世の中には2度も3度も結婚する人がいるもので・・    この業界に飛び込んで数年経ちますが、同じような「傷病名」、「流れ」といったものが続くということが多々あります。例えば、HPから「腰椎圧迫骨折の後遺障害申請について依頼したい。」というご連絡があった翌週に「胸椎圧迫骨折で困った人がいるからサポートしてあげてほしい。」というご連絡を頂いたりと・・・。理由はよく分かりませんが、このような流れは「あるある」なのです。

 最近、受任したムチウチ患者さんは、被追突にて整形外科に通院していましたが、相手保険会社から「今回の事故態様・症状を鑑みると、治療費は4ヶ月が妥当だと考えております。」と言われてしまい、有無を言わさず打ち切られることになりました。今後は健康保険を使って通院することになるのですが、被害者さんは「被害者の意見も聞かずに、保険会社が勝手に治療期間を決めるなんて納得できません!」と怒り心頭です。「後遺障害が認定されれば、賠償交渉で取り返せる可能性が高いので、今は怒りを収めて立て替えたつもりで治療を継続しましょう。」と気持ちを切り替えていただき、治療に専念してもらっています。

 そのような案件をサポート中、旧依頼者からご紹介いただいたムチウチ患者さんと面談したところ、保険会社からいきなり「交通事故賠償では「捻挫・打撲・挫傷」の傷病名による治療は、3ヶ月以内に治癒となる方が8割という医療統計があることから、検査上異常がない時には、治療のご対応は3ヶ月間を目処として賠償対象期間と考えられています。当〇〇としましては、受診された医療機関から提出される診断書の内容、受傷機転等から事故賠償における「症状固定」に至っていると判断し、残存する自覚症状による治療については、事故との相当因果関係の問題から目処を付けさせていただきたいと存じます。〇月〇日をもって現在ご通院されている医療機関様との一括対応は終了させて頂きますのでご了承願います。」という通知が届き、一方的に打ち切られたようです。どうやらこの保険会社では、器質的損傷のない方は「3ヶ月で打切り」と決めているようです。この被害者にも同じような説明を申し上げ、現在、自費(健康保険・労災等)で通院しています。

 私は常日頃からこのようなこのような流れを見ておりますので、「またか。」くらいにしか思いませんが、被害者にしてみれば「こちらには過失がないのに、なぜこのような仕打ちを受けなければならないのか!」といったお気持ちはとてもよく分かります。強制的に打ち切る保険会社が悪いのか、骨折等がないのに3ヶ月以上も通院する被害者が悪いのか。元凶は「大した症状もないのに、お金のために通院する詐病者」だと思います。世の中から詐病者がいなくなれば、保険会社も被害者の症状を信用して、このような治療費の早期打切り争いも起こらないのではないか、そんな気がします。

 「詐病者」は交通事故業界全体で排除しなければなりません。秋葉事務所は全ての被害者をサポートする訳ではなく、助けるべき被害者をサポートしております。

 二度あることは三度ある。近々、早期打切りにお悩みの被害者からご相談があるのではないかと期待しながら、7月も頑張ってまいります。  

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 昨日の病院同行は千葉県の東端へ。 チーバ君の後頭部に突き出た耳の部です。利根川河口部の銚子市は太平洋に突き出でており、本州で最もアメリカに近いと思います。

 往路は東京駅からバスで2時間半、帰りは特急電車でしたが、接続悪く3時間半・・往復6時間でした。東京方面からは交通が限られ、えらく遠く感じます。

 今回は後遺障害診断での医師面談でした。症状固定後の治療費の心配をして下さるなど、大変患者想いの医師でした。他に患者は2名、受付から退出まで15分程度、病院同行自体はわずかな時間で終えました。    Sさま、銚子名物の「ぬれ煎餅」をありがとうございました。ぬれせんは鉄道会社である銚子電鉄が作っています。ぬれせんが赤字路線を復活させた話は有名です。パリパリではなく、しっとり食べたいと思います。

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 歴史上の人物や郷土に貢献した偉人さんの銅像はよく目にします。よその国ですと、英雄と崇めさせる為の支配層、独裁者などが多いと思います。政治や思想が絡めば、銅像の建立に賛否があり、いずれ体制が代われば引き倒される運命です。

