本件は弁護士さんとも協議しましたが、かなり難解です。自賠責や労災では、未公表、あるいは独特のルールがあります。実践を積む上で知る規定もしばしばです。

 1人1人の被害者さんの損害を明らかにする作業で、後遺障害等〇級といった形・数字は必須です。ただし、自賠責保険は労災をベースにしつつも、自賠責特有の等級があります。その等級や独特の認定ルールが被害者にとって有利である場合と、不利となる場合があります。そこは、弁護士と連携の中で、後の損害賠償の主張で取捨選択することになります。

 本件のように、賠償交渉以前に水面下で地味な戦いもしているのです。この積み重ねが事務所の実力につながると思います。

この創造的な作業から、また一つ経験則を積みました  

9級相当・加重障害-10級11号:大腿骨頸部骨折(80代女性・静岡県)

    【事案】

道路を歩行・横断中、右方より走行してきた乗用車にはねられた。救急搬送され人工骨頭置換術を施行したもの。

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どーも、金澤 炭治郎です。 今日から大ヒット「鬼滅の刃」に便乗です!

 

最近少し珍しい膝の症状を見ました。

被害者様で、その方は膝の痛み、知覚異常を訴えています。

原因は交通事故により膝を強打してしまった事。

 

膝の内側のある一定の部分の知覚が薄れてしまい、ずっとぼんやり痺れるような症状と、触ってもあまり感じないと言う知覚異常。

ただ、膝をついたりすると激痛が走り、床に座ったりすることが怖くなってしまいました。

 

事故から相当月日が経ってもこの症状に悩まされており、

医師からも、治りますと前向きな言葉は出ません。

本人の気持ちになると非常に辛い。

 

症状はすぐには改善されずとも、なんとか補償を受け、心の面で少しでも楽になって頂きたい。

その一心で今は医証を集めております。

 

 

さて、初めてその方のお身体を見た時、自分が施術者だとしたら何ができただろうと考えました。

 

”膝内側の知覚異常”

 

ここで自分が考えられるものは

・L4のヘルニア等による神経障害

・強打した部分の末しょう神経が損傷し、知覚異常が起きている。

・強打した部分で血腫が出来て固まってしまい神経を圧迫している。

 

この3つ位でした。

ヘルニアなら神経誘発検査などで分かりますし、非常に限定的な場所での知覚異常だったので、可能性は低そう。

ならば施術として第一優先順位は末しょう神経に対するアプローチ

 

血腫が固まっているのであれば、固まった血腫を散らす為に全力を注ぐ。

大きい固まった血腫は手術で取る事が多いですが…

 

末しょう神経が損傷している場合は、神経の修復を早める為に刺激を与え、周りの筋肉を満遍なく緩めたり血流をよくするような施術。

 

こんなところでしょうか・・・

 

膝内側の知覚に係る神経は伏在神経という神経。

その後、伏在神経を調べていると、盲点が出てきてしまいました。

満遍なく筋肉を施術する事で盲点は補えはしますが、

 

伏在神経が絞扼しやすい部位がありました。

それは、大腿四頭筋内側部分に存在するハンター管と言う場所の存在でした。

昔勉強したきりすっかり忘れていました。

 

膝強打した際に、筋肉が強縮してしまい、ハンター管が狭くなったままなら?

もしも血腫がそのハンター管の方まで到達していて、小さな塊があったら?

 

効くかはわかりませんが、試す価値はあります。

 

 

ちなみに、伏在神経のような末しょう神経は、ちゃんと原因を取り除いてあげると、

例え損傷していてもちゃんと回復してくれます!

時間はかかりますが、頑張りましょう( ;∀;)  

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 皆さんは子供の頃、夏休みの宿題への取り組みについて、どのタイプでしたでしょうか?

