おかげさまで、年初から社員・バイトさん共に面接が続いております。この数年、あまりに求人が実らないことから、業を煮やしたハローワークさんや求人会社さんから、待遇面など広告の表記について色々とアドバイスを頂きました。それはとても参考になる意見で、なるほどと思うことばかりです。しかしながらですが、弊所の仕事は世間にそれほど周知されたものではなく、採用の第一条件は「この仕事をしたい」といった動機面です。

 これまでも、動機面から門を叩いてきた面接者しか採用できなかったと思っています。その方達は共通して、条件面など見ていないに等しく、業務内容”被害者側の医療調査”に興味を示してきました。逆に、行政書士に受かった、もしくは勉強中で行政書士事務所の求人を探している方達は、勘違いの応募に思えました。行政書士での実務経験を積むため・・これは弊所ではかないません。行政書士の主業である許認可などやっていないからです。それは、HP上に表記しています。

 行政書士事務所の求人は全国でも数件レベル、ほとんど無きに等しいものです。行政書士試験の合格者は実務経験なく、直ちに独立独歩を迫られます。これは業界全体の特徴でもありますが、行政書士は医師や弁護士のような修習制度がありません。理由は、業務の難易度はもちろん、その責任の重さも含め、軽易な職種だからと思います。行政書士の一般的な業務はマニュアル・雛形を購入すれば、ほとんど事足ります。もちろん、歴戦の書士ならではのプロフェッショナルな技術は別物ではありますが、一般的に資格合格=即、独立事務所開業なのです。

 もし、親戚に建設会社がある、前職の繋がりで仕事を確保できるなど、コネをバックに独立ならば生計の目処が立ちますが、それ以外の合格者が行政書士事務所を構えて食べて行くのは、相当のリスクが伴います。恐らく、裸一貫でベンチャー企業を立ち上げる覚悟と才能がなければ無理かと思います。およそ90%の行政書士は自宅外に事務所を持たず、家の応接間に電話1本、事務員は奥さん、このような体制が普通なのです。自宅外事務所を持ち、事務員を雇用できる書士の多くは、司法書士や税理士、社労士事務所と併設です。これは他士業に付帯して仕事が発生する、行政書士ならではのメリットを活かした結果です。それだけ、行政書士業を主業として生計を立てることは大変なのだと思います。

 弊所についても、医療調査・保険手続きを主業としていますので、併設事務所の形に近いと思っております。冒頭の話に戻りますが、行政書士は余るほどおりますが、交通事故被害者の調査業、被害者救済業はかなりニッチな存在です。何度も繰り返し書きましたが、弁護士事務所だけでは手の及ばない救済業務が山ほどあるのです。一部の弁護士先生の理解から、その業務の委託を受けておりますが、まだまだ世間一般に浸透したものとは言い難いものです。したがって、入所希望者の皆様に対しては、新しい仕事を開拓する気概を欲しています。弁護士の影を恐れつつ、こっそり賠償交渉に手を出して、裏で小ずるく報酬をせしめる従来の非弁・交通事故行政書士が死滅しつつある中、新しいメンバーと、弁護士法に触れず、むしろ弁護士から歓迎され、被害者救済に不可欠な存在として、業界の10年20年先へ視野を共にしたいと考えています。  

続きを読む »

 これはどの業種・仕事にも言えますが、そこそこ経験を積んで自信を持つと、つい、結果を見切ってしまうことがあります。もちろん、経験に裏打ちされた「読み」から仕事の判断をすることは必要です。しかし、私達の仕事の結果は審査側の判断に委ねられるのですから、「読み」はあくまで予想に過ぎません。本件の認定は最初から難しいと思っていました。当然、再請求も結果は厳しいと覚悟しました。しかし、予想に反して後遺障害が認定されました。このような読み違いが最も生じる申請は、ずばり、神経症状の14級9号です。