 きな臭い英雄より、芸能、しかもお笑いという分野で、これだけ大衆の賛同を集めたことはすごいことです。日本人の民度の高さを象徴するように思います。寅さんに並び、志村 けんさんも永遠に残るモニュメントとなりました。      新型コロナウイルスで亡くなったタレントの志村けんさんの銅像がきょう午前、出身地の東京・東村山市の駅前に完成した。

 午前11時から始まった除幕式には志村けんさんの兄、知之さんやザ・ドリフターズの高木ブーらが出席した。志村さんは去年3月、新型コロナによる肺炎で亡くなった。その後、出身地の東村山市で銅像を作る活動が始まり、国内・国外のファンら6000人以上からクラウドファンディングなどで3000万円を超える資金が集まった。中野陽介実行委員長は「志村さんの銅像がみんなを笑顔にする明るい未来の象徴になって欲しい」と話している。

<ANNニュースさまより>  

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 物損事故での自動車の修理見積・査定や過失割合の判定に、AIが導入されていることは聞いていましたが、新たに保険金の不正請求者をあぶりだすシステムができたようです。

 昔から、損保業界では保険詐欺、不正請求を繰り返す人の情報を共有しているのではないか?とささやかれていました。もちろん、そのようなデータの存在など、大ぴらに認められるものではありません。他業種、例えば、商品のクレームでゆすりたかりを繰り返す人は、大手百貨店共通の敵です。某デパートのクレーム係に務めている友人からは、それらしきリストは「ある」と聞きました。たかり屋は同じ手口で各デパートに接触しますから、情報を共有することは悪いことではないと思います。保険金詐欺のモラルリスクが日常である保険会社こそ、必要な情報共有ではないでしょうか。

 今回は東海日動さんとイーデザインさんが、過去データから疑義のある保険請求を抽出するシステムを作ったそうです。これなども、各損保で共有したシステムがより望ましいと思う次第です。

 ちなみに上記イラストを説明します。 アフロス・・・アフターロスの略。すでに壊れていることを隠して車両保険に加入、後に別事故を装って保険請求する古典的手口。      イーデザイン損保、自動車保険の不正請求を早期検知するAI(人工知能)を開発・運用開始! <プエスリリース様より引用>    イーデザイン損害保険株式会社(取締役社長 桑原 茂雄、以下「当社」)は、株式会社PKSHA Technology(代表取締役 上野山 勝也、以下「PKSHA社」)と連携し、契約内容や事故申告状況等に関する情報から不正な保険金請求を早期に検知するAI(人工知能)(以下、AI)を開発しました。2021年6月23日から運用を開始します。

 保険金の不正請求対策は、健全かつ安定的な損害保険制度の運営や保険事業の信頼維持および公平性確保の観点から、保険業界全体の重要課題となっています。一方で近年、不正請求の手口は複雑化・巧妙化していることから、対策には幅広い不正パターンの理解と高度な専門性が求められます。

 この課題の解決のため今般、専用のAIを開発し、高次元の不正請求パターン認識により、保険金請求について自動的かつ高速度・高精度なスクリーニングを行えるようにしました。さらに、不正検知根拠となるデータの可視化により、不正が疑われる請求について事故対応業務に携わる「人」と「ソフトウエア」の協業ができる仕組みを構築しました。

 これにより、当社の専任担当者の持つ専門的ノウハウを活かしつつ、その業務をAIがサポートする形で不正請求対策の高度化を実現します。また、AIが最新の不正請求事例を学習し、環境変化に対応します。  

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 先日、顔面麻痺の被害者がいらっしゃったのですが、顔面麻痺の検査方法がありましたので、記載してみます。    柳原40点法とは、1976年に柳原尚明先生をはじめとする顔面神経麻痺の臨床研究に携わるグループにより作成され、1976年および1984年の国際顔面神経シンポジウムで報告されたものです。柳原40点法は、※「安静時の左右対称性と9項目の表情運動」を4点(ほぼ正常)、2点(部分麻痺)、0点(高度麻痺)の3段階で評価されます。微妙な場合は、中間の3点、1点を採用する場合もありますが、合計点数を計算するには偶数の方が簡便で検者間の誤差が少なくなるため、より妥当な偶数点に変更し、2進法で評価します。柳原40点法は、顔面表情の主要な部位の動きを個別に評価することで、検者の主観をおさえて再現性を高めるとともに、経時的な部位別評価をすることができます。40点満点で10点以上を不全麻痺、8点以下を完全麻痺、あるいは20点以上を軽症、18~10点を中等症、8点以下を重症とします。また、36点以上で中等度以上の病的共同運動(口を動かすと、一緒に目が閉じてしまうなどの症状)のないものを治癒と判定するようです。

