保険業界ではお馴染みの言葉ですが、一般的に知られていない用語があります。例え弁護士先生といえど、通じないことがあります。ここに、交通事故を解決すべき法律家に専門性があるか否かの境界線を感じることになります。つまり、保険用語がすらすら解る法律家は交通事故に精通していることになりますが、その逆は専門性に疑い有となるわけです。

 事務所内でも、時折、保険用語について解説しています。交通事故に携わる者が当然に知るべき用語を、この業務日誌でも取り上げていきたいと思います。 ① ノンフリート契約とフリート契約 

 フリート{fleet}・・・ 艦隊、(一国の)全艦隊、(商船・漁船などの)船隊、船団、(飛行機の)機団、(輸送車・戦車などの)車隊、<英和辞典>

 このような意味を持つ英単語ですが、自動車保険の世界では、”同一会社所有の自動車群”の意味を持ちます。フリート契約とは自動車保険の団体契約のようなものです。一枚の契約書で複数車両の契約をします。個々の自動車は明細書で管理することになります。

 個人で契約する自動車保険の証券に、「ノンフリート等級」という言葉を見かけます。これは、フリートのようにまとめて複数台契約ではなく、1台の契約であること、その無事故割引等級を示しています。無事故割引であるノンフリート等級は、標準的な会社で、1等級~20等級となっており、新規契約は6等級からスタートします。同居家族内で2台目を購入・契約した場合は、複数所有割引の特典として、7等級からのスタートになります。契約期間の事故数(保険を使った事故に限定)によって、この等級がダウンします。事故が無ければ1等級づつ上がっていきます。4年前の改定では、事故(による支払い)があった契約者は特別に「デメリット等級」(これも保険用語)に移行し、割引率、あるいは割増率が厳しくされました。

 では、フリート契約の無事故割引ですが、事故の件数でカウントしません。契約期間内での支払金額から、翌年の割引・割増率が上下動する仕組みです。大きな支払事故がかさむと、翌年の掛金がうなぎのぼりです。担当する代理店さんは事故の抑制に気を使うことになります。最も、死亡事故など、一気に数千万~数億円が支払われた場合は、「ヘビークレーム」(これも保険用語)扱いとして、その支払金額が無事故割引の算定に直接影響しない仕組みになっています。  

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 代理店さんがお客様にお勧めした保険・特約が必ずしも、付保頂けるわけではありません。それでも、代理店さまにおかれましては、契約の際に、「お勧めしていたが、お客さまの判断で加入しなかった」と「その保険・特約の説明をしていなかった」では、大違いです。前者はお客様も納得するしかありませんが、後者では信頼が揺らぐ事は間違いありません。これは保険代理業を営むプロにとって、常態的なテーマと言えるでしょう。今年の事例から、注意喚起の意味も込めて紹介したいと思います。(個人情報に配慮して、内容を改変しています)    自動車保険に契約しているAさん、同居の父が(認知症の影響か)赤信号で交差点を横断して、自動車と接触して高次脳機能障害となった件がありました。当然、自身の過失を大きく取られ、相保からの一括対応はありません。しかしながら、契約していた自動車の人身傷害は「搭乗中のみ担保」です。これは、”契約している自動車に乗っている時”にケガをした場合のみ、保険金を支払うと限定したもので、その分、掛金が少し安くなります。人身傷害は、契約者及び同居の親族(別居の未婚の子含む)が、他の車に搭乗中だけでなく、歩行中や自転車搭乗中のケガでも人身傷害保険が支払われます。人身傷害の補償範囲の広さを実感するものですが、掛金を安くするためか、わざわざ契約車両に乗っている時のみに限定して契約してありました。本件事故では当然に免責=”支払いなし”となります。