 打撲捻挫で治療が長引いた場合、その多くは被害者感情からくる「大げさ」、保険金狙いの「詐病」、あるいは「心身症」による症状の遷延化が疑われます。これらを排除した真の症状に苦しむ被害者を、自賠責は症状の一貫性・信憑性から判断します。骨折のように明確な画像もなく、医師の診断が数値化できない、このような審査に自賠責保険の調査事務所の判断もぶれると思うのです。その点、もっとも読みづらい後遺障害と言えます。

 私達も年に数件、認定等級の予想を外すことがあります。その度に、経験や知識だけで軽率に判断してはいけないことを再確認させられます。

 本件は、抜群の戦功から今年、二階級特進(つまり昇給)の佐藤が担当しました。

   私、佐藤も4年目、仕事に自信がでてきましたが・・ゆえの慢心を戒めなければなりません  

非該当⇒併合14級:頚椎・腰椎捻挫(50代女性・千葉県)

【事案】

自動車に搭乗中、急な右折で専用レーンに割り込んできた車に衝突される。直後から頚腰部痛のみならず、手足の痺れ、頭痛、めまい等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談時には既に8ヶ月が経過しており、相手保険会社に治療費を打ち切られた後だった。さらに、MRI検査が未実施、受傷機転も軽微な接触、事故も物件扱い、初診が事故から2日後・・・マイナス要素がいくつも絡んでいた。できるだけ全てを取り繕い、後遺障害申請を試みるも結果は非該当であった。

【立証ポイント】

続きを読む »

 受任する何年も前で、事故とは無関係であっても、既に負った後遺障害(既存傷害)、これも十分に検証する必要があります。

 なぜなら、自賠責保険の後遺障害審査では、事故で生じた後遺症から、既存の後遺症が差し引いて等級認定をします。この判断を加重障害と呼びます。当然、事故前の障害は、後の賠償交渉で相手側の主要な反論材料にされます。当該事故による障害(賠償金)から、元々の障害分を差し引く・・大変難しい判断になりますが、ある意味、自賠責の加重障害のルールで明確化できます。賠償問題の解決に一定の合理的な考え方として重宝されるのです。

 本件の場合、事前の調査で既存障害の実態を把握したつもりでしたが、加重障害を想定できませんでした。結果は、政府の保障事業(引き逃げや無保険車による被害者を国が補償)の等級認定があったことが加重障害判断の決め手になりました。その点、依頼者様にはもちろん、自賠責保険・調査事務所に長い期間の調査負担をかけてしまったと反省しています。

政府の保障事業だったとは・・  

3級3号・加重障害:高次脳機能障害(80代男性・埼玉県)

【事案】

歩行中、自動車に衝突される。頭部を強打し、意識不明の状態で救急搬送、急性硬膜下血腫、脳挫傷の診断が下された。

続きを読む »

 続いて、1下肢における足関節の機能障害と変形障害の二つを立証した件です。

 弊所の実績ページをご覧になればおわかりと思いますが、下肢のあらゆる骨折の経験が蓄積されています。経験上、診断名から等級の予想がつきます。本件でも併合11級に収めるべく、「何をどうすべきか」計画的作業はお手の物です。とくに、腓骨の癒合不良は医師も歩行・日常生活に深刻な後遺症を残すものではないと、治療上軽視します。自賠責保険でも多少の変形では等級を認めませんが、それでも骨が癒合しない偽関節となれば、「長官骨の変形」=12級8号に合致します。

 本件のように骨折が複数に及ぶ場合、自賠責のアドバンテージを活かし、等級を一つ引き上げることが望まれます。これこそ経験の差がでるところではないかと思います。    多発骨折の場合、多くの被害者さんが等級を見逃していると思います  

12級7号:足関節内顆解放脱臼骨折、12級8号:腓骨遠位端粉砕骨折(50代女性・埼玉県)

【事案】

歩行中、バイクに衝突される。全身を強く打ち、下肢の多発骨折。救急搬送され他の地、すぐに手術が施行され、2ヶ月以上の入院を余儀なくされた。

【問題点】

足関節は抜釘手術を行わないことが決まっていた為、主治医は立証作業にそこまで協力的ではなかった。また、治療努力の成果もあり、可動域もどんどん回復していった。 対して、腓骨は癒合進まなかった。