 柳原40点法を使用することにより、顔面神経麻痺発症初期に麻痺程度を診断することで予後評価が可能であり、的確な治療法の選択にも有用であることが報告されているようです。発症から1~2ヶ月の経過観察で機能予後をある程度判定できるため、術前評価法として神経再建をすべきか否かの判断の一助となっているようです。しかし、評価基準が3段階のため、術後評価としては実際には大雑把すぎるというのが問題であり、今後の課題でもあるようです。   ※ 10項目としては、「安静時の左右対称性」、「額のしわ寄せ」、「軽い閉眼」、「強い閉眼」、「片目つぶり」、「鼻翼を動かす」、「頬をふくらます」、「口笛」、「イーと歯を見せる」、「口をへの字に曲げる」があります。    後遺障害認定においては、この柳原40点法は参考程度にしか捉えられず、診断名、画像所見によって主に判断されていることが予想されます。「現場で使用する検査」と「立証で使用する検査」に乖離があるのは仕方のないことですが、問題はこの乖離を現場の医師が知らないという点です。交通事故(労災事故もですが)において、この問題が解決する日は来るのでしょうか。まだまだ秋葉事務所の活躍の場がありそうです。

 

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 ご存じの通り、(簡単に言いますと)最高裁は「夫婦同姓の民法の規定は男女平等の憲法違反とまでは言えない」と判断しました。最高規範である憲法は、そう簡単に違憲判決はしません。過去には政治的な圧力で判断したのか?、と勘繰るような判決がありましたが、民意や世相程度でおいそれと法律判断しない日本は、他の国に比べて法治国家として機能しているのかもしれません。    2015年の前回の判断内容と概ね同じで、「民意・世相の反映、時代の変化による民法改正は、民意を受けた立法府である国会の仕事」と念を押されました。    今回訴えた数組のご夫婦はもちろん、全国の別姓希望者は、「また国会へボールが返ったのね・・」、さぞかしがっかりだったと思います。なぜなら、国会における予備的な審議会では、毎度意見が分かれ、法改正案の先送りを繰り返しているからです。急ぐ必要性を感じていないのでしょう。一定の反対者、その反対理由は昨日にも触れましたが、伝統だとか、役所の混乱とか、その理由は今一つ説得力がありません。しかし、保守派というか原理主義者は頑固なものです。    いずれにしても、時間はかかりますが、ドイツやタイが数年前に改正したように、いずれは「選択的夫婦別姓制度」にルール変更すると思います。国政選挙でこれを選挙公約として争えば、投票率も上がると思いますが・・。    

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  第750条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。    長年、懸案となっていた婚姻後の夫婦別姓について。「結婚すれば夫婦はどちらかの姓を選択すること」、明治以降の常識でした。これは民法の規定で750条です。日頃、保険金支払いの場面など、家族法に関わることは多く、私達や法律関係者はもちろん、広く社会が注目するところです。    簡単にこれまでの歴史、法改正の流れを説明します。夫婦同姓のルールは、明治時代の旧民法から発し、「結婚は妻が夫の家に入ること=夫の姓となる」という、伝統的な家族制度の考え方からスタートしたものです。さすがに古い。もっとも、江戸時代までは貴族や武士階級など、ごく一部の偉い人しか姓が無く、そのお偉いさんも別姓がありましたから、それほどの伝統ではありません。

 戦後、両性の本質的な平等(日本国憲法第24条)の成立後、明治のルールである「夫の姓のみ」は「どちらかの姓を選ぶ」に改正されましたが、それからずっと民法750条「夫婦同氏の原則」ままでした。ただし一応、「選択的夫婦別氏制度は現行の民法では認められていないけれど、特定の社会的活動の場において通称として旧姓を利用することまで禁止する趣旨ではない」と解されています。

