【事案】

自転車搭乗中、交差点を横断する際、左方から自動車が進入し衝突した。骨盤(恥骨、仙骨)を骨折した。事故直後から臀部痛、大腿骨後面のしびれに悩まされる。 【問題点】

骨盤が癒合して症状固定、後遺障害診断書を主治医に依頼した後に相談を受けた。 後遺障害診断書を確認したところ、骨盤の変形により自然分娩が将来困難になる可能性がある旨の記載があった。記載した医師は整形外科であったことから、産婦人科にも分娩への影響を診て頂き、障害の予断をお願いしたが、地元の産婦人科医は協力的ではなかった。さらに、依頼者は本件事故によって留年し、受験も控えていることから、遠方の病院へ通うなど時間をかけた立証作業は望めなかった。

そもそも、将来の出産の影響について、現時点で評価することには限界があった。

【立証ポイント】

産婦人科で診て頂くことを諦めて、新たに画像CDを病院から取得し、連携先の放射線科医に鑑定を依頼した。 その結果、分娩時に影響が出る可能性があることを認める記述を得た。この鑑定書と新たに取得した画像CDを、改めて後遺障害診断書に添付して提出した。

申請から約4ヶ月後、生殖器の障害について骨盤骨折に伴う狭骨盤で11級相当が、また、大腿骨後面のしびれについても14級9号が認められた。さらに本件では、顔面醜状痕で12級14号が認められ、併せて併合10級となった。

なお、本件申請後、知人の産婦人科医に意見を伺ったところ、骨盤が変形しても、児頭の大きさは個人差があり、分娩時は柔らかいため変形できることから、分娩への影響について、本当のところはわからないとの意見であった。

申請側は、将来への禍根なき障害認定・解決を目指し、厳しく障害等級を追求しなければならない。対して、被害者が10代の女性であるゆえ、自賠責調査事務所は寛大な判断をしたのかもしれない。

※ 併合により分離しています

(平成28年6月)  

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【事案】

バイクで交差点を横断中、対抗右折自動車と衝突。右股関節の寛骨臼、右鐘骨を骨折した。 【問題点】

この部位の骨折は関節内骨折であり、多くの場合で股関節の可動域に制限が残る。治療途中で病気になったこともあり、2年以上の長いリハビリの成果から可動域は中途半端に回復傾向、症状固定を急ぐ必要があった。

【立証ポイント】

股関節と足関節は別の病院で治療が続いており、それぞれの医師に面談、診断書の記載を頂いた。特に股関節の可動域、屈曲と伸展は12級、内転・外転は10度足らずで10級を逃す数値であり、内旋・外旋の参考数値に勝負をかける必要があった。   続きを読む »

 これまた難しい依頼です。骨盤骨折後の変形・ゆがみが将来の正常分娩の妨げになるか?

 また、若い女性ということもあり、繊細な配慮が必要。それでも、勇気を持って最悪の可能性を模索するのが私達の仕事です。女性スタッフも動員して立証作業を進めた。

 いくつかの難関は文中にある通り。もちろん、将来の出産に影響のないことを願っていますし、実際、影響はないと予想します。

山本さんイラストsj 堀越さんイラストsj山本、堀越が担当しました。

11級相当:骨盤骨折・狭骨盤(10代女性・長野県)

【事案】

自転車搭乗中、交差点を横断する際、左方から自動車が進入し衝突した。骨盤(恥骨、仙骨)を骨折した。事故直後から臀部痛、大腿骨後面のしびれに悩まされる。 続きを読む »

 前日の①と同じ寛骨臼骨折です。①は脱臼を伴った骨折ですが、骨盤の骨折状態から本件の方が深刻な障害を残しました。

 さらに悩ましいのは、長い治療期間から、股関節の可動域が中途半端な数値まで回復していることです。屈曲・伸展は左右差3/4以下制限に及ばず12級レベル、内転・外転も10級を逃しそう。つまり、12級7号に落ちてしまいます。そこで、内旋・外旋に注目、この数値で1/2を計測、参考数値による繰上げで、なんとか10級に収めることに成功しました。