 毎日コツコツやるタイプ、前半にすべて終わらせて悠々夏休みを過ごすタイプ、8月31日に泣きながらやるタイプ、ふてぶてしく新学期9月に入ってからやるタイプ・・    コロナ渦中ながら、それなりに繁忙を極めた8月、私達も宿題(実績投稿)をため込んでしまいました。もう9月ですが、せっせとUPしていきたいと思います。    さて、後遺障害の認定こそ受傷から計画的に進めるべきです。

 本件は、早期の相談から、骨折箇所と骨折様態を確認し、すでに併合11級の絵を書いていました。その後、治療経過を適時確認し、最終的には12級候補を三つに絞って、症状固定に臨みました。結果は以下の通りです。

周到な準備が勝利を呼びます 

11級相当:脛骨近位端粉砕骨折(40代男性・群馬県)

【事案】

バイクにて直進中、中央線を越えて走行してきた自動車に衝突される。全身を強く打ち、すねを骨折する。救急搬送されたのち、すぐに手術が施行され、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。 【問題点】

症状としては、膝・足首の可動域制限、下肢の短縮障害だったが、主訴である膝の可動域制限は時間の経過とともにどんどん回復していき、症状固定時には12級が認定されるか瀬戸際の状態であった。もちろん、回復良好はよいことだが・・。

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 腓骨神経麻痺も十分、珍しい症状ですが、脛骨神経麻痺での認定は事務所初です。かつての相談者様に一例だけありました。その麻痺の程度は軽度でしたが、今回はひどいもので、膝から下に力が入らず、感覚もおかしく、とにかく変なのです。それでも医師を含め、誰も神経麻痺に気づかず・・。ここで、不本意に解決してしまう被害者さんも少なくありません。その点、首の皮一枚で助かった。代理店さんの気づきに感謝です。

 タイトルのように、医療の素人が軽々しく診断名を口にしてはいけません。患者さんにいらぬ予断を与えて、治療の邪魔になることがあるからです。それでも、ある傷病名の予断をもって医師の見解を求めることは、患者の素朴な姿と思います。私達は今まで、この「予断」で何度も医師の検査を仰ぎ、確定診断に漕ぎつけました。つまり、自らの体を治すことはもちろん、損害賠償を立証するに、患者側が自らを診断する能動性は必要と思うのです。医師に対して完全に受動的では・・医師が傷病を見逃すこともあるのです。本件は、その典型例となりました。   私達の経験則が発揮されました!  

非該当⇒8級相当:脛骨神経麻痺(40代男性・埼玉県)

【事案】

自動車にて右折待ちのため停止中、後続車に追突される。その衝撃により、玉突き事故となり、下肢をダッシュボード周辺に強打。直後から膝~指先までの痛み、神経症状に悩まされる。半年後も改善なく、脚を引きずるほどの症状。

【問題点】

医師も原因不明、保険会社も「ただの打撲で大げさな!」と思っていたよう。やはりと言うか、事前認定での申請結果は「非該当」。相手保険会社の70万円足らずの提示に、本人もあきらめかけていたところ、見かねた代理店さんが弊所に相談を持ち込んでくれた。

【立証ポイント】

アポ時間の5分前、事務所に歩いてくる本件被害者さんを偶然外で見かけた。脚をかばってのおかしな歩き方を期せず観察できたのです。これは大げさな症状ではないと確信した。

早速、事務所で脚を見せて頂いた。実際に触ってみると、完全な下垂足ではなく、麻痺の度合いも中途半端、おなじみの「腓骨神経麻痺」にしては少し変であった。かつて、1件だけ経験した「脛骨神経麻痺」を疑った。本件は、この素人診断からスタートしたのです。 続きを読む »

 おなじみのプラトー骨折(高原骨折、脛骨近位端骨折)です。

 機能障害の認定への流れはいつも通り。今回は既往症の欄を正確に修正しました。事故受傷と既往症が被ると、元々、傷んでいた所に事故受傷が加わって、より重くなったか否かが問われます。つまり、加重障害の計算となります。

 計算式は、現存障害(事故が重なった今の状態)-既存障害(事故前の状態)