 近年、2015年に大法廷が憲法に違反しない「合憲」、つまり、750条維持(夫婦はどちらかの姓に)と判断しました。その理由ですが、「夫婦同姓が不利益を生んでいるとしても、子どもを含め家族の呼称を一つにすることにも合理性がある」とのことです。ちょっと消極的な物言いに聞こえます。こうして、初めて最高裁が判決して以来、明日が2度目の判断となります。    昭和からは女性が社会進出、もはや専業主婦など少数例でしかありません。既婚未婚を問わず、普通に男女が働く社会になっています。「どちらかの姓のみ」である利便性は薄れ、もはや合理性を失ったと言えます。さらに、男女の関係性、性別の多様化、家族の在り方も多種化が進む中、それぞれ個別の事情があるのですから、姓は自由でないと不自由です。「子どもを含め家族の呼称を一つにすることに合理性がある」とする人は、今まで通りどちらかの姓にすればよいだけです。要は、国が規定するのか、それぞれの自由とするのか、だけの問題と思います。

 実際、夫婦別姓を議論すると、改正派:「同姓である必要性がなければ、自由でいいじゃん」に対し、750条維持派(つまり、どちらかの姓であるべきだ)は、「伝統だから、変えちゃダメ!」などと・・理由が感情的・宗教的で論破される傾向です。    さて、今回1審2審では否定した(実のところ最高裁へ委ねた?)夫婦別姓制度、令和まで引っ張ったこの議論は、どのような判断となるのでしょうか。  

 ちなみに、海外は自由が主流です。ジョン・レノンとオノ・ヨーコさんの息子、ショーン・レノンさんの名前は、ショーン・タロー・オノ・レノンと、両親の姓を名乗っています。両性併記、欧米ではめずらしくありません。自由ですね。  

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 今月の相談会は予約者がたったの1名と、往時からすれば寂しい限りです。しかも、急な発熱で欠席に。0人は10年間で初かもしれません。    コロナの影響をひしひしと感じています。交通事故数は一定数発生していますが、被害者さんの動きは何かと制限され、相談や解決までの流れが滞っているようです。

 先行き不透明な世の中、一体いつになったら回復するのか・・・。

 腐らず、頑張ろう。

   

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 綿密な医療調査によって収集された診断書・画像・検査結果・・これらから、申請前に既に等級は読めています。    以前、弁護士さん向けの高次脳の研修で、ある弁護士さんから質問を受けました。   「高次脳機能障害の依頼者さんを何名か経験しましたが、何級になるのか今一つ基準がわかりません。労災の基準などを参照しても不明瞭です。何かわかり易い基準はないでしょうか?」    この質問にはこう答えるしかありません。   「高次脳の場合、自賠責は特別審査会(通称、高次脳審査会)の合議で等級を決めます。それ以前に、等級は様々な資料から総合的に検討されたもので、認定基準を数値化することに限界があります。答えにならず、すみませんが、私は障害の項目別の障害程度を整理した後、全体像を見て予想、申請時には○級とわかっています。それは8割がたビンゴです。予想を外すことは10件に1~2件でしょうか。」    本件も想定通り9級の結果が返ってきました。   狙い通りとは言いませんが、想定通り!  

9級10号:高次脳機能障害(30代女性・東京都)

  【事案】

自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて側頭骨骨折、くも膜下出血・脳挫傷が判明、約2週間の入院を余儀なくされる。

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【事案】

自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて側頭骨骨折、くも膜下出血・脳挫傷が判明、約2週間の入院を余儀なくされる。

【問題点】

意識障害の記録を取り寄せたところ、意識障害はGCS満点、健忘が約1時間という内容であり、ほとんど意識は清明であった。これは、高次脳機能障害を認める3要件の1つを欠くことなる。また、救急搬送先の脳神経外科医が高次脳機能障害に理解がなく、経過観察もせずに、早々に治療終了と判断した。

【立証ポイント】

ご家族・ご本人とお話すると、意識障害の要件が揃っていれば7級を目標にするような症状がみられたため、すぐに病院同行し、高次脳機能障害を立証できる病院への紹介状を依頼した。

コロナ禍ということもあり、検査自体が困難な病院が多い中、なんとか検査・評価できる病院を探し出して、お連れした。ご家族の話では、短期記憶障害と遂行機能障害、注意障害があるため、その立証に必要な検査を医師・言語聴覚士と相談してスケジュールを組んだ。

検査結果から、上記3つの症状が裏付けられたが、予想は9級へ下方修正とした。家族の訴えを日常生活状況報告書に詳細に反映させ、いつも通り申請したところ、3ヶ月での認定となった。常々思ってはいたが、診る医師によって被害者の運命はこうも変わってしまうのかと痛感する案件となった。