 事務所内には可動域計測用の診察ベットが設置されています。そこまでやらないと、可動域で正確な等級を取りこぼしてしまいます。結果的に数百万円を失うのです。 bet

10級11号:寛骨臼骨折(50代男性・東京都)

【事案】

バイクで交差点を横断中、対抗右折自動車と衝突。右股関節の寛骨臼、右鐘骨を骨折した。 続きを読む »

 交通事故の後遺障害でも数の少ない、骨盤、臓器の認定実績を特集してみたいと思います。

 すべての認定等級のなかでも、骨盤と臓器はそれぞれ1%未満と珍しい障害です。それでも、後遺障害専門事務所である秋葉事務所の面目躍如、骨盤骨折、臓器損傷の被害者さまから少なからずご依頼を頂いております。シリーズで紹介していきましょう。 c_g_sp_8

12級13号:寛骨臼脱臼骨折(30代男性・新潟県)

【事案】

原付バイクで交差点を横断中、左方よりの右折自動車と出会い頭衝突。右股関節、骨盤の接合部である寛骨臼(大腿骨の骨頭が納まっている臼蓋骨)を骨折した。 続きを読む »

 高次脳機能障害の症状で、性格や感情面に変化が現れるケースを多数経験しています。

 脳に器質的な損傷を受け、神経系統に障害が残った場合、知能や判断の低下、記憶や言語の障害等、たくさんの症状が起こります。それら症状は被害者によって違います。その一つ一つを立証するために、客観的なデータが望まれます。これら検査を総称して神経心理学検査と呼んでいます。既にこのHPではその多くを解説してきました。しかし、一連の検査をもってしても症状に該当するものがなく、心もとない分野として、易怒性(不自然にキレやすい)などの情動障害、文字通り人が変わってしまった性格変化が挙げられます。

 情動面・性格面は被害者の感情や個性に依拠しますので、そもそも人それぞれです。怒りっぽい人、のんびりした人、性格が違うように、客観的な比較ができないものです。判断する医師だけではなく、審査すべき側である保険会社も、事故前の被害者の性格を知りませんので、変化(障害)などわかりません。

 さらに困ったことに、ケガをする前に検査をしていた人など皆無で、事故前後の客観的比較データを得ることはできません。そこで、障害による一連の変化は、家族が克明に説明・主張していくことになります。それでもわずかながら、情動面を数値化する検査がCAS検査です。CAS検査は元々、注意機能の低下を判断する、総合的な検査であるCAT検査に続いて作成された経緯があります。

 以下、サクセスベル株式会社さまHPより引用させていただきました。   標準意欲評価法(CAS)の構成

1 面接による意欲評価スケール

 被検者と一定の時間面接をおこない、その間に17項目について逐次5段階評価を行います。

2 質問紙法による意欲評価スケール  被検者に質問紙(記入紙)をわたし、過去数週間の自分の考え、気持ち、行動に照らし合わせて、もっともよく当てはまるところに○を付けさせるというものです。

3 日常生活行動の意欲評価スケール

 被験者の日常生活を、約7日にわたり観察し5段階評価します。場所は、病棟、訓練室、外来(在宅)、施設などであり、関連のスタッフが分担・協力することが大事です。

4 自由時間の日常行動観察

 被検者が所定のスケジュールがない自由な時間になにをしているか、5日~2週間以上観察。場所、内容、行為の質、談話の質などについて評価します。

5 臨床的総合評価

 臨床場面での総合的な印象に基づき、5段階の臨床的総合評価をおこないます。    情緒、感情面に踏み込む、画期的な検査キットです。特に、自発性の低下など、意欲に関するデータを取ることができます。すべての情動障害・性格変化を明らかにすることは叶いませんが、それでも自賠責の障害審査の一助となり、後の賠償交渉においても弁護士の武器となる有難いデータです。これらの検査結果に家族の観察をリンクさせて情動障害を明らかにします。

 本日は、千葉県の病院同行にて、主治医にCAT、CAS検査を依頼しました。本件も症状固定を前に、立証作業は大詰めに入ります。

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山本さんイラストsj 山本の膝シリーズ完結!