 後遺障害は恐らく3級以上です。少なくとも相手の自賠責保険から2000万円は回収できますが、賠償総額は4000万円を見込めます。つまり、わずか2000円掛金を安くした結果、2000万円を失うことになりました。保険設計上、ご契約者さまの同居に高齢者や子供さんがいれば、「搭乗中のみ」は避けるべきでしょう。さらに弁護士費用特約も未加入で、弁護士にも頼めず、自身で相手の自賠責に被害者請求をする難儀となりました。    通販系の保険なら、自己責任で済まされますが、本件は代理店担当者がおりました。Aさんは事故後、初めて対応する保険契約があるにも関わらず、付保していないことを知ったのです。時既に遅しですが・・。担当者に責任はないとはいえ、悔やまれます。やはり、家族構成や自動車の使用範囲など、契約者さまの観察に遺漏無く、保険設計しなければなりません。保険契約とは、それだけ怖いものなのです。  

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 行政機関の定めるルールはいつもなんの前触れもなく変更されます。人知れず、こっそりとは公表していますが、私達のような業者がそれをキャッチするのは、大抵、相談者からの情報です。

 労災も行政機関です。「行政機関への審査請求」と言えば、行政不服審査法が根拠条文となりますが、これはズバリ行政書士試験の課目です。(これも古い情報ですが、行政書士でも特定行政書士には行政不服審査法に基づく不服申立等における代理権が付与されました。)

 本題に戻ります。労災の認定理由の開示と審査請求(労災請求の結果への異議申立て)について、説明した文章を引用しますと、

 これまでは、労災保険の認定等級に不満がなくても、認定通知後60日以内に審査請求を行うとしていました。 なぜなら、労災保険は、等級認定の詳細情報を開示することなく、等級の通知だけを行っているからです。 ところが、近年、労災保険は認定理由の開示に積極的になっています。 したがって、労働基準監督署に出向いて、認定理由の開示請求を行ってください。  もちろん、労働基準監督署で不十分な対応がなされたときは、60日以内に審査請求に踏み切ることになります。 <交通事故110番HPより>    この60日ルールが、最近、労災請求を経た相談者さまからの情報で、以下に改定されておりました。    決定理由の詳細についてお聞きになりたい点があれば、表記の労働基準監督署まで照会して下さい。

(1)表記の保険給付に関する決定(以下「本件処分」といいます。)に不服がある場合には、本件処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に表記の労働基準監督署を管轄する都道府県労働局の労働者災害補償保険審査官(以下「審査官」といいます。)に対して審査請求をすることができます。

(2)審査請求に対する審査官の決定に不服がある場合には、決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に労働保険審査会(以下「審査会」といいます。)に対して再審査請求をすることができます。また、審査請求をした日からか3か月を経過しても決定がないときは、決定を経ないで審査会に対して再審査請求をすることができます。

(3)本件処分に対する取消訴訟は、当該処分についての審査請求に対する審査官の決定を経た後に、国を被告として(訴訟において国を代表する者は法務大臣になります。)、決定があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に提起することができます。ただし、決定があったことを知った日から1年を経過した場合は、提起することができません。

 また、審査会に対して再審査請求をした場合には、裁決を経る前又は裁決があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に本件処分に関する取消訴訟を提起することができます。ただし、裁決があった日から1年を経過した場合は、提起することができません。

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 遅ればせながら、今夏の弁護士研修会で担当した、弁護士費用特約の各社比較から紹介します。    三井住友の不合理条項として、以前から取り上げてきた、弁護士費用特約の労災免責が最新約款(2017.4.1改訂版)から無くなっていました。えらく細かい事を言っているようですが、交通事故の現場で一体、何人がこの免責(つまり、保険がおりない)で泣かされたことでしょう。これを削除した三井住友さんの約款改正を称えたいと思います。是々非々でいきましょう。

 弁護士費用特約の労災免責とは? ⇒ 弁護士費用特約にまつわるエトセトラ ⑩

(改定=削除前の約款> 太字の部分です

(3) 当社は、次のいずれかに該当する被害を被ることによって生じた損害に対しては、弁護士費用保険金を支払いません。 ① 被保険者が麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー等の影響を受けているおそれがある状態で発生した易体の障害または財物の損壊 ② 液体、気体(注13)まだは固体の排出、流出またはいつ出により生じた身体の障害または財物の損壊。だだし、不測かつ突発的な事由による場合を除きます。 ...