 このような特殊な認定となります。既往症があれば、自賠責保険・調査事務所は、古い治療記録を確認する必要から、昔のケガの治療先へ医療照会をかけます。本件の場合、受傷箇所は別で無関係です。それでも、無関係であることを確認するための医療照会で、審査が長引く懸念があったのです。自賠責の立場であれば、無駄な手間をかけることになります。 私たちの仕事には、このような細心の注意も必要なのです。

審査時間は短いが一番です

12級7号:脛骨高原骨折・内側側副靭帯損傷(60代女性・千葉県)

【事案】

駐車場内でバックしてきた車にひかれ、左脛骨のプラトー骨折、左橈骨頭骨折、左豆状骨骨折をした。救急搬送先で応急処置後、かかりつけの病院に搬送され観血的整復固定術(スクリュー固定)を受けた。

←骨折様態はこのタイプに近い

【問題点】

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 難治性の骨折・・・目安となる癒合期間を経てもなかなか骨がくっつきません。折れ方や体質の影響もありますが、「(そろそろ癒合するはずだが)・・・様子をみましょう」と医師が頭を傾げている場合は、たいてい”打つ手なし”の状態です。その医師や病院では治せないのです。早めにセカンドオピニオン、専門医の見解を乞う必要があります。主治医を信頼することは美徳ではありますが、ズルズル様子を見続けた悲劇を何度も目にしています。

 本例は国内でもトップクラスの難治性骨折の治療チームに誘致、事なきをえました。また、治すことが第一優先ではありますが、しっかりと後遺障害等級も確保する必要があります。その点、理想的な解決へ誘導することができました。

症例が豊富な専門医に診てもらうべきです。症例乏しい医師は「(わからないから)様子を見しょう」としか言いません。  

12級7号:大腿骨骨幹部解放骨折(50代男性・茨城県)

【事案】

道路を直進中、交差点で右方より走行してきた乗用車に衝突される。救急搬送され緊急手術が施され、そのまま入院、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。

【問題点】

受傷から1年半経過してもなお骨の癒合が悪く、偽関節化してしまった。筋力を保つためのリハビリを続けるしかなかった。

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 靭帯損傷による膝関節の動揺性の立証・・・今や交通事故を扱う弁護士・行政書士にとって、ストレスXPはおなじみの検査となっています。秋葉事務所でも30件を超える実例を経験してまいりました。    膝の主要4靭帯(前十字、後十字、内側側副、外側側副)が完全断裂しないまでも、部分断裂(靭帯繊維の一部が切れた)、深層断裂(組織内部の断裂)の場合、靭帯が伸びて、膝関節が「ぐにゃ」っと崩れるような、やっかいな機能障害となります。当然、歩行に支障きたすレベルでは手術適用、膝蓋腱から靭帯を移植したり、金属で補強するなど、いくつかの術式があります。それ程に深刻な動揺性がない場合は、周辺の筋肉(大腿4頭筋など)を鍛えて、関節をしっかり保持するリハビリ指導、運動療法も行われています。

 自賠責保険の後遺障害の立証では、膝が「ぐにゃ」としていることを「主張する」だけではダメです。他覚的・医学的に証明しなければなりません。「ぐにゃ」っとしている証拠が必要なのです。

 そこで、膝を前方に引っ張った、又は左右に折った状態のレントゲン写真を撮る必要があります。通常、医師は治療の過程でわざわざそんな検査はしません。損害賠償上の必要性があることを、こちらから医師に理解を促す必要があるのです。だからこそ、私たちの仕事の存在価値があると言えます。    前置きが長くなりましたが、関節に圧をかける機材として、テロスなるものがあります。(↓ 写真)

左右(外反・内半)はテロスが有効と思います

 テロスで膝関節をゆるんでいる方向に曲げます。この設備のある病院は大変貴重です。多くの被害者さんにとって、(検査できる)病院探しに苦労するはずです。しかし、稀に協力的な医師が存在するもので、テロスがなくても徒手で関節を引っ張って撮影して下さいます。そのような医師に何度か救われてきました。

