本日は中秋の名月、東京は終日曇りでしたが、奇跡的に19:45にお月様が・・。
雲間にぼんやりと怪しげな輝き・・今年7月に亡くなったオジー・オズボーン「月に吠える」が思い浮かびまた。
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交通事故で、相手保険会社の対応がありながら労災を併用するケース、弊所では頻繁です。 復習 👉 通勤中の交通事故の場合、労災と相手保険のどちらに請求すべきか? 後の賠償交渉において、相手保険会社に賠償請求する際、総損害額から既払いの労災金額を差し引く必要があります。相手の過失が大きい場合、労災は既払い分を相手の自賠責保険に真っ先に請求(求償)します。自賠責保険の保険金では足りない場合、相手の任意保険会社にも請求することになります。
いずれにしても、相手に賠償金を請求する時に、労災の既払い額を把握する必要があります。その場合、労基から被害者(労災の場合は被災者と呼ぶ)に届く、療養費や休業給付の支払い明細(ハガキ)を揃えてもらえばよいのですが、失くしてしまう方も多いようです。そこで、改めて金額を確認する場合、労災に「支払証明書」を請求することになります。
支払い内容まで細かく確認する場合は、明細書の開示手続きになり、それなりの面倒と期間を食いますが、支払い額だけを調べるには「支払証明書」が簡単です。書類1枚を担当部署に送るだけ、経験では10日~2週間で届きます。 手続きについては、以下、労災のHPから抜粋します。
支払証明について
労災保険給付等の支払振込通知書を紛失した方などに対して、支払証明の発行を行っております。支払証明をご希望の方はこちらの労災保険給付等支払証明願に必要事項を記入の上、以下の送付先まで郵送してください。なお、記入にあたっては記載例及び注意事項をご確認ください。 【注意事項】 1.この証明願をもとに交付する証明書は、これまで実際にお支払いした労災保険給付額を証明するものです。未だ支払われていない給付等についての証明はできませんのでご了承ください。 2.この証明願は、労災保険給付等の受給者本人が請求することを原則としますが、本人が請求できない等やむを得ない事情がある場合は、相続人及び法定代理人等が請求することも可能です。 請求人が相続人の場合は受給者と相続人の関係がわかる書類(例として戸籍謄本)、法定代理人等(注)の場合はその資格を証明できる書類(例として登記事項証明書)に加え、住所が記載されている本人確認書類(例として運転免許証、マイナンバーカード(表面のみ))の写しを添付してください。 (注)法定代理人等の例は以下のとおりです。 ・親権者 ・未成年後見人 ・成年後見人 ・保佐人 ・補助人 等 3.労災保険給付等を給付された時期や給付の種類によって、支払証明書を交付する証明機関が異なりますので、各々に応じ証明願を提出する必要があります。 ご不明な場合は、管轄の都道府県労働局又は労働基準監督署にお問い合わせください。 (平成23年5月以前の休業・費用・アフターケア通院費、一時金は実際に支払った局又は署で支払証明を行うことになります。) 4.この証明書で証明する事項は、労災保険給付等の受給者の氏名及び住所、給付の種類、給付期間又は支払日、支払金額及び給付を特定する補足的事項です。 続きを読む »
生きていく上で言葉は欠かせないものですが、意外とこの二つを言っていないように思います。「ありがとう」は、意識的に、毎日、何かの会話で、必ず、添えるようにしています。
中には、決してこの2つを言わない人もいるようです。一々「すみません」とは言うんですけどね。感謝は言葉にするべきです。謝ることは負けることでないと思います。
電話においても、もちろん何かを頼む場合も、必ず最後に(枕詞でも良いですが)、お礼の言葉を添えています。無機質な会話、ビジネスライクな伝達であっても、あたかも一凛の花を添えるように。「ありがとう」は言われた方も、言った方も、心地よく会話を終えることができます。脳内にオキシトシンのような安らぎの物質でも出るのでしょうか。 この二つさえ言えれば、たいていの人間関係はスムーズにいくとさえ思います。言葉を大事にすること、これもビジネスだけではなく、人の基本と思っています。
