全損となった物損請求で毎度、苦戦することは、相手損保の低い査定額です。一応、根拠はレッドブックの査定額ですが、自動車はそのグレードや装備などで大分値段が変わるものです。そのような事情を主張しない限り、損保はいつだって、最低額を示してきます。
これを腕利きの弁護士が交渉しても、大幅な増額は難しいものです。弁護士は法的な根拠を基に主張しなければなりません。一方、保険畑出身の秋葉は、法律や理屈で戦いません。本件のように、被害車両に車両保険が付いていれば、車両保険に請求するまでです。恐らく、相手損保の提示する全損額より、車両保険の保険金額(アマウントと言います)が高めに設定・契約されているので、車両保険への請求が有利なるケースが多いのです。これを業界では「車両先行」と言います。
さらに、本件は、同じ保険会社同士です。同じ保険会社なのに、対物の査定額と車両保険の査定額が大きく食い違う・・・「おかしいでしょ(怒)」と。結果、対物担当者は、車両保険と同額を認めてきました。恐らく、同じ保険会社ですから、双方の担当同士で妥結したのだと思います。車両保険だけではなく、人身傷害でも、自身の保険を先行させる策が功を奏す場合があります。面倒な交渉や弁護士頼みも要りません。交通事故の世界では、保険の駆使だけで片付く事が少なからず存在するのです。
まさに、弁護士要らず! だけど、認定後は弁護士の活躍に期待です
非該当⇒併合14級:頚椎・腰椎捻挫(30代女性・静岡県)
【事案】
右折待ち停車中、後方から追突を受けた。直後から、頚部、腰部とも神経性の痛みが生じ、治療が長引く事に。 【問題点】
初期からの相談であったので、物損交渉から始まった。被害者・加害者共に同じ損保であったので、相手損保が提示するであろう低い査定額をけん制する為、車両保険の先行請求をほのめかしたところ、値切られることなくスムーズに対物の交渉は済んだ。

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事故のおよそ40%は被害事故です。被害に遭った場合、相手が自動車保険に加入しており、かつ、常識的な人であれば、なんとか相手からの補償で解決できます。しかし、日本損害保険協会の統計上、通年約20%前後が任意保険に未加入との現実があります。つまり、街を走る自動車の5台に1台は無保険なのです。意外と思われる多さと思います。しかし、私の経験では、相談会に被害者さんが10名いらっしゃると、その内、1~2名は相手が無保険で・・との相談になるので、「やはり、統計通り」と思います。だからこそ、ディフェンスの保険がより大事に思えるのです。
では、保険に入っていない人が、お財布を開いて治療費や慰謝料を払ってくれる確率は?・・極めて低いと覚悟するべきです。たいてい、「お金がない」か「俺は悪くない」と居直ります。
いずれにしても、法律上の賠償責任のルールであっても、ある日、突然、被害者さんは、修理や買替から目に見えない時間や手間の被害を負うことになります。これを埋めるものは、残念ながらお金でしかありません。ここで、物損のわずかな金額で騒ぐより、ケガの賠償金をしっかり確保する事、これが交通事故解決のコツと言えます。これに早く気付いてほしいと思います。本件もその好事例です。


どーも、金澤です。
チューリヒはこんなところで大盤振る舞い?
どーも、金澤です!
物損事故に関するご相談で、「道路の落下物にぶつかった場合は?」・・過去にいくつかの事例を経験しています。
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