 膝下の足の骨は、内側の太い骨が脛骨、外側の細い骨を腓骨の二つに分けられます。交通事故で膝を強打した場合、これらの骨の各骨頭部分(膝付近)を骨折する場合があります。 脛骨であればプラトー骨折という傷病名で診断されることがあります。 20120117  これまでのシリーズで述べた通り、膝を骨折した場合、可動域制限による等級や痛み等の神経症状で14級9号や12級13号の等級が認められる可能性があります。

 しかし、腓骨骨頭を骨折した場合、骨折部位ではなく、まったく別部位の足関節や足のゆび(足趾)に影響が出ることがあります。

20150310続きを読む »

 これまで毎日、病院同行が業務のメインでしたが、事務所の若手が成長したおかげで、秋葉の病院同行は月10回程度になりました。大いに助かっています。ここまで来るのに何年かかったことか・・。

 その代わり、税務署や年金事務所、法務局、警察等、役所へ行く機会が増えました。会社経営、労務管理で新たな負担となっています。その点、顧問の税理士先生、社労士先生が代わりに動いて頂けることもあるので、非常に有難いです。

 今日は社労士先生が年金事務所にて監査の一種に立会い、ご対応いただけました。その後、事務所に寄って下さり、労務管理や雇用計画について色々と相談ができました。何故か事務所で犬を飼う計画まで?

 ワンちゃんはさておき、共通の悩みは人材です。「人材の育成は1日にしてならず」、今後も有望な若手を発掘、一緒に机を並べて勉強していきたいものです。    本日は社員で会議を兼ねて夕食、中華料理としました。お店は歌舞伎座の近く、いつも込んでいる人気店です。10年熟成の紹興酒はまろやか、夏ですがお燗にして、ザラメ砂糖をスプーン一杯、グラスの底に落とします。料理は定番のエビチリ、麻婆豆腐、鶏肉カシューナッツ炒め、ピータン、クラゲのサラダ・・・。中華は大勢で卓を囲むと、たくさんの料理を楽しめます。

20160705ライトアップされた歌舞伎座  白い照明も3パターンあるそうです    

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山本さんイラストsj シリーズです

 今回は、膝の靱帯を損傷した場合の立証について述べていきたいと思います。

 靱帯損傷でも交通事故から半年を経過したところで、骨折をしている場合には、骨の癒合ができているかどうかを確認してからですが、症状固定時期です。

 この点、症状として膝の痛みのみであれば、14級9号か12級13号が認められる可能性があります。器質的損傷、ここでは膝の靱帯損傷がMRI画像上明確であれば12級13号を狙えます。

 これに対して膝の動揺性が残存した場合は、8級7号(動揺関節で労働に支障があり、常時固定装具の装着を絶対に必要とするもの)、10級11号(動揺関節で労働に支障があるが、固定装具の装着を常時必要としない程度のもの)、12級7号(動揺関節で通常の労働には固定装具の装着の必要がなく、重激な労働等に際してのみ必要のある程度のもの)、が認められる可能性があります。一番認められやすいのが12級7号です。

 しかし、自覚症状で膝の動揺性のみを訴えても、上記等級は認められません。動揺しているかどうかを医師に検査して頂く必要があります。具体的には、以下の2つが必要です。   (1)徒手検査について

 内側側副靱帯や外側側副靱帯を損傷した場合、内・外反動揺性テストが必要です。これは、仰向けの患者のふくらはぎを持って、膝を左右(内側・外側)に動かして、実際に動くか(揺れるか)どうかを診る徒手検査で、診断書には何cm(mm)と記載して頂く必要があります。

 前十字靭帯を損傷した場合、前方引き出しテストやラックマンテストという徒手検査が必要です。これは脛骨を前に引っ張って実際に動くかどうかを診るものです。

 これに対して、後十字靭帯を損傷した場合、後方押し込みテストという徒手検査が必要です。これは脛骨を後ろに押し込んで実際に動くかどうかを診るものです。

 これらも診断書に何cm(mm)と記載して頂く必要があります。   (2)画像所見について

 前回述べましたように、MRI画像上で靱帯損傷が認められることがまず必要です。

 しかし、動揺性を立証するには、MRIだけではなく、ストレスXP撮影という特殊な撮影による所見が必要です。これは、上記徒手検査で動く方向に足を動かした状態でレントゲン撮影をする方法です。実際に膝を動かす場合、医師やレントゲン技師が手で直接引っり、動揺性・不安定性を明らかにする手法です。