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 交通事故でも健保が使える? 以前に比べ、この質問は大分減りました。長らく、病院窓口ですったもんだが続いてきましたが、病院側はもちろん、ネットのおかげで周知が進んだのかと思います。ただし、届出書類が必要になります。改めて復習しましょう。    交通事故のように第三者によって、起こったケガや病気は、本来、その第三者である加害者が治療費や休業補償費を負担すべきものですが、被害者は健保組合に届出をすることによって、健康保険による治療を受けることができます。この場合、健康保険で治療や休業補償を受けた部分について、健保組合が賠償請求権を代位取得(被害者に代わって健保組合がその請求権を取得する)します。

 健保組合が負担する治療費の範囲内で相手方もしくは、相手方が加入されている損害保険会社に損害賠償を請求することになりますので、健保組合に届出が必要となります(このことは法律で定められています)。   (事例)

1.自動車等の交通事故によりケガをした

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 保険を売るプロは言うまでもなく代理店さんです。通販の保険会社も保険販売を担うプロです。しかし、両者の区分けはどんどん薄れています。保険は生保、損保限らず、ネット販売が拡大し、もはや、個人宅に訪問しての更新手続きは珍しくなっています。

 保険代理店時代はそれこそ、自動車、火災、傷害保険の更新のたびに契約者様宅にお伺いしていたものです。しかし、保険業界はネット手続きに移行することは規定路線で、スマホでの契約、更新、異動(変更)、解約、すべての手続きは完了することになります。すると、保険の営業担当者の仕事はもはや、新規獲得だけです。また、保全作業(普段の顧客メンテナンス)が減少すれば、お客様との親密度が下がり、契約落ち、つまり、他保険へに切り替えが多くなります。長らく人間関係で保ってきた契約関係が希薄になるので仕方ないと言えます。

 確かに、保険販売は時代の流れ、それでよいかもしれません。しかし、いざ、事故の場面となれば、ネットで完遂するわけではなく、保険会社SC(サービスセンター=保険金支払部門)の人身担当、物損担当の交渉業務、アジャスター(損害調査)の査定業務など、人的サービスが絶対的に必要です。それは、保険会社だけに生じるものではなく、契約者さまが請求者となった場合にも生じるものです。

 例えば、高齢者や重傷者がケガをした場合、保険金請求を円滑に進めることにそれなりの困難があります。特に、後遺障害などはしっかり医療立証しなければ、等級が薄まります。また、複雑を極める保険から、何がどのように支払われるのか? もはや、保険代理店さんやSC職員でさえ、簡単に見落とします。それは、相談会で被害者の皆様と対峙していて痛感します。例えば、傷害一時金がでることを知らない、実家の保険が適用されることを誰も指摘しない、弁護士費用特約の加入に気付かないなど、様々な保険金請求漏れの根です。私達の相談業務はあたかも、これらの指摘が第一に思えてきます。「この事故でおりる保険を精査します」・・このような業務が、保険の世界で残された人的サービスの一つかもしれません。

掛金を払ったら、いざと言う時に保険金(恩)を返してもらわないと・・詐欺になってしまいます

   最近は保険代理店さまとタッグを組んて、保険金の請求場面に力を入れています。結局、保険は加入しても、請求しなければ、何の役にも立ちません。保険の請求手続きは加入手続きより重要であり、必要あれば誰かがそのサービスを担わなければなりません。それこそ、弊社の業務の一つと思っています。常に医療調査の傍ら、損保、生保、共済のみならず、労災その他公的保険への請求手続きを行っています。つまり、保険請求のプロを自覚しています。  

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 交通事故に関する相談の10件に3件は、既に弁護士に契約している被害者さんです。