(令和3年6月)

※併合の為、分離しています  

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 本例は高次脳機能障害ですが、この障害の多くは、五感をつかさどる神経にも同時に障害をもたらします。また、頭部外傷はそれなりの重傷事故です。整形部門のケガや醜状痕など、複数の障害が重なることは珍しくありません。

 複数の障害が残った場合、自賠責保険の等級は併合して等級を繰り上げて調整しています。12級が2つで併合11級の算定ですが、では、12級が3つなら・・・これも併合11級です。12級がいくつあっても併合のルールはこうなります。しかし、障害が複数残れば、当然、その苦しみは加算されます。この点、自賠責保険は一律の基準で慰謝料と逸失利益を計算しますので、複数の苦しみが正確に反映されないことがあるのです。

 本件では、すでの9級の高次脳を確保しています。他に13級以上が1つあれば、併合8級です。しかし、8級より等級が上がらずとも脊椎で11級、醜状痕で9級、嗅覚・味覚でそれぞれ14級をしっかり確保しました。これら苦しみ加重を、賠償請求で実際の損害に反映すべきと思います。これこそ、「個別具体的な事情を損害賠償額に変換させる」弁護士の仕事です。連携した弁護士に期待しています。   私達はその下準備が仕事です

  11級7号:胸椎圧迫骨折(30代女性・東京都)   9級16号:顔面線状痕   14級相当:味覚・嗅覚障害    

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【事案】   自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて側頭骨骨折、くも膜下出血・脳挫傷が判明、約2週間の入院を余儀なくされる。

【問題点】   相談に来られたのが事故から5ヶ月目だったが、それまで耳鼻咽喉科にかかっていなかった。   【立証ポイント】   すぐに総合病院の耳鼻咽喉科へかかり、味覚・嗅覚検査の依頼を実施するよう伝えた。その病院の耳鼻咽喉科の窓口にて検査ができるか伺うと、T&Tオルファクトメーターは設備あり、電気味覚検査かろ紙味覚検査のどちらかしかできないとの回答を得ていた。

 

検査結果を見ると、嗅覚は全体的に悪く、平均値が「中程度低下」の数値となった。味覚は全体的に低下、とくに甘味を認知することができていなかった。

以上の結果を後遺障害診断書に記載していただき、味覚・嗅覚それぞれ14級相当が認定された。   (令和3年6月)

※ 併合の為、分離しています  

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 交通事故を契機に、肩関節の不調を訴える被害者が後を絶ちません。むち打ち・腰痛の次に多い症状かもしれません。    多くの場合、むち打ちを契機とした、いわゆる頚肩腕症候群の範ちゅうに入ると思います。40~50代が圧倒的に多く、若年層はほとんどいません。中高年ともなれば、体が硬く、頚椎にも年齢変性がみられ、首から肩にかけて過緊張の状態になっています。交通事故外傷以前に、中高年の4人に1人は何等かの症状を持っていると言えます。

 さて、毎度、賠償問題となるのは、これらの症状が事故を原因とするものか否かです。保険会社は受傷の状況に不自然がなければ、およそ3か月の治療は容認します。しかし、それ以上となると・・「打撲・捻挫でいつまで通っているの(怒)」とは言いませんが、治療費打切りを切り出してきます。通常、打撲捻挫の類は消炎・鎮痛処置をすれば、1か月もすれば軽快するものです。3か月でも十分、それ以上は長過ぎると思うわけです。これは、単なる”保険会社の払い渋り”とは言えません。

