むち打ちなど、打撲捻挫での治療費は、保険会社の目安として3カ月で治療費は打ち切る方針です。それ以上、治療を継続したくても、治療費は払ってもらえないことになります。多くの被害者さんが憤慨するところです。

 「まだ症状があるのに、勝手に治療費を打ち切るのは横暴だ(怒)」との気持ちは分かりますが、他人のお金で治療しているのですから、相手が払わなければ終わりです。法的にも、最高裁の判例で「一括払い(相手保険会社の治療費対応)は義務でもなんでもなく、打切り自体は違法ではない」とされています。被害者が治療の継続を望むのであれば、交渉で勝ち取るしかありません。まとまらなければ裁判等、法的手続きをとることになります。

 もっとも、裁判上で打撲・捻挫で長期の治療費を巡って戦っても、さすがに裁判官も「大げさでは?」と思うでしょう。多くの場合、本人が「痛い」と言っているだけですから、なぜに症状が長引くのか医学的・客観的な証拠を揃えなければ負けます、きっと。その証拠についても、医師は紛争などに巻き込まれたくありませんから、尻込みすること必至です。高い確率で、診断書や意見書を書いてもらえず、丸腰(証拠なし)で戦う不利を悟ることになります。負け裁判で半年以上を費やす羽目になるのです。    そのような愚をおかすことは避けるべきです。弊所の連携弁護士は、治療費の延長交渉にわりと成功しています。毎度、その交渉の経緯をお伺いしています・・・弁護士たるもの、まずは医学的に治療延長の必要性を主張することになりますが、相手の担当者も容易に引き下がるものではありません。ただし、最後には、「被害者が治療の延長を猛烈に訴えていますが、せめて〇月まではお願いしたい・・6ヵ月で必ず症状固定させます。責任もって私(弁護士)が被害者を説得しますので・・」と言うと、保険担当者:「先生も大変ですね、では、半年の約束ですよ」と応じてもらうことも少なくありません。エビデンスなどそっちのけ、双方の信頼交渉になるわけです。

 治療費を巡る交渉は、被害者と保険担当者ではケンカ腰になりやすく、弁護士委任の効果が発揮される場面です。そして、6ヵ月治療を延ばせれば、後遺障害14級9号のチャレンジです。もちろん、全員が認定されるわけではありませんが、打切→延長交渉の末、後遺障害の認定を得て大逆転!大勝利!の案件を数多く経験してきました。

 仮に治療費を打ち切られようと、健保で治療を半年まで継続して後遺障害の認定を取れば、その慰謝料と逸失利益から今後10年以上通えるほどの賠償金を確保できます。後遺障害が非該当でダメだったとしても、半年間は通院慰謝料が右肩上がりですから、弁護士の交渉で80万円程度には膨らみます。健保に切り替えての治療なら、週2~3回のリハビリをゆうに5年は確保できる計算が成り立つのです。

 治療費を出せ・出さないでケンカしている場合ではないのです。    

続きを読む »

 確かに後遺障害の等級が付かないと、賠償金の計算ができませんし、そこから〇%の成功報酬を算出することになる弁護士にとって、「この件から収益が上がるのか・・」疑心暗鬼のまま対応を続けることになります。

 被害者さんは、弁護士に対して計画的に後遺障害申請まで誘導する仕事を望むはずです。しかし、相手損保が治療費打切りを切り出してきた途端、(後遺障害はダメかも・・と)やる気を無くす先生も多いものです。ここで、頼んだ弁護士の力量が計れます。後遺障害申請まで治療費の対応を延長交渉するのか、負け戦のように諦めてしまうのか・・本件はどうやら後者の先生だったようです。その後の顛末は以下の通り。   弁護士を早く見極めて下さい   非該当⇒併合14級:頚椎・腰椎捻挫(60代女性・茨城県)   【事案】

渋滞の最後尾で停止中、前方不注意の大型トラックに追突され、負傷。直後から頚部痛、腰痛等強烈な神経症状に悩まされる。   【問題点】

事故から半年が経過した段階で、「対人担当者から治療費の終了を宣告されており、依頼している弁護士とも歩調が合っていない・・。」とのご相談を頂く。

その後、弁護士を交代した。すぐさま一ヶ月の治療費延長を交渉の末、病院同行にて後遺障害診断書を依頼、被害者請求を実施した。14級認定を想定していたが、約50日の審査期間を経て非該当の通知が届いた。   【立証ポイント】