 また、昨年から相談会に参加される被害者さんの35%は、既に相談中あるいは、契約している弁護士に不安をもってのセカンドオピニオンです。    無料相談会では、既契約の弁護士さんの評価云々ではなく、解決に向けての最良策を回答します。また、紳士的な対応、業界の筋目を考えれば、弁護士の切り替えを勧めるわけにはいきません。それでも、契約した弁護士と方針が合わないのであれば、弁護士交代も仕方ないのかも知れません。困ったことに私は弁護士ではありませんので、後遺障害に関する保険手続きや調査しかできません。”その部分”だけお願いされても、既契約の弁護士さんと委任契約を結んでいる以上、その先生の許可なくお手伝いはできません。毎度、困ったものです。

 結局、多くの弁護士先生は後遺障害等級が認定されるまで、何もしてくれないことが普通のようです。交通事故の解決は、賠償交渉が主作業であることに異論ありませんが、実は、後遺障害の等級認定を代表に、損害の調査・立証が事故解決の重大なポイントなのです。その他、被害者さんは、健保や労災、障害者手帳、障害年金・・数々の手続きに忙殺されます。頼りの弁護士さんがやらなければ、誰かが助けなければならないのです。そもそも、交通事故には専門性が必要です。保険知識、医療知識が重要で、むしろ法律知識以上のウェートを占めているとさえ思えます。交通事故の経験少ない先生に任せた結果、重大な見落としがあり、数百万円も取り損なった例をたくさんみてきました。これを、「被害者の二次被害」とまで断罪する先生もおります。

 また、実力どころか、「弁護士と連絡がつかない」、「連絡がないので経過がまったくわからない」、「電話をしても折り返しがない」、「弁護士は最初の電話だけ、あとは事務員しか話ができない」、「弁護士費用特約から着手金をとった後、連絡がこなくなった」・・実は、こんな非常識な対応をよく耳にします。先生と呼ばれる職業はまるで殿様商売、世間の常識と隔絶しているように思います。もちろん、常識的に真面目に業務を遂行している先生の方が多いですが・・。    昨今、大型法人弁護士事務所の業務停止処分や懲戒のニュースが多くなってきました。ここ数年の交通事故業界に限定しても、さもありなん、でしょうか。問題は、交通事故という大問題に直面した被害者さんが路頭に迷うことです。ダメな先生に依頼をしてしまったら、早めに見切りをつける決断もやむを得ません。    今まで以上にセカンドオピニオンは増加するでしょう。幸い、秋葉事務所では交通事故に精通した弁護士事務所と連携、全国20に及ぶ事務所を紹介できます。積極的に呼びかけはできませんが、弁護士交代はもはや普通のこと、困ったら、迷ったら、不安があったら、ご相談下さい。

   万能の先生はいません。依頼前に、その先生が交通事故に精通しているか見極める必要があります。HPの宣伝をまんま信じないことです。(多くのHPはその弁護士先生が書いているのではなく、業者から買ったコンテンツです)  

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 保険に加入した認識がなく、自動的に保険に入っていることがあります。その代表が、クレジットカードに自動付帯されている保険です。その保険の多くは、損保会社が引き受ける傷害保険と個人賠償保険(←解説)になります。とくに、歩行中や自転車搭乗中の交通事故で、自身の過失によって相手に損害を与えてしまった場合、個人賠償責任保険が頼りになります。相手の修理費や治療費など、賠償に関する費用が確保できるからです。

 逆に自転車や歩行者から被害にあった場合、被害者は相手の個人賠償責任保険を探すことになります。 その実例 ⇒ 個人賠償責任保険への請求

 毎度、該当の事故の相談で、個人賠償責任保険が自動車保険、火災保険、傷害保険に付帯されていないかを質問します。残念ながら、加入がなかった場合、最後には・・「クレジットカードをお持ちではないですか? そこに個人賠がついている場合があります」とダメ押しです。相談者さんが半信半疑でカード会社に電話すると・・「はい、1億円まで補償がついていますよ」\(^o^)/ となったケースを何度か経験しています。