 また、経験上、前十字靭帯の場合は、徒手による撮影の方が明確な画像になる傾向です。もちろん医師の徒手技術に左右されますが、私自身も前方引出し検査、ラックマン検査を励行していますから(医師の指導のもと)、ゆるんだ膝関節を前方に引き上げるコツみたいなものを、身をもって感じています。  断言します、テロスより徒手による撮影がベターです。機会あれば、依頼者さまのご許可を頂き、徒手によるストレス画像をお見せしたいと思います。   続きを読む »

 下肢の骨折は機能障害を代表に、骨変形、神経症状、短縮、醜状痕、切断肢・・・あらゆる障害を想定・予断し、障害類別を複合的に組み合わせていくパズルのようです。これを得意とする秋葉事務所は、もはや下肢の後遺障害認定例の豊富さは日本でトップレベルではないでしょうか。

 本例はありがたい事にかつての依頼者様の紹介により、受傷直後から担当させて頂き、万全の取り組みができました。

←別の件ですが、実際の設計図  

併合12級:脛腓骨 骨幹部開放骨折(50代男性・神奈川県)

【事案】

原付バイクで直進中、対抗自動車が路外駐車場に進入しようと急に右折して衝突、受傷したもの。脛骨・腓骨共に折れてプレート固定とした。

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 下肢の後遺障害の最高等級は、両脚切断です。一覧表は以下の通りです。

 本件は切断肢に及びませんが、機能障害が膝、足首、足指に渡るものです。相当の障害が加算されますが、上限は6級、足首以上の切断肢:5級5号より下位となります。つまり、「切断よりは、まし」との判定です。

 本件の立証作業は、受任が受傷初期だった為、計画的に進めることができました。その点は確実でしたが、治療面において被害者さまと苦労が続きました。後遺障害の立証だけが私達の仕事ではありません。私達の持つ病院情報とネットワークは、より良い治療法の選択、セカンドオピニオンのお力にもなります。 下肢の重傷者様こそ本例を参考に、是非とも早めのご相談をお願いしたいと思います。  

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フィギアスケートの本田真凜さんがタクシー乗車中事故で怪我

日本スケート連盟 強化選手画像引用

 

この記事を見た時どの程度の事故なのか?身体の状態はどうか?

治療状況は?等々、色々調べなくては!!

と思ってしまいました(笑)

 

何と言っても日本のフィギアスケート選手の女子の中で一番の美人ですからね。

妹はあの有名な本田望結ちゃんです。

かわいい天才子役女優ですね。

 

 

スポーツ記事引用

「フィギュアスケート・スケートカナダ」(25日開幕、ケロウナ)

前日練習が24日(日本時間25日深夜)から行われ、女子の紀平梨花(17)=関大KFSC=と本田真凜(18)=JAL=が参加した。

本田は当地入りした22日、田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)や関係者らとともにタクシー乗車中に交通事故に遭った影響で、右足のすねに打撲を負った。病院で問診や触診、レントゲンなどの検査受けたが、問題がなかったことから出場を決断。公式練習には右膝下から足首上までベージュのテープを巻いて登場した。3回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプを決めるなどしたが、スケート靴のトゥをつく時や着地時などでは顔をゆがめた。また本田武史コーチのもとで号泣する場面もあった。

 

何とも可哀想な事故…

自分の不注意が原因ではなく、タクシー乗車中の事故で完全に災難です。

ですが、右足の打撲で済んで良かったですよね。

スポーツ選手なので、たかが打撲でも相当なダメージを負った事だろうとは思います。

 

スポーツ記事引用

事故について問われた本田は「影響はあります」と苦笑い。

 

やっぱり足の打撲の影響はあるみたいですね…

フィギアスケートのような繊細で細かな演技をする競技ではなおさらでしょうか。

 

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 なぜなら、骨折の癒合さえ果たせば、わずかな変形など日常生活にほとんど支障がないからです。折れた部分が肩関節に近ければ、肩の可動域に影響がありますが、骨幹部(骨の中ほど)の亀裂骨折程度であれば影響少なく、粉砕骨折や開放骨折でもない限り深刻度は下がります。さらに、昔と違って現在はプレート固定術としますので、きれいに癒合しますから変形もわずかに抑えることができます。