 しかし、3か月でも症状が治まらない被害者さんは、確かに一定数存在します。さらに、その一定数からも大きく2つに分かれると思います。一つは、頚椎捻挫から頚部の神経症状が発症したタイプです。これは単なる捻挫を通り越して、上肢のしびれを代表に、様々な不定愁訴(頭痛や吐き気、肩の重だるさ、その他不調でなんだか調子悪い)が半年から数年続くことになります。肩関節も痛みから動かさないので、関節が拘縮し可動域制限が残る方も含みます。これを、「90°までしか肩が挙がらない! 肩腱板不全断裂ですから!」と、10級10号の診断書を提出したら・・自賠責保険の怒り(非該当)を買うこと必至です。絶対に10級を認めないと思います。    このような被害者さんは、痛みの継続をもって、後遺障害14級9号「局部に神経症状を残すもの」の認定を受け、その賠償金を得て、長期間の治療・リハビリに備えるべきと思います。この程度(と言っても200万円~)で手を打つべきなのです。治らないからと言って、いつまでも保険会社と戦争すべきではありません。この解決の流れを作ることが私達の仕事でもあります。    もう一つのケースは、事故受傷を契機に頚部や肩の痛みは当然として、肩にそれ程のダメージがないであろう受傷状況から、「どんどん肩が挙がらなくなった」人です。先の説明、神経症状の一環とも思えず、いわゆる四十肩・五十肩、老化による自然な肩関節周囲炎の症状そのままです。この場合、事故受傷により、その衝撃から発症してしまう不幸なケースもあれば、実は事故前から不調だった、あるいは事故後から拘縮が進むケースですから、ケガと言うより年齢変性・運動不足による疾病に近づきます。事故との因果関係について、保険会社は当然に否定します。肝心の医師も判断に困ります。それがわかるほど、現代の医学は進歩していません。そして、賠償問題に関わりたくないので、患者と距離を置きます(逃げ出します)。

 単なる打撲・捻挫、挫傷の類で、「肩が半分までしか挙がらなくなったのは事故のせいだ!」と保険会社と対峙しても、その争いは自賠責保険の後遺障害審査はもちろん、裁判でも負けると思います。骨折や脱臼、棘上筋断裂で手術でもしていれば別ですが、ズバリ、証拠がありません。その点、この問題をさらに複雑にするのが、医師の診断名です。半分も肩が挙がらないことのみをもって、「肩腱板断裂(損傷)」の診断を下してしまうのです。画像検査もなしに確定診断?は軽率に過ぎますが、そもそも町医者の先生に、MRI画像を正確に読影して頂くことなど高望みなのです。

   独り歩きを始めた診断名(診断書)ですが、賠償問題で保険会社と争う段階になれば、「肩腱板断裂」→「肩腱板不全断裂」→「肩腱板損傷の疑い」と、だんだん自信喪失、薄まっていきます。本来、慎重な医師であれば、予想的な診断名を口にしません。肩関節の専門医にコンサル(紹介)します。その専門医も安易に断定しません。問診・徒手検査を経て、MRIやエコー検査の画像を基に丁寧に診断を下します。そして、たいてい「年齢変性による肩関節の拘縮ですね」となりますが。    このように、中高年にとって、事故外傷と(年齢変性による)諸症状の切り分けこそ、交通事故解決の宿命と思います。私達は日夜、被害者さん・保険会社・医師の3者の交通整理をしているようなものです。    かく言う、私も肩の痛みに悩まされています。私には無縁と思っていた(根拠のない自信)五十肩になったのでしょうか? この件はまた、後日レポートしたいと思います。  

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 今週、眼医者さんで眼底検査の予定です。健康診断の高血糖の結果から、医師の勧めがありました。恐ろしいのは糖尿病による網膜症で、自戒の為にも説明をUPしました。

 一度も経験のない眼底検査、この際何でも経験してみたいと思います。  

【1】眼底検査とは  <日本予防医学学会様HPより引用>    眼底検査とは、瞳孔の奥にある眼底を眼底カメラで撮影し、眼底の血管、網膜、視神経等を調べる検査です。眼底とは眼球の後内壁面を覆う網膜のことで、瞳孔を通して観察し写真撮影することができます。私たちは網膜の働きでものを見ますので、その出血や変性などは重大な所見です。また、糖尿病性網膜症(※)や緑内障などの失明に至る恐れのある病気を早期に発見できます。さらに、眼底にある動脈を観察して、高血圧性変化や動脈硬化の程度を調べます。

  ※ 糖尿病網膜症(糖尿病性網膜症)とは <メディカルノートさまHPより引用>

 糖尿病の合併症として発症する疾患です。腎症や神経障害とともに糖尿病の三大合併症のひとつとして知られています。糖尿病では血管障害が引き起こされますが、これに関連した網膜病変です。最近の厚生労働省の調査では、国内の糖尿病が強く疑われる方は1000万人を越えていると推定されます。糖尿病の患者さんのうちのおよそ3分の1、約300万人が糖尿病網膜症に罹患していると推計されており 、非常にありふれた合併症であるともいえます。糖尿病網膜症は無症状で進行することも多く、最悪の場合には失明にも至ることがあります。患者さんのうち、およそ100万人に実際に視力低下や失明が起きていると考えられます。つまり、糖尿病患者さんの約10人に1人に、糖尿病網膜症による視力障害が出ているということになります。糖尿病自体の治療や糖尿病網膜症に対しての手術療法等の治療はそれぞれ存在しますが、何よりも早期発見・早期治療が大切です。こうした観点から、定期的な眼科受診が重要な疾患であるといえます。    交通事故を含む外傷で、直接に眼底検査が必要となったケースは未経験です。外傷性の網膜剥離など、眼底部の網膜・血管に破壊があった場合、眼底検査はその治療に必須で、後の後遺障害の立証に有効と思います。