自宅と実家を半月毎に往来していた生活スタイルにより、二か所の整形外科へ通院していた。自宅近くの整形外科と実家近くの整形外科それぞれに同行し、異議申立手続きに必要な書類を依頼した。書類の完成が早く、非該当の通知が届いてから2週間で再申請の手続きを行うことができた。

再申請では、全ての病院の資料が整っていたためか、約40日で14級9号の認定を受けることができた。  

続きを読む »

 毎度、等級認定の結果がハラハラさせられる、むち打ち認定です。出来るだけ、審査側に治療経緯と症状の一貫性、被害者の窮状が伝わるよう、出来る限りの工夫をしています。

 以下の3件の例を見ての通り、ほとんどが薄氷の認定です。全国では、通院の仕方がまずかったり、保険会社の打切り攻勢から、認定を逃す被害者さんも多いと思います。また、せっかく相談した弁護士から、”認定結果を待つだけの様子見の対応”とされた方も多いと思います。しっかり治療実績を積み、病院や保険会社に理解を求め、つまり手を打たねば、認定確率は下がります。        併合14級:頚椎・腰椎捻挫(60代男性・山梨県)   14級9号:頚椎捻挫(40代男性・静岡県)   続きを読む »

 ケガの種類や状態は被害者さん毎に微妙に違うものです。様々な症状をいかに自賠責保険の認定基準に乗せるか・・秋葉事務所の腕の見せ所です。   佐藤の工夫が活きた2件を紹介します。

いずれも、原則を踏まえ、応用を図りました  

14級9号:腰椎捻挫(40代女性・埼玉県)   14級9号:母指CM関節不安定症(40代女性・山梨県)  

続きを読む »

 昨年から、頚椎捻挫・腰椎捻挫の診断名がなく、肩や背、腹、腰など、細かい部位の痛みの申請が続きました。これらの部位は、頚椎や腰椎と違って認定結果は振るいません。それら部位に単なる打撲や捻挫があったとして、通常は数カ月で治るもの、これが常識だからです。頚椎や腰椎の場合、痛みの原因が脊椎の神経に触るところであり、長引く症状の説明が成立しやすいと言えます。

 今回は、肋骨骨折と部位が重なることをもって、審査側に理解を求めました。弊所は各部位の痛みと原因を丁寧に説明し、意見書を揃え、いくつもの認定を得ています。おざなりな申請では等級はつかないのです。

頚と腰以外は”的が絞りづらい”です   

非該当⇒14級9号:肩・腰背部痛(60代女性・埼玉県)

  【事案】

自転車で交差点を横断の際、左方よりの自動車と衝突したもの。頭部に裂傷と左肋骨の骨折となり救急搬送、以後、通院が続いた。   【問題点】

頭部裂傷は縫合のみで大事に至らず、肋骨も保存療法とした。一方、肩から脇腹(腰背部となる)の痛みが緩解せず、理学療法は半年に及んだ。肋骨骨折が契機とは言え、これらの部位から「初回で等級がつかないだろう」と悪い予想通り、後遺障害申請したところ非該当の回答が返った。   【立証ポイント】

予想していたことなので、治療先に追加の意見書を依頼し、症状固定後の治療費の明細等を付して再申請へ。

結果、肩・背・腰の痛みで14級9号となった。これら部位の痛みでの認定は、毎度の頚椎捻挫・腰椎捻挫と違って等級を取りづらい。  

続きを読む »

 15年前の記事を令和7年版にブラッシュアップします。事故の初期対応についての記事ですが、打つべき手を説明した内容です。

 令和になっても、初期対応ができていない被害者さんが実に多いのです。すでに弁護士に相談中でも、です。      弊所の事故相談が単なる法律相談と違うこと、それは解決までのロードマップを示すことです。「法律的にはこうなります」など、被害者の疑問にお答えするだけで終わらず、解決までの手続きや作業を列挙、具体的に指示します。    典型的な例をお話します。ある相談者さんは自動車で通勤途上、交差点で出合い頭事故で首を痛めて、会社を休むことになりました。日給月給で、当面の生活費に困っています。そして「無料相談」にひかれ、先に弁護士の無料相談に電話しました。過失割合などの回答は頂いたものの、労災や健康保険の手続き、自動車保険の請求に話が及ぶと「それは各窓口で聞いて下さい」と回答です。