【立証ポイント】

骨癒合も進んだ頃合いで病院同行し、まず、足関節の3DCTと両足関節が比較できるよう、同時に写るようなXP撮影の依頼を行った。その後、後遺障害診断では、可動域計測に立ち会い、12級の基準値であることを見届けた。後遺障害診断書が完成したが、診断名と可動域数値に不備があった為、修正依頼を実施して完璧な状態に仕上げてから申請した結果、狙い通り12級7号認定となった。

一方、腓骨はレントゲン画像をみたところ、骨折部にわずかの空隙があり、偽関節(くっつかなかった)となっていた。プレート固定している為、安定性は確保されており、医療的なアクションを起こすことはないが、医師に丁寧に説明して長管骨の変形欄に追記いただいた。過去の経験から自賠責は腓骨変形に関する等級認定に厳しい印象だか、偽関節の画像打出しを添付してアピールしたことから、こちらも狙い通り12級8号認定となった。結果、併合11級に収めて、連携弁護士に引き継いだ。

続きを読む »

【事案】

歩行中、自動車に衝突される。頭部を強打し、意識不明の状態で救急搬送、急性硬膜下血腫、脳挫傷の診断が下された。

(参考画像)

【問題点】

本件事故以前に「中心性頚髄損傷」の手術を受けており、他にてんかん等様々な既往症があった。したがって、事故以前の症状を知るべくカルテ開示からスタートした。カルテの精査とご家族、代理店さんからお話を伺い、既存障害が本件脳損傷とはほとんど関係ないことを確認したつもりであった。

【立証ポイント】

最後に実施した検査が2年も前だった為、病院同行で検査を改めて検査依頼し、いつも通りに、ご家族、代理店さん、医師、臨床心理士と一緒に本人の障害についてあぶりだしていった。書類作成作業では、奥様から具体的なエピソードを伺った。職人らしい一本気な性格だったせいか、医師も「元々そういう性格が今回の事故で助長された。」と話しており、元々の性格と事故外傷による症状を切り離すことに苦労した。「記憶障害」、「易怒性」、「固執性」に特化した文章を完成させ、調査事務所がどう判断するか審査を待った。

高次脳審査会も調査に時間を要し、延長通知が4回届き、結果が出たのは申請から10ヶ月後であった。3級認定に喜んだのも束の間、既存障害の「中心性脊髄損傷:5級2号」が加重障害としてマイナスされていた。早速、医療照会資料を開示し、ご家族や代理店さんにも以前の事故について聞き取りをした。その結果、「中心性脊髄損傷」は事前にうかがっていた自損事故での申請ではなく、政府の補償事業で5級2号が認定されていたことが判った。

異議申立は諦め、3級3号-加重障害5級2号にて後遺障害手続きは終了となった。何年も前の既往症で家族も良く覚えておらず、聞き込みに頼った医療調査で事前に把握できていなかったことは、反省すべきであった。

(平成30年10月)  

続きを読む »

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。    さて、昨年も多くの認定結果が蓄積されました。年始からシリーズで、30年中の未投稿案件を紹介したいと思います。

 最初は醜状痕です。ご存知の通り、書面審査を原則とする自賠責保険では、その例外として面接による審査が行われます。弊所で事前に計測していますのでほとんど等級は読めていますが、やはり、人が審査するもの、微妙なジャッジで左右されることもしばしば。本件は明らかに被害者寄りの計測・認定をして下さいました。醜状痕の判定に関しては、「自賠責は優しいな」と感じることがあります。 私も面接に立ち会ました

9級16号:顔面線状痕、14級5号:下肢醜状痕(50代女性・埼玉県)

【事案】

歩行中、バイクに衝突される。全身を強く打ち、多発骨折、顔面にも傷を負った。 【問題点】

続きを読む »