  【2】交通事故外傷で、瞳孔にまつわる障害の立証 ...

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【事案】   自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて側頭骨骨折、くも膜下出血・脳挫傷が判明、約2週間の入院を余儀なくされる。

【問題点】   初見の人が見れば、瘢痕がどこにあるのか分からないレベルまできれいになっていた。

【立証ポイント】   主治医には本件趣旨を説明し、うっすらと見える瘢痕を計測後、後遺障害診断書を作成していただいた。事故当時の写真と比較できる数種の写真打出しを後遺障害診断書に添付し、自賠責へ提出した。

コロナ禍のため、面接は実施されず、写真のみで判断されることになったのだが、弊所は10円玉銅貨大の瘢痕で12級を想定していたところ、瘢痕が長さ5cm以上と捉えることを理由に9級16号が認定された。

当初、9級16号は線状痕5cmオーバーを例とした等級であり、瘢痕は7級12号若しくは12級14号の選択との認識であった。本件の場合、直径が5cm以上で鶏卵大未満の瘢痕であれば、9級16号が認定される初のケースとなった。

もっとも、本件は別部位でも複数の等級認定を受けており、醜状痕が9級であろうが12級であろうが最終的な併合等級に影響はなかったので、ムチウチでおなじみの「ついで認定」としての結果なのかとも考えられる。直径5cmの瘢痕でも9級が認定されるのか、今後も注目していきたい。

(令和3年6月)

※ 併合の為、分離しています。  

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【事案】

自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて胸椎圧迫骨折が判明、その他の怪我もあり約2週間の入院を余儀なくされる。

【問題点】

立証に関しては特に問題はなかったが、退院してから1回経過をみただけで相談に来るまでの間、総合病院の整形外科を受診していなかった。

【立証ポイント】

すぐに病院同行し、症状固定前の検査を依頼、MRIを撮るメリットはないとのことでCT撮影となり、画像所見を確保、無事に11級7号認定となった。

一定期間経過した圧迫骨折について、MRIは不要との見解を示す医師が多くなったように思う。高齢者の場合に問題となる「新鮮骨折か陳旧性か」を判断するに、年齢と事故状況から容易に察しがつかくらと、弊所では解しています。

(令和3年6月)  

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 いずれも、病院同行が勝負を決めました。    残念ながら、医療の専門家である医師とは言え、自賠責保険の後遺障害についての造詣は深くありません。まじめな先生ほど、「後遺障害診断書はどう書いたらいいの?」と悩んでいます。そこは、医師面談が手っ取り早いのです。ある意味、病院同行とは、あらゆる医師のタイプに合わせて診断書を共に作成する作業と言えます。   本日、「鬼滅の刃」DVD発売です!   14級9号:頚椎捻挫(50代男性・静岡県)    非該当⇒併合14級:頚椎・腰椎捻挫(40代男性・神奈川県)    

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 先日、SDSAというものを受けた方がいらっしゃったのですが、高次脳機能障害の評価として審査会が判断するのか、今後どのように扱われていくのか興味がありましたので、まとめてみます。    SDSAとは、Stroke Driver’s Screening Assessmentの略で、脳卒中ドライバーのスクリーニング評価は直訳です。イギリスのNouri&Lincoln博士らによって開発され、脳卒中患者が安全に運転できるかどうかを予測するための検査です。これまでイギリスやアメリカ、オーストラリア、北欧で行われた研究により、運転技能予測に有効な検査であることが多数報告されており、4種類の検査から注意機能、空間認知機能、非言語性推測力等を評価し、脳卒中ドライバーの運転適性を見極めるようです。