 弁護士費用特約に入っていないので、弁護士はどうも委任契約を遠慮気味で、後遺障害等級が認定されるまで相談扱いのようです。つまり、様子見を決め込んでいるのです。本人の主張も、過失割合「20:80じゃ納得できない!」ばかりです。    この被害者さんが急ぎ打つべき手は・・・    1、労災申請。治療費の圧縮を図ります。まず労災のメリットを最大活用します。    2、自身加入の傷害保険や共済、日額払いの搭乗者傷害保険など、取れるものは速やかに請求します。    3、主治医と面談し、初診時から頚部の神経症状について、症状の訴えが一貫しているか確認します。追ってMRIの実施。後の後遺障害認定に備えます。    4、労災又は相手保険会社へ休業損害の請求。労災から確保できれば、不足額の請求は最終的な賠償交渉に棚上げで良いと思います。まれに労災の休業給付で足りない40%ほどの休業損害金を、保険会社が並行して支払ってくれる場合もあります。    5、加害者側保険会社と物損の示談。弁護士の介入以前に、相手から有利な提示がきていれば飲みます。紛糾する場合は、弁護士に託し、最後の賠償交渉に棚上げでもよいと思います。     このように、前半戦から必要な作業があります。弁護士費用特約がなく、法律家に依頼したくても経済的に困難であれば、他の傷害保険や搭乗者傷害保険の部位・症状別定額払いを充てます。とくに、部位症状別払であれば、治療日数が5日以上になれば請求可能です。自身契約の保険会社に連絡し、即6万円の支払を受けられます。これを使って法律家への着手金に充当すればよいのです。

 労災対応に切り替えたら、相手保険会社に労災切替の報告をします。労災治療は保険会社も歓迎するところで、今後の対応も和らぎます。相手保険会社にとっても、一括対応(治療費の支払手続き)をせずに済み、自由診療と違って安く上がりますのでメリットがあるのです。

 通勤中ではなく、労災の対象外であれば、健康保険の適用も検討します。最終的に、全ての賠償額から自身の過失分20%が差っ引かれます。ならば、健保治療で治療費を半額にすれば、最終的な受取額が増える計算です。労災治療に同じく、相手保険会社もにとっても治療費が安く上がります。

 物損は、相手が妥協的な割合を提示するなら、さっさと示談し、修理費を払わせます。渋い回答のままなら、最後の賠償交渉に棚上げ、弁護士に任せても良いと思います。実は、弁護士が交渉するよりも、被害者の粘り強い交渉によって、早期に解決を図りたい相手の物損担当が妥協してくることがあります。    後は、半年後の症状固定日に向けて、間違いのない後遺障害等級認定へまっしぐらです。この間、被害者は治療やリハビリに専念、すみやかに復職すべきです。これが戦略的なロードマップです。ほとんどの弁護士先生は後遺障害が認定されるまで動きません。全体的な流れを示すこともありません。質問すれば、場当たり的なアドバイスはしてくれますが、後遺障害の結果がでるまで待機が普通なのです。弁護士の仕事は最終的な賠償交渉だからです。

 被害者自身も、いつまでも僅か数万円しか増減しない過失割合でだらだらもめていて、上記の手続きをしないとどうなるか・・・最大の賠償金となるであろう、後遺障害の立証が手遅れになってしまいます。

 

続きを読む »

 初回申請で14級が取れると思っていたところ、2度手間(異議申立)となったり、逆に異議申立てを覚悟も、初回で認定された件もあり。このように、骨折等、目に見える人体への破壊がない、打撲・捻挫、むち打ちの類の審査は予想を外しやすいものです。

 審査において一定の基準があるものの、審査員によって分かれるものと思っています。これは邪推でしょうか?      まずまずの成果と思います     14級9号:頚椎捻挫(40代男性・山梨県)   14級9号:頚椎捻挫(50代女性・埼玉県)   非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(40代男性・神奈川県)  

続きを読む »

 これから再請求をする被害者さんは、まず通知の理由を取り寄せ、しっかり分析してから臨んで下さい。    <異議申立に際して ②>

 つまり、「自身が何等級であるか」を分析する知識と、対策を講じる冷静さがないとダメなのです。まず、1.認定理由を理解し、2.不足した検査を補充し、3.新しい診断書や意見書を記載頂き、4.審査員が再調査をするに納得できる文章を書くことが必要です。この4段階をクリアする必要があります。実践的な話に移ります。    <異議申立の進め方>