【事案】

自動車に搭乗中、急な右折で専用レーンに割り込んできた車に衝突される。直後から頚腰部痛のみならず、手足の痺れ、頭痛、めまい等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談時には既に8ヶ月が経過しており、相手保険会社に治療費を打ち切られた後だった。さらに、MRI検査が未実施、受傷機転も軽微な接触、事故も物件扱い、初診が事故から2日後・・・マイナス要素がいくつも絡んでいた。できるだけ全てを取り繕い、後遺障害申請を試みるも結果は非該当であった。

【立証ポイント】

早速、病院に同行し、主治医にMRI検査を依頼した。今までMRIの紹介状など書いた事がないという年配の医師をなんとか説得してMRI検査を実施、続いて後遺障害診断書を記載いただいた。通院回数は十分であったが、1ヶ月で非該当の知らせが届いた。

理由書の精査、症状の一貫性、症状固定後の通院等を鑑みて、異議申立は諦めの方針だったが、念のためもう一度申請してみることになった。主治医に追加書類を依頼し、非該当通知から約1ヶ月でスピード申請(異議申立)を敢行、初回申請同様約1ヶ月で認定が覆り、併合14級認定を勝ち取った。ご本人は諦めていたが、大満足の結果となった。「簡単に諦めない」初心を忘れてはいけないと感じた案件となった。

(平成30年12月)  

続きを読む »

【事案】

歩行中、バイクに衝突される。全身を強く打ち、下肢の多発骨折。救急搬送され他の地、すぐに手術が施行され、2ヶ月以上の入院を余儀なくされた。

【問題点】

足関節は抜釘手術を行わないことが決まっていた為、主治医は立証作業にそこまで協力的ではなかった。また、治療努力の成果もあり、可動域もどんどん回復していった。 対して、腓骨は癒合進まなかった。

【立証ポイント】

骨癒合も進んだ頃合いで病院同行し、まず、足関節の3DCTと両足関節が比較できるよう、同時に写るようなXP撮影の依頼を行った。その後、後遺障害診断では、可動域計測に立ち会い、12級の基準値であることを見届けた。後遺障害診断書が完成したが、診断名と可動域数値に不備があった為、修正依頼を実施して完璧な状態に仕上げてから申請した結果、狙い通り12級7号認定となった。

一方、腓骨はレントゲン画像をみたところ、骨折部にわずかの空隙があり、偽関節(くっつかなかった)となっていた。プレート固定している為、安定性は確保されており、医療的なアクションを起こすことはないが、医師に丁寧に説明して長管骨の変形欄に追記いただいた。過去の経験から自賠責は腓骨変形に関する等級認定に厳しい印象だか、偽関節の画像打出しを添付してアピールしたことから、こちらも狙い通り12級8号認定となった。結果、併合11級に収めて、連携弁護士に引き継いだ。

※ 併合の為、分離しています。

(平成30年11月)  

続きを読む »

【事案】

歩行中、バイクに衝突される。全身を強く打ち、多発骨折、顔面にも傷を負った。 【問題点】

受傷後3ヶ月(退院して早期の段階)で相談に来られたので、傷跡もくっきりと残っていたが、口腔外科での手術によって正面からでは目立ちにくくなった。 また、足関節部にも傷跡が残ったが、瘢痕の基準である手のひらの大きさには至っていない。

【立証ポイント】

主治医に今回の趣旨を説明し、顔面は後遺障害等級認定が終わるまで形成手術を保留、長さをきっちり記載いただいた。調査事務所で面接をした際には、12級を想定していた弊所と医師の計測値を大きく超えて、9級の基準値となった。後遺障害診断書の内容と面接の結果、どちらを優先するのか分からなかったが、面接から約2週間で等級認定の通知があり、関係者一同驚く結果となった。

下肢については、調査事務所で面接をした際、こちらも非該当を想定していた弊所計測値に対して、医師の計測値を大きく超えた面積を見てくれたため、14級の認定となった。

※併合の為、分離しています。

(平成30年11月)  

続きを読む »

お問い合せはお気軽に!

事務所メンバー

「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

代表者略歴を見る!

後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

2019年1月
« 12月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

月別アーカイブ