 検査の内容は、①ドット抹消検査 ②方向スクエアマトリックス ③コンパススクエアマトリックス ④道路標識 の4種類です。   ① ドット抹消検査とは、25行×25列に印字された記号(ドットで構成された何種類もの図形)の中から検査者に指定された記号を選び、印を付けていくものです。所要時間と正誤数等にて判断しますが、注意機能や情報処理速度等を評価します。   ② 方向スクエアマトリックスとは、4×4方眼紙の外側に2種類の矢印が記載されており、大きい矢印がトラック、小さい矢印が乗用車の方向を指しています。手元には16枚のカードがあります。カードには上にトラック、下に乗用車のイラストが描かれており、進行方向が上下左右ランダムになっています。その組み合わせとして正しい枠にカードを入れるテストです。   ③ コンパススクエアマトリックスとは、4×4方眼紙の外側に8種類のコンパスが記載されており、車の進行方向を意味します。カードにはロータリーに2台の車が進入しているイラストが描かれているため、それぞれの進行方向に対応するカードを正しい枠に入れるテストです。尚、このテストでは、対応していないイラストも入っており、その場合には、枠に入れずに除くと作業も含まれております。   ④ 道路標識とは、様々な道路状況を表したイラストが描かれた用紙があります。手元には道路標識のカードがあり、使わないものも出てきます。それぞれのイラストに対応する正しい道路標識のカードを用紙の上に乗せるテストです。  

 私も動画を見てやってみましたが、①はただただ疲れる、②と③は結構難しいです。④は割と簡単かもしれません。但し、高次脳機能障害の立証という点においては、わざわざこの検査を実施しなくてもいいのではないかという気がします。補足資料として添付する分はいいかもしれませんが、運転ができるレベルの方であれば、好成績になる可能性が高いので、後遺障害申請という意味では不利に働くことの方が多いのではないかなと思います。

 特に地方では、車がなくては生活ができないといった側面があると思います。脳卒中患者のためだけではなく、高齢者ドライバーの適性についてもこのような検査を実施し、免許返納等、事故抑制の足掛かりになればと思います。  

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【事案】

高速道路内合流地点付近にて、渋滞の為ブレーキをかけ静止した瞬間、後方よりノーブレーキ衝突で受傷、頚部痛・腰部痛に悩まされる。

【問題点】

初回申請で他事務所の弁護士に依頼したが結果は非該当。症状が酷いことから、異議申立を弁護士にお願いするが、弁護士はすっかり消極的に。その後、いくつかの事務所へ相談、弊所が選ばれた。

【立証ポイント】

診断書を確認すると、受傷時から後遺障害診断書、自覚症状の記載内容の一貫性が保たれておらず、経過の診断書内容に「痛み軽快」等の文言を発見した。本人に確認したところ、他の部分は軽快してはいるが、頚・腰については受傷時から症状固定、現在に至っても不変であるとの事。

医師には伝えていたことと診断書の内容が食い違う事は珍しくない。初回申請の時点で弁護士が気付き、修正に向かえばよかったのだが、普通の弁護士事務所では医療調査はしていない為、その期待はできない。

早速病院へ同行し、首・腰の症状は不変と言う内容の意見書を主治医に追加で作成して頂いた。無事、非該当から併合14級9号の認定を勝ち取った。

(令和3年5月)  

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【事案】

渋滞にて停止中、後方より前方不注意の車にノーブレーキ追突され負傷。直後から頚部の痛みが発生した。

【問題点】

事故後から接骨院と整形外科の併用で通院していたが、4か月目に差し掛かった段階で、病院から「そろそろ症状固定」との打診があり、まだ痛みの続いているがどうしたらいいか分からず相談・受任となった。

【立証ポイント】

画像所見のないムチウチの場合だと、保険会社も3ヶ月程で治療費を渋る。それを病院もわかっている為、病院側からも3ヶ月、4か月あたりで治療終了の打診をされることも珍しくない。ここで治療が終了してしまうと、痛みが残存すると言う後遺症診断書を作成したところで認定される確率は非常に低い。

相談が来てから直ぐに静岡まで新幹線で向かう。医師の診察へ同行して症状の継続を訴え、何とかもう2ヶ月間の治療延長を取り付ける。その2ヶ月後に再び医師面談、後遺障害診断書を依頼した。

ちょっと変わった先生だったが、協力的に診断書を作成頂いた。東京から2度も足を運んだ甲斐あり、無事14級9号が認められた。

(令和3年4月)  

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