16条請求とは、自賠法16条の定めによった保険請求の方法のことで、一般には「被害者請求」と呼ばれています。交通事故で後遺障害が残るようなケガの場合、被害者にとって検討すべき手続きと思います。この場合の「被害者請求」を正確に言いますと、受傷から症状固定まで、相手保険会社に治療費の病院への直接支払いをお願いして、後遺障害の申請から被害者請求に切り替える手法を指します。一般的には、被害者が弁護士へ委任することは少なく、解決まですべて相手保険会社に任せることが大多数ですから、「事前認定」が多くを占めています。
20年前に比べると、交通事故に力を入れている弁護士なら、普通に「被害者請求」を選択するようになってきました。一方、受任しながら「事前認定」に任せている弁護士も少なからず存在しています。そこで、かつての記事を加筆修正して再UPしたいと思います。 これまで、何度も双方のメリット・デメリットを語ってきました。 👉 事前認定vs被害者請求 最終決着します! この記事を読んでいただければ、双方のメリット、デメリットがご理解いただけると思います。被害者の立場とすれば、できれば16条請求が望ましいはずです。そこで被害者請求を選びますが、楽なケースとやたら面倒なケースに分かれます。 治療費などを加害者側保険会社が「自由診療で一括払い」(病院に直接、自由診療の治療費で払ってくれる)してくれれば、その損保会社の担当者は自賠責に求償する必要から診断書・診療報酬明細書を病院から取得、所持しています。被害者は、それら申請に必要な診断書類および事故証明書のコピーをもらうことによって、ほぼ書類は揃います。画像の貸出しは微妙で、拒否されることが多いようです。 一方、健保、労災が絡む件、一括払いを拒否された件は絶望的に面倒な手続きを強いられます。その労苦とは・・・ 1、健保、労災で治療費を確保した場合、あらためて病院に通院期間の自賠責用診断書・診療報酬明細書をお願いしなければなりません。
診療報酬明細書については、病院はすでに健保・労災に発行しており、二重発行はできないと拒むケースが多くなります。診療報酬明細書とは病院にとって治療費の請求書なので、すでに健保・労災に提出して費用が精算されていれば、再び発行はできない・・・これは筋が通っています。経験上、それでも、文章代さえ払えば発行してくれる病院もあります。また、診断書を有償で請求する際、「診療報酬明細書のコピーを付けて下さい」とお願いしたところ、OKの病院もありました。
この書類の流れや請求パターンを熟知している法律家は少なく、病院の医事課の事務員や健保・労災の担当者ですら、自分の所管する事務以外は把握していません。損保の人身担当者が一番詳しいと思います。 2、診療報酬明細書が入手できねば、健保・労災に診療報酬明細書の開示請求を行う必要が生じます。開示請求には開示申請、開示決定、謄写請求など、数段階の手続きが必要です。印紙代は300円~ですが、手間と何より時間がかかります。
そもそも、病院による診療報酬明細書は月毎に翌月発行ですから、治療終了の1カ月後まで待ってから開示請求することになります。さらに開示請求後、労基は開示の許可を病院ごとに求めます。開示決定までに、さらに1~2カ月月待たされることが普通です。病院の回答が遅ければ、その分延びます。 👉 社会保険の開示請求について 👉 行政文章の開示請求 ~ 労災の診療報酬明細書の場合 Ⅰ 病院によっては、健保・労災で治療した患者に対して、1の自賠責用の診断書の記載すら拒みます。その場合、病院の事務方、医師へ説得が必要です。そして、記載が異常に遅い医師も存在します。常時、診断書を2カ月位ため込んでいたり、記載まで半年待たされることもあります。 3、画像の収集。病院によっては極度に画像の貸し出しを嫌います。また、ディスクなら500円~2000円で済みますが、なかにはXPフィルム(レントゲン)のコピーを1枚1000円で売る病院も存在します。最近も骨折が多かった被害者さんは220枚も買わされるはめになり、22万円+消費税を支払いました。CDに焼ける設備がありながら、院内のルールだそうです。こうなると病院の悪意を感じます(この院は数年前、ようやくディスク化OKとなりました)。 👉 画像代の価格を医師会が決めてくれないものか・・ 続きを読む »