① 認定理由をよく読む

 残存する症状について、なぜ認められないのか、症状別に細かく書いてあるはずです。そこをしっかり読み取って下さい。

 例えば、「頚部が痛い、重い」、「上肢がしびれる」、「関節が曲がらない」、「めまい、吐き気がする」・・・これらは自覚症状です。世の中の人間がすべて天使のように清純であればいいのですが、残念ながら嘘の症状、大げさな症状を訴える被害者も少なくありません。審査する側は、まず「疑ってかかっている」ことを肝に銘じて下さい。「なぜ、症状が信じてもらえなかったのか?」、足りなかった書類や検査を検討します。   ② 自覚症状と他覚症状を結び付ける    調査事務所 お決まりの非該当、決め言葉 1    「同部に骨折、脱臼等の損傷が認められず ~ 自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見に乏しいことから、自賠責保険が認める後遺障害には該当しないと判断します」    否定の理由ですが、つまり、他覚的所見が乏しいのです。これは、医師の診断、検査・画像所見の不足を指します。   ・ 不足している検査はないか?

 神経麻痺なら筋電図や神経伝達速度検査が必須となります。これら検査をしていなければ、等級を付けようがありません。   ・ 症状を裏付ける画像は?   

 骨折の場合レントゲンやCTでOKですが、靭帯損傷などはMRIでないと写りません。   ・ 可動域制限・・関節の角度は正しい計測か?

 間違った計測の場合は測り直す必要がありまが、そもそも、骨折や靭帯損傷など、器質的損傷が伴わないのに「曲がりません」と言っても信じてもらえません。神経麻痺で曲がらない場合は、筋電図や神経伝導速度検査など、検査での異常数値が無ければ信用されません。    ◆ 上記の検査結果が伴わない症状もあります。その代表がむち打ち、打撲捻挫の類です。骨折のように器質的損傷が画像に写らないものは、他覚的所見がそもそも無いに等しいのです。この場合、自賠責・調査事務所は全件を非該当とはせず、症状の一貫性や受傷機転、全体的な信憑性から14級9号認定の余地を残しています。それらを示す申請書類を揃える必要があります。      ③ その症状はいつから?    調査事務所 お決まりの非該当、決め言葉 ...

続きを読む »

 新コーナー「保険の百科事典」の編集にて、過去記事のブラッシュアップを進めています。その中で、14年前の記事、「異議申立について」(自賠責保険・後遺障害の再請求)を大幅に改変しました。秋葉事務所の姿勢についても、より明確に説明し直しています。    一度申請して出た結果には、それなりの重みがあります。できれば、初回申請で遺漏なく書類を揃えて提出すべきです。ところが、保険会社が教えてくれる必要書類は最低限のもので、医学的に要求される検査や書類など、なんら指示はありません。そして、医師も何が必要なのか、知らされていません。治療者の立場からの診断書記載に留まります。したがって、不完全な申請となることは普通なのです。

 また、「むち打ち、頚椎捻挫」などの場合は、「初回では等級はくれないな・・2度目で認定の覚悟」の申請もあります。とにかく、後遺障害申請は奥が深いものです。弊所でも再申請の50%は認定をとっていますが、毎度、大変な手間暇となります。改めて、14年前の意見展開を令和Va.でUPします。      <異議申立に際して>     異議申立てについては、等級変更の可能性のある件だけをお引き受けします。    弊所&連携弁護士は仕事の基本を、「受傷から解決までを間違いなく案内する船頭たるべし」としているからです。「駄目元で再申請したい」、「気持ちの整理の為に、もう一度申請したい」・・そのような動機だけでの受任に対し、ご依頼者の貴重なお金と時間を頂くことが忍びないからです。

 中には、どうしても異議申立(再請求)をやらざるを得ない、お気の毒な被害者さんが存在します。限定的ですが、お引き受けすることもあります。最初からお任せいただければベターなのですが、相手保険会社任せ、あるいはご自身で動いた結果、つまづいた・・厳しい状態からのスタートを覚悟しなければなりません。

 また他の選択肢として、異議申立てに積極的な事務所、完全成功報酬制で着手金0円(等級が変わらなければ0円)の事務所もあるようですから、そちらをご検討いただいた方が良いと思います。お金だけ取られて同じ結果は目も当てられません。     では、すでに異議申立をしたが、3度目となる再々申請を検討中の被害者さんへ、以下をご参考にして頂きたいと思います。「なぜ、認められなかったのか?」を分析します。失敗の原因を浮き彫りにしましょう。   <異議申立てが不調となる理由>   1.非該当、もしくは認定された等級の理由書を読んでいない。

 自賠責保険調査事務所は必ず「理由」を明示しています。自賠法16条の4および5 (最下段参照)で決められているからです。ですから、その理由に対しての反論が必要です。それなのに、「なぜ私のケガが○級なのか! 非該当はおかしいのではないでしょうか! 審査に納得がいきません、どうしてなんでしょうか?」・・・単に怒っている、愚痴をいっていっている、文句を言っている、再質問を繰り返している文章が目立ちます。認定されない理由に対しての感情論に終始、的確な反証をしていません。これでは再審査になりません。   2.