 そんなことから、臨床上、医師は「鎖骨が変形してしまった」と認識しませんし、普通は診断書に記載するものでもありません。自賠責保険の認定基準では、裸体で変形が確認できることが条件です。それがわずかでも、視認できれば認定する傾向です。本件は医師に改めて記載を促して再申請で認定を得ましたが、鎖骨の認定漏れは、全国の鎖骨骨折者にとって常態的なものと思います。

 また、仮に変形なく治癒を果たしたとして、骨折ほどの高エネルーギー(外傷)が加わったのですから、癒合後も痛みや痺れ、なにかと不具合は残るものです。その残った症状は「神経症状」として14級9号「局部に神経症状を残すもの」の余地を残します。私達はそれを見逃さないので、過去10年、鎖骨骨折で100%の後遺障害認定実績を記録しています。  

 ⇒ 上肢・鎖骨の認定実績

 

 ⇒ 上肢・鎖骨の異議申立・認定実績

  継続治療のついでに膝の等級も上げときました  

12級5号:鎖骨骨折 異議申立(60代女性・埼玉県)

【事案】

原付搭乗中、交差点で左方から自動車が進入し、衝突した。救急搬送され、鎖骨骨折と上腕骨骨折、他に大腿骨折、膝蓋骨骨折の診断となった。

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 最近のご質問と回答を紹介します。(個人情報保護の観点から脚色しています)  

Q(下肢を骨折した被害者さま)

   既に症状固定して、膝関節の機能障害で後遺障害12級7号が認められています。その後の定期診察で、主治医から「現状の膝は本来の関節の機能(関節包や軟骨)が大きく失われており、何年か先には関節の隙間も狭くなり、強い痛みが襲ってくる可能性がある」、と言われました。その場合、人工関節にしなければならないそうです。

 示談後に後遺症が重くなった場合は、追加の後遺障害認定や賠償金請求等ができるものなのでしょうか?

A(回答)

   段階的に解説します。   1、症状固定の意味

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 「膝の曲がりが悪いのに、14級になってしまった。」    「事故以来、膝の痛みが酷いのに、画像上問題ないとされて非該当にされた」    相談会でよく聞く声です。これらの声は立証不足のまま、申請・審査してしまった結果です。これらを再請求(異議申立)で覆すには、相当の時間と苦労を強いられます。また、判定した側もそうやすやすと等級変更はしません。異議申立ての認定率はここ数年5%前後です。100人中95人は最初の申請・認定で勝負が決まっているのです。

 先日、依頼者さまから聞きましたが、知人の損保勤務の方が「後遺障害の申請は何度でもできるよ(だから弁護士等に治療中から契約する必要ないよとの意味)」と言ったそうです。確かに申請の回数制限はなく、全くその通りで悪意ないことはわかっています。しかし、1回目の申請でしくじったら、2度目は勝率5%の勝負と承知した上でしょうか。無責任なアドバイスと言わざるを得ません。

 神経症状の14級を確保するにも、受傷初期からしっかりと計画を立てて臨む必要があります。本件も、「画像上問題ないから非該当」の危険をはらんでいました。石橋を叩くような作業となりました。

12級も14級も立証計画が必要です。  

14級9号:半月板損傷(50代男性・山梨県)

事案】

大型バイクにて直進中、脇道から右折してきた車と衝突し受傷した。主に膝を痛めた。

【問題点】

症状について詳細に聴取すると、軽度の半月板損傷が予想された。画像で明瞭に損傷が確認できなくても、症状の一貫性と通院回数が14級認定の鍵である。半年での症状固定を提案するが、ご本人は治療継続を希望しており、どこで症状固定とするかが焦点となった。 続きを読む »

 膝の後遺障害では、主にひざ下の脛骨の骨折(高原骨折、プラトー骨折と呼ばれる)、ひざ上の大腿骨骨折(大腿骨遠位端骨折、大腿骨顆上骨折など)が多くを占めます。それらは半月板や膝の靱帯の損傷を併発することが多く、膝関節の可動域制限や動揺性といった機能障害を残します。予後の経過よく、リハビリ努力から機能障害を克服したとしても、やはり人体の関節部は精密な構造ですから、何かと不具合が残るものです。