 専用の検査器具として、「テロス」(写真 左)、最近では「ニーラックス」(写真 右)という機材を使用する方法もあります。しかし、弊所や仲間の弁護士事務所や行政書士事務所の情報を集積しますと、「ニーラックス」で動揺性の立証に成功する可能性は現時点では低いことがわかりました。自賠責ではストレスXPを審査対象として堅持しているようです。 20120823 main続きを読む »

【事案】

原付バイクで交差点を横断中、左方よりの右折自動車と出会い頭衝突。右股関節、骨盤の接合部である寛骨臼(大腿骨の骨頭が納まっている臼蓋骨)を骨折した。  【問題点】

この部位の骨折は多くの場合で股関節の可動域制限が残る。しかし、骨癒合良く、抜釘後も可動域はほぼ回復した。

【立証ポイント】

画像を確認のところ、関節面の不正は軽微ながら、骨折の癒合部周辺に異所性骨化(本来、骨のできない軟部組織の中に骨ができてしまう)が顕著であることがわかった。それでも可動域制限は残存していない。そこで、主治医に異所性骨化の存在と、痛みはもちろん胡坐をかけない等、日常生活の困窮点を自覚症状に記載頂いた。つまり、変形の12級5号ないしは、12 級13号狙いに切替えた。

調査事務所は秋葉と同じ判断、神経症状(12級13級)の評価に。この骨折で機能障害(12級7号)を逃すのはもったいないが、可動域制限など残らない方がよい。

※ 併合の為分離しています。

(平成28年6月)  

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 女性にとって下肢の醜状痕も辛いものです。

 生足でスカートを履けば、キズが見えます。既に持ってるスカートを履くことがなくなり、せっかく購入したそれらお気に入りのスカートは無駄になります。そう、明らかに金銭的損害が生じているのです。男女の醜状痕評価が平等な等級になったとは言え、ズボンを履く機会の多い男性に比べ、実状はあらゆる場面で女性の損害が顕著と思います。

 以前も、80歳を過ぎた女性の太ももの醜状痕について、12級相当の認定を取得後、弁護士に引き継ぎ、その後の交渉で賠償金をしっかり獲得しました。

 まず、相手の保険会社側から、「高齢者だからスカートはなど履かないでしょう。また、モデル等の職業ではないから、脚のキズ自体に減収などの直接な損害はない。したがって逸失利益は0円評価」との「失礼な!」回答を受けました。

 対する連携弁護士は「今後、ミニスカートが履けない等、服装が制限され、現実に損害を受けている」と反論、モデルではありませんが、主婦として逸失利益を10年、慰謝料も赤本満額を勝ち取りました。

 ミニスカートを履くことに年齢・職業は関係ありません。 20070725

12級相当:下肢瘢痕(90代女性・千葉県)

【事案】

青信号の横断歩道を歩行中、相手自動車が右折進入し、両足をひかれた。片足は大きく損傷、そのダメージから切断し、もう一方の足甲も中足骨多発骨折、膝下からデグロービング損傷と重篤。さらに、肘も骨折した。

※ デグロービング損傷とは”広範囲皮膚剥脱”創のことで、皮膚が組織ごとはがれてしまった状態です。ひどいと傷口が壊死し、植皮等が必要となります。

【問題点】

事故から1年以上経過後、症状固定し、後遺障害診断書が出来てから相談に来られた。切断肢はある意味、立証作業はない。しかし、もう一方の脚については、精密に等級を定めなければならない。残った脚の立証作業を開始した。

【立証ポイント】

後遺障害診断書の他に写真を添付して申請する。申請後、提出した写真では足りず、自賠責調査事務所から醜状痕の面接の要請があった。

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部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

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