骨折など、明確に人体の破壊がわかるケガと違い、捻挫・打撲の類は腫れがひいたら元通りです。主治医ですら、「神経学的所見はなし」、「他覚的症状はない」と診断することが多いものです。つまり、自分が「痛い」と言って通っているだけなのです。審査側としては、それらを「大げさ」、「被害者意識からくるもの」、「経年性からくる痛み=持病に近いもの」、「単なる保険金目当て」と思います。しかし、全件すべて、そう断じるわけではありません。受傷機転(どのような事故状況で、どれほどの衝撃が加わったか)、症状の一貫性(受傷直後から症状固定日まで、受傷部位と症状が一貫している)や治療経緯から、症状の残存を信じてくれることがあるのです。それが14級9号なのです。
10年以上前は、とりあえず半年間に相当回数の通院をしていれば、深く考えずの?認定も多かったように思います。近年は、明らかに酷い症状は認定が付き、やや軽く感じる件はしっかり「非該当」が返ってきます。つまり、判断の精度が向上していると思います。文章審査でどこまで被害者の症状を読み取るのか・・まず、被害車両の破損具合もより厳しく見ているように感じます。車両の修理費20万円程度の軽い衝撃で、生涯治らない後遺症になるものかと、ごく自然に考えます。また、非公式ではありますが、任意保険会社に照会しているのか、被害者の人柄などもしっかり見ているようです。
同じような症状の訴え、同じ程度の事故の衝撃、同じ病院への通院、ほぼ同じ治療経緯を辿った2ケースで、一方は認定、もう一方は非該当となることがあります。何が命運を分けたのか?・・私共も完全につかめないのです。審査員によって判断にぶれがあるとしか言いようがありません。
本件は基本通り認定となりましたが・・同じようなケースで非該当もあるのです。
併合14級:頚椎・腰椎捻挫(夫婦2人・静岡県)
【事案】
交差点で出合い頭衝突。同乗したいた奥様と共に、頚椎捻挫、腰椎捻挫の診断。以後、理学療法を継続していた。 【問題点】
早期から相談を頂いていたので、計画的に治療を進めた。相手保険会社は4ヵ月で治療費打ち切りの打診も、連携弁護士が介入・交渉の末、なんとか半年まで延ばして頂き、症状固定日を迎えた。 【立証ポイント】
最近も同行した病院で、院長先生とも会っており、病院のルールに従って滞りなく後遺障害診断書を確保した。提出後、30日を待たず認定が下りた。

医師によって立証の難易度が変わります
いずれも、原則を踏まえ、応用を図りました
そうなると、症状の一貫性と信憑性を重視する14級9号の認定は遠のくばかりです。そうならないよう、適切に誘導することが秋葉の仕事ですが・・本件は、迷走状態からのスタートでした。初回申請で等級が取れたら良いのですが、再請求(異議申立)での認定を覚悟で進めました。顛末は以下の通り。
二度手間ですが、再請求での勝負を覚悟することもあります
人身傷害の請求をする弁護士を選ばねければ数百万円損しますよ
その理由 👉 
正直、再請求を覚悟してましたので、初回で取れてよかったです
頚椎捻挫・むち打ちでの認定は、レントゲンに写る骨折と違い、決定的な証拠がありません。まさに、症状の信憑性を取り繕う作業なのです。
ある行政書士から、「近年、14級認定が厳しくなった」との意見がありました。秋葉事務所での申請数から語るには、あまりにも数が少ないのですが、決して基準はぶれていないと思います。ただ、審査の精度は上がったと思います。認定となる件、非該当となる件、調査事務所はよく見ているものだと感心しています。10年前位の方が、わりと甘い認定、不合理な非該当が多かった印象です。