 自賠責や労災では、関節に痛みや不具合が残った場合、神経症状で評価することになります。膝の神経症状を追う場合、まず、画像上明らかであれば12級13号、画像上不明瞭であっても受傷様態や治療過程から、症状の連続性や信憑性が認められれば14級9号となります。この考え方は頚椎捻挫(むち打ち等)と同じです。

 それらの後遺障害の立証計画は画像を観ることからスタートします。そして、審査側が迷うことなく確実に等級認定する為に、周到な準備が望まれます。経験上、膝の後遺障害は立証不足から等級を逃すか薄められる印象です。今日明日、それぞれ、12級と14級を抑えた典型例を紹介します。

膝の後遺障害立証こそ、その事務所の力量を示すと言っても過言ではないと思います  

11級相当:股関節脱臼骨折、脛骨高原骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。 続きを読む »

 

こんにちは、金澤です。

 

最近田舎の母が半月板を損傷したとの情報が入りました。

整骨院時代、半月板損傷をした患者を何人も診てきましたので、だいたいこの後どうなるかがわかります。

 

一言で言うと、もう老後は終わりです。

 

半月板損傷した人の生末を説明します。

 

急性期が過ぎ、危機感と痛みが薄れてくる

完全に半月板が無くなり軟骨がすり減る

変形性膝関節症になり

痛いから動かなくなり

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 後遺障害が二つ以上重なる場合、「併せ技1本!」ではないですが、等級が1~3つ繰り上がります。   ① 第13級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害を1級繰り上げる。   ② 第8級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害を2級繰り上げる。   ③ 第5級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害を3級繰り上げる。    本件は、この併合のルールを睨んでの立証作業でした。人工関節が決まった瞬間、10級はほぼ決定です。それを一つ繰り上げさせた、胸椎・腰椎の圧迫骨折の立証の方がてこずりました。診断権を持つ医師の判断で後遺障害等級が、運命が、左右されることがあります。”被害者側の医療調査”=私達の介入が必要な理由です。 今年、二階級特進の佐藤(シャアVa.)が担当

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余談ではありますが・・・   整骨院では若いイケメンの先生が一人いると、おば様方患者数は増えます。 これは明らかな事実です(笑)

歯医者の衛生士さんが可愛くて優しく愛想が良かったら、 いつもは行かない半年後の検診も、つい、「さて検診に行くか」。 いつもはキャンセルする歯石取りも「さて歯石取りに行くか」となるかもしれませんよね。

これと同じでイケメン先生がいると、予約が増えるんです。 勿論、治療回数が増えると治りも早くなりますが、果たしてそれだけでしょうか?   以前私が治療に当たった、変形性膝関節症による可動域制限・痛みの強い患者様がいました、変形してしまっているので、膝可動域も90°も曲がらないんです。ですが完全に変形して関節が壊れていなかったので、 周りの筋肉+靭帯の柔軟性を出し+関節の隙間を広げて関節液を出す治療+付けたい筋肉を確実に付けられるよう私はキネシオテープを使いながら筋力トレーニングを治療に取り込みました。 痛みを取り可動域を安定させるには、「最低でも3カ月はかかるだろうな」 と思いながら治療していました。

治療を始めて1ヶ月位経った頃でしょうか。新人の柔整師が入社してきて、私はその患者さんと信頼関係があったので、その新人の柔整師を治療に入れることにしたのです。数分後、いつもと違う空気を肌で感じました・・・

ん?・・・ なんか、異様におば様の顔が明るいぞ!?・・・

そう!!新人君は、なんとイケメンだったのです!!!  典型的なジャニーズ顔。

これは・・・と感じた私は、そこからその新人君を担当にして、私は2~3回に一回忘れてないですよという顔をしながら、最後に少しだけ見るくらいです。そこからみるみるおば様の膝が良くなり、90°も曲がらなかった膝は、完全に曲がるようになりました。しかも!!3カ月かかっていないのです!

