足の甲の骨=中足骨は折れやすく、とくに小指側の第5中足骨は、長距離歩行でいつの間にか折れる(行軍骨折)、激しいスポーツや長時間の立ち仕事でも折れたりします(疲労骨折)。本件、母趾側第1中足骨の骨折は比較的少ない部位です。それも、横に水平に割れたようで、きっと歩く度に痛かったと思います。
 
 事故状況ですが・・逆走車と言っても、直線道路の対向車ではなく、交差点の左側が一歩通行で、そこからの逆走車です。これも避けるのは難しい事故と言えます。二重の不幸が重なった事故ですが、相手損保はとりあえず0:100対応してくれましたし、自賠責も14級をすんなり認定となりました。現在、連携弁護士の交渉中ですが、良い解決に向かっています。

これは0:100だよね
 

14級9号:第1中足骨骨折(50代男性・神奈川県)

【事案】

バイクで交差点を走行中、左側から一方通行を逆走してきた自動車と出合い頭衝突したもの。

右足の甲の骨(第1中足骨)を骨折。折れ方が骨に水平に亀裂が入る珍しい折れ方で、ボルト3本で固定した。骨はなんとか癒合するも、足を踏み込む際に生じる痛みが長く続いた。
 
【問題点】

母足趾の動きにやや制限が残ったが、用廃の基準1/2以下には及ばず。それでも、なんとか等級をつけたい。
 
【立証ポイント】

症状固定を急いだ。リハビリ先の医師の計測では、やはり用廃には至らず。しかし、丁寧に痛みの説明を記載頂き、適時、検査を続けたレントゲン画像から14級9号は認めて頂いた。

過失割合は判例タイムから、自動車同士なら、20(直進):80(逆走)が基本。バイクvs自動車であれば、バイク側に交通弱者修正を加えて10:90となる。・・・懸念はあったが、相手損保は最初から0:100で折れてくれた。しかし、14級となれば・・1割修正を言ってきそうです。