長野県へは新幹線が便利です。かつては、夜行バスで一晩かけてスキー場へ行く事になりましたが、新幹線+バスで3時間もあれば、山奥でない限りOkです。
今回は、未湯であった戸倉上山田温泉を探索しました。温泉街は千曲川を挟んで西側です。老舗旅館から近代的なホテルが並びます。駅寄りの東側にも温泉が点在しています。こちらは公共施設やスーパー銭湯の構えで、住宅地に4軒ほどありました。今回は、両側から3軒を選びました。

15年前の記事を令和7年版にブラッシュアップします。事故の初期対応についての記事ですが、打つべき手を説明した内容です。
令和になっても、初期対応ができていない被害者さんが実に多いのです。すでに弁護士に相談中でも、です。 弊所の事故相談が単なる法律相談と違うこと、それは解決までのロードマップを示すことです。「法律的にはこうなります」など、被害者の疑問にお答えするだけで終わらず、解決までの手続きや作業を列挙、具体的に指示します。 典型的な例をお話します。ある相談者さんは自動車で通勤途上、交差点で出合い頭事故で首を痛めて、会社を休むことになりました。日給月給で、当面の生活費に困っています。そして「無料相談」にひかれ、先に弁護士の無料相談に電話しました。過失割合などの回答は頂いたものの、労災や健康保険の手続き、自動車保険の請求に話が及ぶと「それは各窓口で聞いて下さい」と回答です。
弁護士費用特約に入っていないので、弁護士はどうも委任契約を遠慮気味で、後遺障害等級が認定されるまで相談扱いのようです。つまり、様子見を決め込んでいるのです。本人の主張も、過失割合「20:80じゃ納得できない!」ばかりです。 この被害者さんが急ぎ打つべき手は・・・ 1、労災申請。治療費の圧縮を図ります。まず労災のメリットを最大活用します。 2、自身加入の傷害保険や共済、日額払いの搭乗者傷害保険など、取れるものは速やかに請求します。 3、主治医と面談し、初診時から頚部の神経症状について、症状の訴えが一貫しているか確認します。追ってMRIの実施。後の後遺障害認定に備えます。 4、労災又は相手保険会社へ休業損害の請求。労災から確保できれば、不足額の請求は最終的な賠償交渉に棚上げで良いと思います。まれに労災の休業給付で足りない40%ほどの休業損害金を、保険会社が並行して支払ってくれる場合もあります。 5、加害者側保険会社と物損の示談。弁護士の介入以前に、相手から有利な提示がきていれば飲みます。紛糾する場合は、弁護士に託し、最後の賠償交渉に棚上げでもよいと思います。 このように、前半戦から必要な作業があります。弁護士費用特約がなく、法律家に依頼したくても経済的に困難であれば、他の傷害保険や搭乗者傷害保険の部位・症状別定額払いを充てます。とくに、部位症状別払であれば、治療日数が5日以上になれば請求可能です。自身契約の保険会社に連絡し、即6万円の支払を受けられます。これを使って法律家への着手金に充当すればよいのです。
労災対応に切り替えたら、相手保険会社に労災切替の報告をします。労災治療は保険会社も歓迎するところで、今後の対応も和らぎます。相手保険会社にとっても、一括対応(治療費の支払手続き)をせずに済み、自由診療と違って安く上がりますのでメリットがあるのです。
通勤中ではなく、労災の対象外であれば、健康保険の適用も検討します。最終的に、全ての賠償額から自身の過失分20%が差っ引かれます。ならば、健保治療で治療費を半額にすれば、最終的な受取額が増える計算です。労災治療に同じく、相手保険会社もにとっても治療費が安く上がります。
物損は、相手が妥協的な割合を提示するなら、さっさと示談し、修理費を払わせます。渋い回答のままなら、最後の賠償交渉に棚上げ、弁護士に任せても良いと思います。実は、弁護士が交渉するよりも、被害者の粘り強い交渉によって、早期に解決を図りたい相手の物損担当が妥協してくることがあります。 後は、半年後の症状固定日に向けて、間違いのない後遺障害等級認定へまっしぐらです。この間、被害者は治療やリハビリに専念、すみやかに復職すべきです。これが戦略的なロードマップです。ほとんどの弁護士先生は後遺障害が認定されるまで動きません。全体的な流れを示すこともありません。質問すれば、場当たり的なアドバイスはしてくれますが、後遺障害の結果がでるまで待機が普通なのです。弁護士の仕事は最終的な賠償交渉だからです。