そう!!新人君は、やっぱりイケメンだったんです!!!! ですが、いくら何でも新人、治療だって教わったことしかできません。 難しい治療は教えてもいません。

ですが私は、本当は気づいていました。 おば様の顔色が明るくなっていた毎日 ...

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変形膝関節症や、膝の痛みで悩まされるのは女性に多いのは何故か。 今日はそんなお話なども混ぜながら書いていきます。   どうも、本当はやりたい運動を今年一杯我慢すると決意した、金澤です。「膝についてその1」の記事にも書きましたが、我慢しています。運動はしないくせに、靴屋があれば、何故かカッコいい運動靴を眺める自分がいます。 店員さんに話しかけられたら、もうジョギングをいつもやっているかのような口調で話してしまいます。お店に入る前は快晴だった空も、帰るころはいつも雲がかかっています。前置きはこの辺にして、今日は何故膝の痛みや、変形は女性に多いかなどをお話しします。   やはりホルモンが関係しているからです。 ご存知の方も多いですが一応。骨格や筋肉の増大・発達を促すホルモンの代表はテストステロンで男性ホルモンです。 女性のテストステロン量は男性の10%程度ですから、ここが不利です。前回の記事でも書きましたが、筋肉が関節を守っているわけですから、 少ないと絶対的に守りが弱くなってしまいますよね。

そして、膝の痛みが出るのはやはり閉経後。 つまりエストロゲンの減少です。 エストロゲンを大量に作っていた卵巣や胎盤がシャッターを下ろしてしまうと、 エストロゲンは少なくなってしまいます。人間の骨は破骨細胞と骨芽細胞という、骨を壊す細胞と骨を作る細胞のバランスが取れて、常に綺麗で新しい骨が作られています。本来エストロゲンは破骨細胞(骨を壊す細胞)を減少させる役割があります。 これが閉経し、エストロゲンが少なくなると、どんどん骨が破壊されるのになかなか作られないという現象が起き、骨粗鬆の始まりです!

つまりエストロゲンの減少は、骨や軟骨を減少させ、関節も弱らせるのです。 これに筋肉量が少ないと来たら・・・関節や骨は大ダメージですよね!! ですので女性の場合、閉経までにどれだけ運動をして、骨密度・筋肉量を貯金できるかがミソになってきます。

よく50歳~60歳前半の方で、「私、骨密度の数値いいの~」と自慢げに話してくる方がいます。いや、当たり前です。 むしろその年で骨密度低ければ、そのまま行けばですが確実に尻もちついて骨折のお決まりパターン行です。もちろん努力で何とかなります! ...

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こんにちは、金澤です。

今日の内容は、

・どのような原理で筋肉が膝関節を守っているか?

・階段・坂道の上りより下りが膝を痛める理由

を主に書いていきます。最初は小難しいお話です、面倒な方は赤字だけ適当にみて頂けると嬉しいです。

まずは、筋肉が力を発揮するためには収縮をします。そして実は筋肉の収縮にはいくつか種類があり、それぞれ強い収縮、弱い収縮があります。

今回は2つ紹介。

①:短縮性収縮(コンセントリック):強い力を発揮する収縮

→ 筋肉はぎゅっと縮み、短くなりながら力を出す収縮です。

ダンベルを持ち上げると力こぶができますよね。筋肉が縮んだ分、膨らんでます。あれがコンセントリックです。上腕二頭筋のコンセントリックは、肘を屈曲する時、大腿四頭筋(太ももの前)のコンセントリックは膝を伸ばす時です。

②:伸張性収縮(エキセントリック):力は弱い収縮

→ 筋肉が伸びながら力を出す時の収縮。

つまり縮まずに長くなりながら力を出すのです。上腕二頭筋のエキセントリックは曲げた肘を伸ばす時、大腿四頭筋のエキセントリックは膝を曲げる時の収縮です。

強さの比較としては圧倒的に求心性収縮が強く、強力です。後ポイントとして、続きを読む »

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