【事案】

バイクで交差点を直進中、対抗自動車が右折急転回してきた為、衝突してバイクから投げ出された。診断名は、クモ膜下出血、硬膜下血腫、脊髄損傷、顔面骨折、肋骨骨折、血気胸、大腿骨転子部骨折、脛骨・腓骨骨折、さらに右上腕神経引き抜き損傷となった。

脊髄損傷は最終的に右半身に麻痺を残すことになった。それ以上に右上腕の神経損傷から、右上肢の可動は完全に失われた。
 
【問題点】

脊髄損傷による四肢麻痺と区別して、別途に等級認定を引き出す必要がある。なぜなら、神経系統の障害と、この右上肢の機能障害を併合させることができる。

【立証ポイント】

右上肢の完全麻痺・・そのように診断書に書くだけでは足りない。まず、神経伝導速度検査を実施して、完全麻痺の数値を確保した。症状固定時には、肩関節、肘関節、手関節、そして指一本一本まで丁寧に計測して頂き、専用の用紙に記載頂いた。他に専用三角巾による固定の姿を撮って添付した。

思惑通り、四肢麻痺とは別に機能障害で5級6号を確保、神経系統の5級と併せ(3つ繰り上げ!)併合2級に押し上げた。
  
※ 併合により分離しています
 
(令和1年12月)