被害者自身も、いつまでも僅か数万円しか増減しない過失割合でだらだらもめていて、上記の手続きをしないとどうなるか・・・最大の賠償金となるであろう、後遺障害の立証が手遅れになってしまいます。
鎖骨骨折・脱臼では、弊所は15年間無敗記録を更新中です(すべて等級認定)。
この15年、鎖骨骨折をみていますと、医学の進歩を実感します。折れた鎖骨を金属プレートで固定する術式が確立して以来、鎖骨変形での認定は減少傾向です。かつては、余程の骨折でない限り手術は選択されず、外側からぐるぐる巻きで固定していました。すると、骨折部が盛り上がって癒合、ややズレて癒合、結果として変形癒合の認定となりました。そのような変形癒合を防ぐために、手術での固定が必要なのです( ↓ レントゲン)。
そのプレート固定術も日進月歩、プレートの形状が向上しています。鎖骨のカーブに沿って曲がりを加えたもの、そのバリエーションが増えたと思います。鎖骨にジャストフィットすれば、きれいに接合しますし、仮骨形成で太くなることも防げます。治療上は良い事ですが、後の賠償問題として12級5号「鎖骨の変形」が認定されないことに繋がります。事実、本件を含めて鎖骨の変形癒合は減少していると思います。
それでも、骨折するほどの衝撃が加わった人体への破壊です。骨癒合が良好であっても、痛みや不具合は数年は残るものです。その後遺症について、丁寧に14級9号「神経症状」をつける仕事が望まれます。弊所の無敗記録、実は、この「せめて14級9号を抑える作業」に支えられていると言っても過言ではありません。
長年、自賠責保険の申請をしていますと、実感することですが・・後遺障害の審査機関である調査事務所は、診断書に書かれている事より、画像を重んじています。
医師の書く診断書、あってはならないことですが、よく間違っています。間違いとまでは言えずとも、画像の読影については、医師の見解が分かれることが珍しくありません。骨折状態や変形癒合の判定については、1次的には主治医の書く診断書になりますが、自賠責はその診断名や診断内容に左右されず、改めて独自の読影をします。自賠責の顧問医に画像を診せて判断しているはずです。
後遺障害を追うものとしては、画像を観ることがいかに重要かを思い知らされます。
ご本人は若く、回復が良かった事がなによりでした。
併合10級:頚椎・胸椎椎体骨折(20代男性・千葉県)
【事案】
自動車で信号待ち停止中、後続の大型車に追突された。前席まで潰れるような酷い損傷で、助手席に座っていれば死亡となったはず。

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初回申請で14級が取れると思っていたところ、2度手間(異議申立)となったり、逆に異議申立てを覚悟も、初回で認定された件もあり。このように、骨折等、目に見える人体への破壊がない、打撲・捻挫、むち打ちの類の審査は予想を外しやすいものです。
審査において一定の基準があるものの、審査員によって分かれるものと思っています。これは邪推でしょうか?
まずまずの成果と思います
14級9号:頚椎捻挫(40代男性・山梨県)
14級9号:頚椎捻挫(50代女性・埼玉県)
非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(40代男性・神奈川県)
あまり、原因調査の依頼はこないものですが、死亡など重大事故、事故状況が食い違う場合は、どうしても現場検証が必要です。本日は長野県へ出張、事故現場の実調、撮影を行いました。 ※ 原因調査とは、主に事故現場を実調、事故状況を調べることです。 事故現場の把握だけでしたら、グーグルマップのストリートビューで足ります。昔と違って、便利になったものです。また、警察の調査を経て送検後、刑事事件が終わっていれば、実況見分調書を取り寄せます。これで、事故状況は精密に分かります。後の交渉や裁判において、この実況見分調書を含む刑事記録が客観的な証拠になります。
それでも、事故状況によっては、違った視点で調べたい件もあります。刑事記録だけに頼らず、被害者側が自ら事故調査を実行することは重要です。刑事記録のような中立的な視点こそ証拠能力が高いとは言え、被害者側の視点から調べ、検証すべき事故があると思います。