 さて、クレジットカードに付帯する保険も様々な種類があり、多くは限定的な補償内容を自動付帯、もしくは有償付帯しています。この機会に主な付帯保険を整理してみました。保険内容は普通に加入する場合と違って、削減されています。年会費が無料のカードですと、条件が付き、補償内容も低いようです ※。   (1)海外旅行傷害保険

 おなじみの海外旅行保険です。ケガだけではなく、旅行中の病気も対象です。他に、救援者費用や携行品損害も含まれます。これらに加え、個人賠償責任保険の有無もカードのグレードによります。やはり、普通の海外旅行保険に比べ、条件があり、補償項目や限度額は低くなっているようです。

※ 例として、楽天カードは海外旅行傷害保険(最大2000万円)が付いていますが、楽天で購入した旅行パックに限られます。年会費無料のカードは、なにかと条件があるようです。

(2)国内旅行傷害保険

 海外旅行保険との最大の違いは、病気が対象外です。また、通常、旅行会社の企画旅行ではないと、認められません。旅行ではなく、買い物なのか、仕事の出張なのか・・判別がつかないからだと思います。 

(3)ショッピング保険

 クレジットカードで買い物をした場合、その買った商品が壊れたり、盗難にあった場合、一定期間まで補償してくれます。ただし、適用される商品及び支払い条件はかなり厳しく、カードのグレードによっても違いますので、注意が必要です。

(4)盗難・紛失保険

 盗難保険は、万一、クレジットカードを落としてしまったり盗まれてしまって、それが不正に使われた場合の損害をカバーしてくれます。日本で発行されているほぼ100%のクレジットカードに付いています。

(5)シートベルト保険

 被保険者が、シートベルトを着用中の交通事故によって被った死亡および重度後遺障害に対して保険金を支払う保険です。昔のカードに多く、最近は少なくなった印象です。

(6)スポーツ傷害保険

 スポーツで自身がケガをした場合、他人を傷つけてしまった時(=個人賠償責任保険)に補償。

(7)ゴルフ保険

 スポーツでも、ゴルフに特化した保険。プレー中に発生しうる事故、および不測の出費を補償します。普通のゴルフ保険には、他にホールインワン・アルバトロス費用、携行品損害などがセットされていますが、カード付帯ではグレードによって補償範囲が違います。安価なカードではケガと個人賠のみが多いようです。

(8)クレジットセイバー保険

 カード保有者が死亡した際に、残高の支払いを免除してくれる保険です。ただし、悪用が多いことから現在は廃止のようです。

(9)航空傷害保険

 飛行機に搭乗中の事故により死亡または傷害を被ったことによる損害を補償します。

(10)個人賠償責任保険

 (1)~(9)までの保険に含まれているケースの他、単体で付帯されているカードもあります。限度額は1000万~1億円が多いようです。年会費○万円のグレードの高いカードは2億を超える補償もあります。

・・交通事故以外ではこんな補償も・・   続きを読む »

 たいてい、逃げます。 もちろん、ひき逃げは少数例ですが、「自賠責保険で勘弁して下さい」と泣き崩れるか、「お金はありません」と居直ります。

 道を走っている自動車の5台に1台は任意保険に入っていません。日本の任意保険付保率は世界で上位ながら、無保険車の数はかなり多いと感じます。毎回、相談会に1名はおりますので。多くの被害者は加害者からの補償を期待しますが、20%は報われないのです。すると、相手の強制保険である自賠責保険だけが頼りとなります。しかし、ご存知のように自賠責には限度額があり、ケガで120万、後遺障害・死亡で3000万(介護状態で4000万)までとなります。自賠責だけでは補償が足りず、また、慰謝料なども最低金額で、がっかりすることになります。

 したがって、あらゆる保険をフル動員しなければなりません。まず、通勤途上・業務中であれば労災を適用、治療費と休業給付を確保します。後の後遺障害の請求も視野に入れます。労災の適用外であれば、当然に健康保険を使って治療費を圧縮します。治療費が一定額を超えれば高額医療費の請求を、休業が長期化すれば傷病手当金を請求します。 