続きを読む »

 頚部神経症状と言っても、その症状は多肢に渡り、単なる頚部痛に留まらず、上肢のしびれ、めまい、頭痛、吐き気、倦怠感、不眠・・人によって違います。ひとたび、それらの症状に陥れば、半年や1年では収まらず、ぐずぐずと続きます。そして、不安から、様々な診療科を回ることになり、つまり、病院からはプシコ扱い(心療内科へ紹介)されてしまいます。

   そうなると、症状の一貫性と信憑性を重視する14級9号の認定は遠のくばかりです。そうならないよう、適切に誘導することが秋葉の仕事ですが・・本件は、迷走状態からのスタートでした。初回申請で等級が取れたら良いのですが、再請求(異議申立)での認定を覚悟で進めました。顛末は以下の通り。   二度手間ですが、再請求での勝負を覚悟することもあります  

非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(40代女性・千葉県)

【事案】

自動車にて直進中、交差点で信号無視の自動車の側突を受けたもの。半回転してポールに衝突・停止した。脳震盪で朦朧とする中、救急搬送されたが、以降、頭痛はじめ上肢しびれなど神経症状が続いた。   【問題点】

続きを読む »

 確固たる画像所見がないと、いくら脊髄損傷・頚髄損傷と診断名が並んだところで、14級9号に落とされるのが自賠責の認定基準です。本件の画像所見が弱いが故、非常に厳しい立証作業となりましたが、自賠責は鬼ではなかったようです。画像に固執せず、全体像から12級が容認されました。    また、連携弁護士による賠償交渉は、相手と自分の保険会社が一緒であることを突いて、本来15:85程度の過失割合ながら、0:100にしました。この理屈、わかる人にはわかるのですが・・。   人身傷害の請求をする弁護士を選ばねければ数百万円損しますよ    その理由 👉 ときに「人身傷害保険への請求が交通事故解決の最大の山場」となる ① 全額回収ならず  

12級13号:頚髄損傷(50代男性・神奈川県)

【事案】

二輪車で交差点を直進中、右方から一時停止無視の自動車と出合い頭衝突となった。直後から四肢が動かず、しびれが重篤であった。以後、長期間のリハビリを余儀なくされた。

続きを読む »

 後遺障害14級9号「局部に神経症状を残すもの」の逸失利益ですが、地裁での相場は5年がMAXで、交通事故紛争処理センターでも5年が限度のようです。これは、弁護士が相手保険会社に5年MAXで請求した結果です。それ以前に、相手保険会社はまず2~3年での提示をしてくるものです。被害者自らの相対交渉では、なかなか5年に及びません。そこで、裁判あるいは弁護士を介しての交渉か、紛争処理センターの斡旋に付すわけです。

 もちろん交渉事ですから、相手との交渉で年数が決定されるものです。その交渉において、”5年が相場”を厳格に捉え過ぎている弁護士がみられるので、「逸失利益を〇年まで伸ばせないか」一提案をすることがあります。個別具体的な事情に沿って逸失利益を算定する必要があるからに他なりません。

 個別に症状をみて、それが重い場合ですが、痛みの程度はなかなか数値化できません。「すごく痛いから10年です」との物言いでは通りません。10年は12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」の相場です。そもそも12級は、画像や検査数値の基準を満たさねば認定されません。しかし、複数の14級の場合はいかがでしょうか? 頚椎捻挫で14級、膝の痛みで14級、これらは併合14級となります。複数の等級から合わせ技一本!で繰り上がるのは13級以上の場合で、14級はいくつ認定されても、14級のままなのです。これは自賠責保険のルールです。しかし、首も足も痛い、これでは苦しみが2倍ではないですか!