弊所ではビデオをよく用います。写真より動画で観ると、事故のイメージが変わることが少なくありません。今回も、双方車両の進入角度、衝突までの視点の経過を明らかにすべく、同速度での動画撮影を試みました。
明日は祭日ですが、長野から事務所を経由、さらに千葉県へ自ら運転です。バスで行くには時間がかかる旭市まで・・慣れない運転が続いてクタクタです。
温泉宿を選ぶ際、その温泉地のシンボルとも言うべき古い老舗宿を優先しています。近代的な鉄筋コンクリートに再建された宿はひとまずパス、やはり江戸~昭和初期に建立された黒光りする木造建築こそ、急ぎ泊っておかなければなりません。 それらの歴史的建造物と言える宿は、いつ失われるかわかりません。理由として、宿の後継者問題が真っ先に挙がります。多くは、高齢のご夫婦がやっとのことで管理しています。いつまで存続するのかわかりません。当然ながら、修繕なども行き届きません。実際、朽ち果てて倒壊してしまった那須の宿、火災で失われた福島の宿もありました。残念ながら、ほとんどは再建されません。泊っておいてよかったと思います。
古い建造物こそ管理が大変で、その費用も膨大です。ある山形の宿は、雪下ろしで毎年100万円の経費と人力が必要です。運営・存続には村人全員の協力が欠かせないのです。そして、何より後継者がいない。幸いにして、常連客が交代で管理している宿が会津に存在します。このような例外を除き、多くは時代と共に消えゆく運命なのです。したがって、世界中のどこでも古宿を優先することになります。
素晴らしいのは外観だけではありません。増築を重ねた為に迷路のように上下左右に廊下が屈曲、あらゆる宿泊客を迷わすダンジョンと化しています。年期で磨かれた黒光りする板壁、不自然に傾斜している床や畳、なんでそこまで凝っているのか天井の意匠、職人の遊び心からか趣向を凝らした建具、今では使われなくなった木枠の窓(開け閉めがキツキツで大変)、いつの時代の物か?多種多様な置物にも一々怨念がこもっているようです。湯屋の造りでも、現代では再現不能なヒノキ造りや、謎のローマ風モザイクタイル、そして、この子は何代目か?代々続く猫・・これら言い尽くせないミステリーとサスペンス、そして、重厚な歴史とロマンを体感するには泊るしかないのです。
一方で、宿泊施設としては行き届かない点もあります。家族経営かつご近所さんのお手伝いだけでは、建物全体に掃除が行き届くことは稀です。人手が決定的に足りず、サービス面での不全は致し方ないところです。対策として、海外からのアルバイトさんを住み込みで勤務させている宿も増えました(いつか、私も住み込みで勤務したいものです)。このような古い宿を選ぶお客さんは、ある程度の覚悟をしているようです。逆に、清潔度、接客含めサービスの充実を求める方は避けると思います。まさに、客を選ぶ宿とも言えます。
行き届かないことの中でも、とりわけ問題視される事・・ノックも無しに仲居さんが部屋に入ってくることです。家族経営の民宿でさえ、ドアの前でノックか、「お湯を持ってきました」など声をかけて、こちらの返事を待ってからドアを開けるものです。何より、適度に放っておかれることが有難いのです。ところが、老舗宿の仲居さんにこそ、接客業の基本教育がなかったでは済まされない、人間性を疑う人が存在したものです。
バックパッカーをしていた秋葉は、海外ではドミトリー(集団の相部屋、鍵などなく出入り自由)に泊ることが多かったので、たいていの事は気になりません。些細なマナー違反など、一々気にしてはいませんが・・ある宿では、朝7:00にお茶の交換を日課としているのは分かりますが、寝ているのに勝手に入室して(ノック・声掛けなどなし)、茶器をカチャカチャ片付ける音で起こされました。眠い目をこすると、枕元に仲居さんです。朝食まで、まだ1時間はあります。幸せな二度寝中を叩き起こされるとなると・・さすがにイラっとします。接客教育などされていない昭和、いえ鍵のない相部屋が普通だった江戸時代から変わらぬ姿勢なのかもしれません。
また、山形のある宿では、男性の仲居さんが浴衣の代えを持ってきてくれたのは良いのですが、(ドア前にスリッパがあるので、在室はわかると思いますが)いきなりガチャガチャと鍵を解除しての入室です。こちらが、入室許可を返事する前に入ってきました。おそらく、昼間の不在中に浴衣を補充しようとして、鍵を持っていたのだと思います。急いでいるのでしょうが、私が女性でしたら犯罪成立です。近年は男女の差はありませんが・・。
