比較的、事務所の規模が大きくなるとボスは経営に専念、実務は若手に任せます。

 これは弁護士事務所はじめ、士業の事務所に多く見られるパターンです。一方、現場感覚を失わないように、または新しいチャレンジを求め、自らの案件を持ち、一線で活躍している経営者もおります。組織の理想をどう描くか・・経営理念などと大仰な話ではなく、日々の業務の性質をどのように捉えるか?この視点は合理より理想に叶うものを目指したい。
  
 医師面談を含む医療調査の仕事は、通常、保険会社側の保険調査を指します。これは保険会社の別会社としての調査会社、独立した調査会社に大別できます。経営陣は保険会社関連からの人材流入が多く、新卒採用は少数、調査員の多くは中途採用で委託契約社員です。10年以上のベテラン調査員は少なく、定着率が低い職種といわれています。
 調査業務には公正中立を謳っていますが、保険会社が運営、もしくは保険会社が調査費用を支払っている組織です。その意味で、保険会社(多くは加害者側)の為の調査をする存在と言われても仕方ない立場です。したがって、そのカウンターとなる、被害者の為の調査、損害の立証をする機関が望まれます。それが弊所の存在とすら思っています。

 交通事故の医療調査とは、人から避けられる仕事の一つなのでしょう。地味で人気のない仕事を、さらに被害者側で確立させるという野望・・理想は高くも常に人材難です。手を挙げる人がいなければ、誰かがやらなければなりません。当然にようにボスも案件を持ち、駆けずり回る毎日となります。経営効率も頭を過ぎりますが、私は一兵卒として、現役の矜持は生涯貫きたいと思っています。
 
 さて、本日は都内世田谷区の坂の多い街に病院同行でした。神社仏閣のある街で、閑静な住宅街の中にクリニックがあります。初めて乗る東急世田谷線に揺られて・・東京都内ながら、ローカル線っぽい佇まいがあります。