 繰り返しますが、個別具体的な事情を鑑み、民事上の損害賠償を請求する場合、やはり、個別の事情から年数を主張すべきと思います。弁護士であれば、その交渉ができるはずです。今までも、連携弁護士の粘り強い交渉から、5年を超える逸失利益を取ったことが何度かありました。秋葉事務所としては、綿密な医療調査から14級9号を複数取る為の後遺障害診断書を仕上げます。それはそれは丁寧な作業です。一つの実例を以下、掲載します。少し古い実績ですが。  

14級9号:右足母指剥離骨折(30代男性・千葉県)

  【事案】

バイクで直進中、交差点で対向右折自動車と衝突。転倒し右足の親指を骨折する。   【問題点】

母指の癒合状態は良好であるが、剥離骨折は何かと不具合が残る。幸い可動域に障害は残らなかったが、鈍痛や違和感が残存する。それを訴えた診断書が望まれるが、医師は面談を頑なに拒否する。癒合が良好で、何も自覚症状を訴えなければこの障害は非該当となってしまう。   【立証ポイント】

主治医に手紙を書く。数度の手紙で自覚症状を丁寧に説明する。指が非該当になった場合の保険として、頚椎捻挫の訴えも正確に記載していただく。結果、指と頚椎でダブル14級9号。面談叶わずともマメな手紙でこちらの誠意が医師に伝わったと思う。

ちなみに後の賠償交渉で逸失利益7年を勝ち取る。頚椎捻挫だけであれば、余程のことがない限り逸失利益は5年が限度。これも弁護士と気脈を通じた立証作業での好取組例と思う。   (平成25年1月)  

続きを読む »

 先日の実績投稿で予告の通り、近年、自身契約の人身傷害や傷害保険への後遺障害申請を振り返ってみたいと思います。

 それぞれ、初回申請は厳しい回答が多いようです。任意保険でも後遺障害の審査・認定は、自賠責保険の基準に照らしています。そこで、担当者は、自賠責保険の調査事務所に諮問(つまり、軽く審査をしてもらう)することになります。その結果は、比較的に読めるものです。ただし、軽易なケガでは、共済や通販系の保険会社などは、よくわかっていない担当者がお手盛りで認定するのでは・・との懸念があります。とくに、自損事故での初回申請はそう感じます。逆に加害者が存在し、その自賠責保険から回収の目途が立つ場合の人身傷害は、認定・支払いが優しく感じます。    以下の例は、幸い秋葉にたどり着く事で認定を得た方々です。全国では、保険会社の審査に従ってしまう方が多いと思っています。また、等級認定となっても、逸失利益の交渉が必須です。かなり低い額で提示してきますので…一発で合意しないように、秋葉事務所へご相談下さい。  

 自損事故 14級9号⇒12級13号:肩腱板損傷 異議申立(40代男性・埼玉県)

 

 14級9号⇒12級13号:腰椎捻挫 異議申立(30代男性・東京都)

 

 自損事故 11級7号:腰椎圧迫骨折(20代男性・東京都)

 

 人身傷害 12級6号 :橈骨遠位端骨折(60代女性・神奈川県)

 

 傷害保険 併合9級:両舟状骨骨折(40代男性・東京都)

 

 人身傷害 併合14級:頚椎・腰椎捻挫(50代男性・神奈川県) 

 

続きを読む »

 「主治医が後遺症と診断したのに、なんで非該当なんですか(怒)!」

 後遺障害の審査で「非該当」の結果となった被害者さん、その憤慨です。

 その怒りの矛先は、第一に保険会社、第二に医師ではないでしょうか。医師にしてみれば、保険請求のことなど知ったこっちゃない立場です。であっても、真面目な医師こそ、患者と保険会社の板挟みに苦慮しているのです。

 そもそも、後遺症とは「治らなった状態」を指します。自賠責保険が認定する後遺障害は、「治らなかった状態の中から、自賠責保険が規定する障害の基準を満たすもの」です。つまり、独自の基準で絞られていると言えます。だからこそ、医師が後遺症と診断したからと言って、イコール後遺障害ではないのです。

 本件の医師も、後遺障害診断書の記載の際に、口酸っぱく釘を刺しているのです。      正直、再請求を覚悟してましたので、初回で取れてよかったです  

14級9号:頚椎捻挫(70代女性・茨城県)

  【事案】

自動車の助手席に搭乗中、後続車の追突を受けたため、負傷した。直後から頚部痛、左上肢の痺れ等、強烈な神経症状に悩まされる。   【問題点】

事故から1週間後に縁あってご相談を頂くことができたため、適切な治療・保険請求方針を設計することができたが、事故前から腰部の症状でかかっている整形外科への通院だったため、既往症が気になった。また、担当する理学療法士から「150日が経過すると、リハビリ回数に制限が出る。」と言われ、予約が取りにくくなる可能性を秘めていた。   【立証ポイント】