おばあちゃんだから、悪気はないから、昔の風習のままだから、これらを「仕方ない」とは言えないと思います。あるボロ宿(失礼)の90歳現役の仲居さんは、普通に許可を求めてから入室します。返事がないと、ドアの前にそっと備品を置いてくれます。やはり、その仲居さんの人間性の問題です。許可なく入ってくる仲居さんは、思いやりやマナーのない、ダメな人なのだと思います。そして、やっとのことで経営してる古宿は、接客面について改善する気など、さらさらないと思います。
いくつかのデメリットを覚悟しつつも、貴重な歴史的構造物への逗留は捨てがたいものです。日本に限らず、どこでも常に、古い宿を目指してしまうのです。
↑ 写真は、栃木にある安政(江戸時代)に建てられた宿の廊下と階段。廊下は狭く迷路のよう、天井も低いのです。外国人は頭を何度もぶつけます。(上記とは無関係の宿です)
上野から特急ひたちに乗って1時間余り、水戸は近く感じます。先週の土浦は特急ではなく鈍行なので、同じく1時間程度かかるのです。
水戸駅に着く5分前、急な強風と豪雨で電車が止まりました。通り雨のようにすぐに去った嵐でした。この時間帯、関東各地で局地的豪雨があり、つくば市は竜巻に見舞われたそうです。駅から研修会場までに雨は止み、研修後は晴れていましたので、傘をさすことはなくすみました。
セミナーの内容は土浦に同じく、顔面醜状痕、鎖骨骨折、むち打ちの3つを取り上げました。後遺障害はそれなりの重傷ですから、そう頻繁に起こるものではありません。ただし、この3つは後遺障害が見逃されやすく、後遺症とまで思わずに申請すらしない方が相当数、水面下にいるのではないかと案ずるところです。
季節の変わり目は、異常気象が起きやすいものです。雨あがりの風が、急に涼しく感じられました。

水戸セミナーでは恒例の記念撮影、駅前の黄門さま。
ラシックス(サノフィ)
高血圧のほかむくみ対策にも
腎臓に作用して尿量を増やす、効果の高い利尿薬です。 腎臓内で塩分と水分の再吸収をおさえて、尿の量を増加させます。体内で細胞組織の液体と血液の圧力バランスが崩れて水分がたまったむくみの状態から余分な水分を輩出し改善することで、圧力のバランスが調整され血圧が降下します。
高血圧の治療をはじめ、むくみの治療に使用されることが多く、心臓病や腎臓病、肝臓病にともなうものや、月経前のむくみの改善にも処方されます。 ● 有効成分:フロセミド ● ジェネリック:フロセミド「NP」(ニプロファーマ)など。
プレミネント(MSD)
降圧&利尿の効果で血圧を降下させる
2種類の血圧を下げる成分を配合した薬です。1つは血圧を上げる体内物質をおさえる作用があります。それによって血管が広がり、体内の水分や電解質の濃度が調節されて血圧が降下。もう1つの成分は、体の余分な水分と塩分を輩出して血圧を下げます。
これらの2つの成分が一緒に作用することで、効果が高まり十分に血圧が下がるようになるでしょう。また、心臓や腎臓への負担が軽くなる効果もあります。尿量が増えるので、多尿や頻尿に注意しましょう。 ● 有効成分:ロサルタン、ヒドロクロロチアジド ● ジェネリック:・ロサルヒド配合錠LD「AA」(あすか製薬)など。 ※ジェネリック品は「LD」のみ。
レニベース(MSD)
安全性が高くジェネリック品も多数
血圧を上げるアンジオテンシンⅡという物質をつくらないようにして血圧を下げる薬です。このような薬は、ACE阻害薬と呼ばれています。主に高血圧症の治療に使用されており、病状によっては心臓病や、腎硬化症にも有効とされています。
安全性が高く、心不全や糖尿病のある人に向く薬です。血糖、尿酸、脂質などに影響を与えないので、年齢を問わず使うことができます。血圧を下げる薬や利尿作用のある薬と併用されることが多い薬です。 ● 有効成分:エナラプリル ● ジェネリック:エナラプリルマレイン酸塩「サワイ」(沢井製薬)など。
テーマは、「決して見逃してならない後遺障害3選」。顔面醜状痕、鎖骨骨折、むち打ちから3問出題、弁護士の解説を加えました。セミナー会場は雨の日も安心の駅直結です。
