見れば、その被害者さんは認知や記憶に大きなダメージはなく、注意機能や情動面(幼児退行・依存性、感情失禁など)がメインの症状です。当然、そのような患者さんは、知能検査や記憶検査の数値は健常者と変わりません。むしろ、元々の知能が優秀であった方などは、平均以上の数値を示すことも珍しくないのです。
つまり、この弁護士先生は検査数値だけを見て、ご家族が訴える被害者さんの性格の変化など事故前後の変化について、耳を傾けなかったのです。高次脳機能障害の症状は幅広く、検査の数値だけで全容をつかむことはできません。ましてや、後遺障害の等級が決まるわけでもないのです。それは、弊所の実績ページをご覧になって頂ければ、被害者さんの様々な症状からお分かりと思います。
この先生に任せていたら、高次脳機能障害はなかったことにされてしまいます。誰かが気づいて、丁寧に観察して、ご家族から熟聴して、高次脳機能障害の評価ができる専門医にお連れしなければならないのです。頼るべき弁護士の知識・経験不足、さらに謙虚さを欠いた対応によって、このまま任せると1000万円程度を失う危険があったと思います。
弁護士による交通事故の2次被害は頻繁に起きています(もちろん、行政書士や社労士、保険屋さんも含みます)。弁護士であれば誰でも安心ではありません。被害者さん及びご家族は、できれば何人かの先生に会って、慎重に選ぶ必要があると思います。
高次脳機能障害の様々な症状・・・疲れやすい(易疲労性)、怒りっぽい(易怒性)、逆に性格が穏やかになる(性格変化)、やる気がなくなる(自発性の低下)、一つの事に執着する(固執性)、性的欲望を抑えられない(脱抑制)、すぐ泣く(感情失禁)、眠れない(不眠)、趣味や食べ物の嗜好が変わる(性格変化の一種)、空気が読めなくなる(対人技能の劣化)、他にも言葉が流暢に話せなくなる(失語)、難聴や耳鳴り、嗅覚・味覚の脱出、手指の麻痺など・・・たくさんあります。全方位で患者さんを観察し、ご家族の声に耳を傾ける必要があるのです。
そして、これは秋葉だけの見解かもしれませんが、ある種の予断を持つことです。「こんな障害があるのでは?」という、あてずっぽうや予想ですが、調査を進めるにつれて当たっていたことが何度もありました。

また、高次脳機能障害の方でたまに目にするのは、被害者が目安となる1年が経っても動かず、先に相手保険会社から主治医に医療照会をされて、「後遺障害はない」との言質を取られて、大ピンチの状態からのスタートとなってしまうケースです。まず、保険会社に悪気はないと思います。スケジュール的に「1年後経ったので、そろそろ症状固定を進めるか」、と主治医に働きかけたに過ぎません。一方の医師ですが、軽度の高次脳機能障害は一見わからないものです。主治医ですら後遺症を詳細に把握できないことがあります。とくに急性期治療だけをした医師は、リハビリで転院した昔の患者への関心を失います。手術が成功し、命を助けて、後はリハビリ先へ、その医師の仕事は終わっているのです。転院後の症状の経過など追っていません。何より、完治を目指して治療に努めた医師こそ、後遺症など認めたくない感情も働くはずです。そのような時に、保険会社から医療照会がきた・・・被害者が後遺障害申請へ自ら動かず、保険会社に先を越された形ですが、これも全国で頻発していると思います。
結論、治療を遅滞なく改善に努め、速やかに後遺障害の認定を得て、賠償交渉へ進める、これらを計画的に進めることが被害者の王道と思います。その策定が難しいのであれば、できるだけ早く秋葉へご連絡頂ければと思います。作戦会議は早いに越したことはありません。
私共は、最初から等級を想定して作業を進める事務所なのです
相貌失認を取り上げたドラマ、映画はいくつかあるようです。注目はその映像化で、障害者からどのように観えているのか、色々と工夫しています。先のキムタクのドラマでは、奥さんや実子の顔を含め、人の顔がすべて仮面に見えていました。実際、このように見えているのかどうか、障害者じゃないと分からないでしょう。ラジエーションハウスでは、顔全体、顔の一部にもやもやしたモザイクをかける映像処理でした。これですと、人の区別や表情の読み取りが困難で、視聴者にとって、障害者の視点がわかり易かったと思います。

(井田 正博 先生 他:脳血管障害 日本医師会雑誌2018:137(5)957-962より改変)
2、立体的に病巣範囲が構成できるか?
映像を駆使する、うちの事務所でなければ・・7級だったかもしれません
そこで、性格変化の症状を必要になってくるのは、家族、特に同居している家族からの報告です。事故前と事故後の性格の違いを判断でき、さらに、医師や病院関係者、近所等の他人に対しては症状が出ないことがあるため、性格変化の症状を一番認識できるのは家族だけなのです。
高次脳機能障害によって性格が変わってしまった場合、これに対する治療方法は、投薬方法があげられますが、効き目は人によってバラバラです。また、投薬以外にできることはあまりありません。このことから、一部の医師は、性格変化について、日常生活に大きく影響しない場合は重く受け止めて頂けないことがあります。この点、性格変化が加齢等によるものであれば、やむを得ないこともあるかもしれません。




(3)検査

現在、高次脳案件を9件受任中、事務所内研修でもwais検査を実施予定です。
まさに、脳外科医による救急救命を象徴するシーンでした。専門用語が飛び交いましたが、一つ、疑問が。脳圧上昇の原因を「脳腫脹」と。私はそこで「脳浮腫(のうふしゅ)」では?と思いました。どうも知識が曖昧です。そこで、早速調べてみました。

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