既往症については、診断名に加えず、主たる頚椎の症状に特化してリハビリをしていただくこととした。また、「150日~」という問題については、医師への伝え方を入念に練習させて、本人から伝えてもらったところ、「健康保険を使っている訳ではないので、保険会社から何か言われない限りは、現在の治療頻度で問題ない。」という言質を取った。また、早い段階で医師からMRI検査を打診されるなど、順調な経過を辿っていた。

いよいよ後遺障害診断になって、主治医から「仮に後遺障害が認定されなかったとしても、判断するのは私ではないから責任は持てないよ!」と何度も言われてしまった。責めるつもりは毛頭ないが、過去に「非該当」を責めてきた患者がいたことは想像に難くない…。

事故当日から症状固定まで、1箇所の整形外科に通院していたため、医療照会の恐れもなく、通常通り40日で14級9号が認定された。  

続きを読む »

 私が担当した近時の3例を紹介します。    頚椎捻挫・むち打ちでの認定は、レントゲンに写る骨折と違い、決定的な証拠がありません。まさに、症状の信憑性を取り繕う作業なのです。  

14級9号:頚椎捻挫(30代男性・埼玉県)

 

14級9号:頚椎捻挫(50代女性・埼玉県)

 

非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(50代男性・山梨県)

 

続きを読む »

 ある行政書士から、「近年、14級認定が厳しくなった」との意見がありました。秋葉事務所での申請数から語るには、あまりにも数が少ないのですが、決して基準はぶれていないと思います。ただ、審査の精度は上がったと思います。認定となる件、非該当となる件、調査事務所はよく見ているものだと感心しています。10年前位の方が、わりと甘い認定、不合理な非該当が多かった印象です。

 画像や検査数値に現れない頚椎・腰椎捻挫での認定は、審査員の(残存する症状の真贋を)見抜く目に左右されると思います。私共としては、被害者の症状を丁寧に伝える努力あるのみです。  

14級9号:頚椎捻挫(40代男性・静岡県)

 

併合14:頚椎・腰椎捻挫(30代女性・静岡県)

 

非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(30代女性・茨城)

 

続きを読む »

 前回 👉 後遺障害診断書に無駄な記載 ①   ③ 職業

 これは無駄と言うか、無理に書かれない方が良い情報です。このシリーズに挙げることをためらいましたが・・あえて書きましょう。

 医師によっては、患者の名前や住所、生年月日を事務方や患者本人に、あらかじめ記載させる院もあります。そのような患者情報の欄の中で、職業欄はそう重要ではないため、空欄のままとする医師が多いものです。私共も空欄だからと言って、「先生、職業欄に”会社員”と記載が漏れています」など、わざわざ言わないものです。ところが、訴えの信憑性が検討される”むち打ちの14級9号”では、少し気を遣います。例えば、以下の職業はそのまま書くより、書かない方が良いと・・   〇 タクシー運転手

 おそらく、保険会社の社員では、タクシーの運ちゃんに偏見を持っている人が多いと思います。内心、「タクシー運転手は事故慣れしているので、嘘くさく半年も通ったのでは?」と、疑念される事を懸念してしまうのです。むち打ちですぐ温泉療養をしたがるので、保険会社から嫌われています。

  〇 生保外交員

 保険慣れしており、生保のおばちゃんは、都合よく会社員と自営業者の立場をとります。何より、外務員(ほぼ自由業)ですから、通院日数を稼ぎやすいのです。通院の傷害保険に入っていれば、〇日いくらで保険金がでますので、頑張って通うのでは・・と思われます。どうしても、過剰通院と思われる危機感を覚えてしまうのです。   〇 水商売全般

 こちらも残念ながら、保険会社から疑念を持たれがちです。とくに、休業損害で、自分で書いたいい加減な(お手盛り)休業損害証明書が上がってくれば、胡散臭い被害者成立です。源泉徴収票のない自営業者全般に言えますが、第3者の証明が乏しいのです。まして、税金の申告をしていないキャバ嬢(自営業者が多いのです)は、その休業の証明に受任した弁護士も苦慮します。かつて、病院に通って休業しているはずが、(店とグルで)出勤していた方もおりました。

 やはり、お堅い会社員や公務員の肩書が安心できます。職業によっては、あまり具体的に書きたくありません。せいぜい自営業と記載頂くようにしています。   〇 一部上場企業