とくに、参加された損保代理店の方で、ちょうどご自身が転倒して肩鎖関節を脱臼し、その脱臼部分が出っ張っているとのことです。傷害保険に加入しており、通院などの保険金は受け取っているものの、後遺障害の申請をしていないそうです。早速、後遺障害診断書を記載頂き、鎖骨の写真を添えて提出するよう指示しました。死亡保険金額が1000万円なので、おそらく12級5号の認定から、その10%である100万円が支払われるはずです。
前回 👉 妊婦の死亡事故 、胎児への罪
「妊婦の死亡事故」に関する記事に、追補する必要を感じましたので、以下、任意保険の面から続けます。
(1)事故による、胎児の流産・死産、中絶の場合
お母さんに対して、通常の慰謝料に表のように加算されます。これは人身傷害保険の規定ですが、この金額を基準として、対人賠償でも考慮されているはずです。その他、傷害保険に同様の規定は、各社・保険によってまちまちです。
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ミカムロ(日本ベーリンガーインゲルハイム)
長時間、作用する新しいタイプの配合剤
血圧を上げる体内物質をおさえる作用のある成分と、体の血管を広げて血流が流れる際の抵抗を減らし血圧を下げる成分の2種類の有効成分からできている薬です。2つの成分が同時に作用することで、血圧が下がる効果が高まります。また、心臓の収縮をおさえて休ませる働きなどもあり、心臓や腎臓の負担も軽くなります。
この薬は、2つの有効成分の配合バラナンスが異なる「AP錠」と「BP錠」の2種類が用意されています。 ● 有効成分:テルミサルタン、アムロジピン ● ジェネリック:テラムロ 各社から後発薬が発売されています。
ブロプレス(武田薬品工業)
血圧を上げる成分をおさえ、血管を広げることで血圧を下げる
比較的新しいタイプの薬で、通称ARBと呼ばれる血圧治療主力薬です。心臓の収縮力を高め、細動脈を収縮して血圧を上昇させる体内物質をおさえる作用があります。それにより、体の血管が広がって血流がよくなり、体内の水分や電解質などの濃度が調整されて血圧が下がります。心臓や腎臓の負担も軽くなるでしょう。
主に高血圧症の治療薬として使用されていますが、症状によっては心不全などの心臓病や、腎硬化症などの腎臓病にも有効だと考えられています。緩やかに血圧を下げるので、初めて服用した時は、血圧が下がったと実感するまでに1~2週間ほどかかるかもしれません。車の運転や高所での危険な作業などを行う時は、注意が必要です。
また、これらの症状は徐々に慣れることが多いでしょう。血圧がなかなか下がらないからといって、自己判断で服用する薬を増量したり、服薬を中止したりしないで下さい。適正な血圧には年齢や性別などによって個人差がありますので、心配な場合は医師、または薬剤師に相談しましょう。 ● 有効成分:カンデサルタン ● ジェネリック:カンデサルタン「あすか」(あすか製薬)など
アムロジン(大日本住友製薬)
高血圧を解消するために、血管を広げて、血圧を下げる
体の血管を広げ、血流をよくする作用があります。血液が流れる際の抵抗が減り血管への圧力が下がるので、血圧が降下。また、心臓が過度に収縮することをおさえ、心臓を休ませる効果もあります。主に高血圧や狭心症の治療に使用されています。
この薬は、血管の壁にある筋肉の細胞内にカルシウムが取り込まれ、血管が収縮することに拮抗する、カルシウム拮抗薬に分類されます。食べ物や飲み物からカルシウムを摂取しても、そのカルシウムが細胞内に入ることはないので、サプリメントなどのカルシウムは血圧上昇に影響しません。
高血圧の治療薬として初めに選択されることが多い薬です。ゆっくりと効き目を発揮し、作用する時間が長いのが特徴です。服用開始後、頭痛や動悸などの副作用が出る場合があります。他の薬との飲み合わせには注意は必要です。服用期間中にグレープフルーツジュースを飲むと、薬の血中濃度に影響を与えることがあります。ただし、飲む量や体質にもよりますので、心当たりのある方は薬剤師に相談するとよいでしょう。 ● 有効成分:アムロジピン ● ジェネリック:アムロジピン「JG」(日本ジェネリック) 多数のメーカーからジェネリック医薬品が発売されています。







