本日は都内近県の親しい事務所さんが集まっての忘年会でした。内輪の会ながら、4弁護士事務所のご参席を得て、近況、最近のニュースなど、話がはずみました。
 
 その日は、例の「あおり運転に危険運転致死傷罪が適用されるのか?」の一審判決がでました。当然、真っ先に話題となりました。判決文をまだ詳しく読んでいませんが、あおり運転で高速道路で停車させた行為を、危険運転致死傷罪の範疇とするか、それとも別の罪状とするのか?、また、危険運転致死傷罪を適用するにしても、準用的な解釈・適用とするのか?なども検討できそうです。法律家の意見が分かれる、非常に注目すべき判断でした。ご存知の通り、真っ向から危険運転致死傷罪が適用、懲役18年となりました。

 私は今までに交通事故を通じて、それこそ50人近い弁護士先生と一緒に仕事をしてきました。新しい事件のたびに思いますが、弁護士先生でもそれぞれ意見が分かれることです。法律家それぞれの解釈の違いは別として、法律とは、見方で、立場で、検討の仕方で、時代背景で、感情で、結論が違ってしまうものなのでしょうか。

 法律には解釈の問題があり、幾多の事件に法適用がそぐわなくなれば法改正となります。何事も答えは一つではなく、簡単に白黒・勝ち負けを付けることは拙速かもしれません。事実は一つでも、解釈は人それぞれです。人には色々な考えがあり、必ずしも自分の意見が通るものではありません。これは、多様性を容認するスタンスに通じると思います。自身を振り返ると、知識が増えたことで、つい結論を急でいると思います。何かと固定概念が邪魔になっているとも自省するところです。来年は少数意見を含め、多様な意見を丁寧に聴いて、思考の包容力を磨いていきたいと思います。

 ご参加された諸先生方、お忙しい中ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
  
 あとそれから、

 引越し以来、素っ気無かったエントランスに絵をかけました。「19世紀のパリ」でしょうか。


 

 もちろん、クマさん達、今年も大活躍です。