 逆に、「〇紅」「〇下電器」「〇ニー」など、名の知れた大企業の方は、その信用は絶大です。1日あたりの給与が3万円以上あるような方は、慰謝料や保険金の為に、必死に通院日数を稼ぎません。そもそも、多忙で責任のある部署についていれば、通いたくても通えないのです。そのような身分の方が、業務時間を削ってまで何日も通っている・・症状の深刻度・信用度は爆上がりです。そこで、職業欄にあえて企業名を記載頂いたこともありました。    画像に写る骨折など、はっきりした証拠のない、自分が「痛い」と言っているだけの打撲捻挫での申請には、この職業欄にちょっと気を付けることになります。もちろん、有名企業以外の職業の被害者さんであっても、いたって真面目な方で、ひどい症状に悩まされての申請もあります。そのような人達の信用を担保しなければなりません。そこで、医師が職業欄にタクシー運転手と書こうとした瞬間、「先生、簡単に”会社員”でいいです」と言いたくなるのです。    

続きを読む »

 症状や障害の状態によって、後遺障害診断書の記載項目は絞られます。すべての欄に記載する必要はありません。当たり前ですが、腕の骨折で、目や耳の障害の欄に記載しないでしょう。私達は医師面談の際に、「先生、そこの記載は必要ないです」とお伝えすることがあります。医師や病院スタッフに対し、いらぬご負担となるからです。ご多忙の中の記載依頼ですから、病院側への配慮です。このサイトを医師が観ているとは思いませんが、いくつか挙げてみます。    ① 頚部の運動障害

 打撲捻挫の類で、首が曲がりづらくなったことなど、自賠責保険は認めてくれません。何度に制限されようと、審査上はスルーされます。この角度が必要となるのは、頚椎の骨折・脱臼、あるいは固定術施行の場合です。わざわざ、計測頂くのは申し訳なく、よく提言しています。しかし、医師の無駄な記載率1位だと思う位、ここをしっかり計測・記入下さる先生が多いのです。

② 関節機能障害

 上肢・下肢の骨折後、関節の可動域が制限されることがあります。ただし、画像上「曲がらなくなった」ことがわかるような、骨癒合後の変形や転位(骨がずれてくっつく)、骨が癒合しなかった場合など、物理的に関節が曲がらなくなった状態が障害認定の前提です。つまり、問題なく癒合した場合、可動域制限があっても障害認定は否定されます。明らかにひびが入った程度の骨折で、関節の角度がひどくても、「高度な可動域制限は起きないはず」との結果は見えています。可動域制限を装う悪だくみに加担しないため、嘘や大げさな記録は当然にダメです。嘘くさい角度など、かえって悪印象、痛み・不具合の14級9号の審査に悪影響すらあると思っています。

 また、この30年間の整復術をみていますと、金属(プレートや髄内釘、ワイヤーなど)が、手術の技術と共に進歩しており、可動域制限なく治る傾向です。昔と違って、ヤブは少なくなったと思います。おかげで私共にとっては、機能障害の等級は取りづらくなった印象です。もちろん、患者さんにとっては良い事に違いありません。したがって、明らかに12級レベルの制限がなく治ってる場合や、ほぼ正常値に回復しているのであれば、無駄な計測・記入は控えてもよいと思います。

 ① ②いずれも、医師によっては「通例として、受傷箇所の計測・記録はするもの」と律儀に考えます。その場合は従うようにしています。    つづく 👉 後遺障害診断書に無駄な記載 ②  

続きを読む »

 終わりを見せない夏が続きますが、近時の頚椎捻挫・認定をUPしました。    それぞれ、簡単にはいかないもの、認定までのドラマがあります。

 やはり、人体の破壊が明らかな骨折があれば、痛み等の症状は容易に信用されます。しかし、骨折等がない打撲や捻挫程度で痛みが何か月も何年も続く・・・信用してもらうのは大変なのです。           骨が折れないと、私達の骨が折れます。     14級9号:頚椎捻挫(60代女性・埼玉県)     非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(40代女性・山梨県)      続きを読む »

 近時の認定例をUPします。それぞれ、毎度の14級9号認定ですが、それぞれにストーリーがあります。確実な医学的証拠のない、打撲・捻挫・挫傷の認定こそ、それを立証する事務所の実力が問われます。さらに、「人」が審査するものですから、「運」も影響すると思うところです。       身も蓋もない事を言いますが・・まぁ、そういうものです。    14級9号:頚椎捻挫(50代男性・東京都)   続きを読む »

お問い合せはお気軽に!

事務所メンバー

「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

代表者略歴を見る!

部位別解説 保険の百科事典 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

2026年2月
« 1月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

月別アーカイブ