 そして被害事故で最も役に立つ保険は、ご自身が加入している自動車保険の人身傷害や無保険車傷害です。できれば、自身向けの補償もしっかり備えておきたいものです。交通事故の解決には、加害者や相手保険会社に期待せず、また、弁護士や業者を選ぶ以前に、まずは自ら保険にしっかり加入しておくことが大事です。

 最悪例は、相手が無自賠(車検切れで自賠責未加入の状態)で、さらに、ご自身も人身傷害・無保険車傷害などの自動車保険が未加入、弁護士費用特約なし、その他、傷害保険や共済の加入もないケースです。最後の砦として、政府の保障事業への請求が残るのみです。ここから自賠責保険と同等の補償を確保できますが、重度の障害を負った場合、焼け石に水です・・。    ここまで、様々な無保険車対策を挙げました。さて、本来責任を取るべき加害者はどこへ行ったのでしょう? 私の交通事故業務26年の歴史で、「私が悪うございました。きっちり賠償金を払います」などと言った、頼もしい?無保険の加害者に会った事がありません。冒頭で言いました通り、加害者の資力、支払い能力など、ほとんど期待できません。お金持ちで誠実な人なら、そもそも、しっかり賠償保険に加入しているものです。

 それでは、加害者に辛うじて支払い能力があった場合ですが・・これも当てになりません。裁判で勝って、月額○円で分割支払としても、大抵、3ヶ月目から入金が途絶えます。そして、本人との連絡も途絶えます。つまり、夜逃げか、行方をくらまします。加害者はこれからの人生、毎月○万円を支払うことなど真っ平ごめんなのでしょう。弁護士は一様に「裁判に勝っても回収が・・」と嘆きます。  ない袖は、  

 最後に、実際にあった例を一つ。

 ある保険未加入の加害者は、障害を負った被害者から3000万円もの請求を強いられ、自己破産しました。「びた一文払えん」と、ケツをまくったのです。この加害者は確か土地・建物を持っていたし、ベンツに乗って、それなりに現金も持っていたはずです。むしろ、羽振りのいい自営業者さんでした。

 その加害者の言い分ですが、「離婚して、女房に全財産を持っていかれた」とのことです。しかし、夫婦仲は悪いわけではなく、こっそり一緒に住んでいるようです。つまり、計画的な財産隠匿です。賠償の支払いを逃れるために財産を奥さん名義にした後、離婚し、自己破産したのです。ほとぼりが冷めれば、また籍を戻すのでしょう。

 このように、汚い人もおります。いえ、むしろ、人間は追い詰められたらこんなものです。性悪説を実感する瞬間です。

 最近は、このあからさまな債務逃れに鉄槌するような、厳しい司法判断も聞きます。それでも、周到な準備の上、夫婦が別居して、こっそり会っている程度では、回収は困難、手も足も出ません。    最後に本ケースにはオチがあります。この奥さん、自己名義となった財産をもって別の男に走りました。主人が主人なら奥さんも奥さん、皆、悪党です。もう、ぐちゃぐちゃ。  

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 ここ数年の業務日誌で、常にアクセス数が上位の記事はこれです。   ⇒ 弁護士対応とされた被害者は交渉失敗です     事故で大変な目にあったのに、相手保険会社の無感情な対応に、かっとする気持ちはよくわかります。しかし、感情に任せてケンカをすれば、益々、不利な状況に追いやられることがあります。とくに、むち打ちなどの14級9号認定こそ、後遺障害審査への影響が大きくなります。それを示す1例をご紹介しましょう。私が保険会社のSC(サービスセンター=保険金支払い部門)に配属された時の電話です。   秋葉:「はい、○○火災 埼玉第1SCです。」   自賠責:「大宮の調査事務所の○○だけど、いつもお世話になっています。対人担当の山本さんをお願いします。」    秋葉:「はい、おつなぎします。」 (以下、会話内容を横耳で聞き取り)   山本:「はい、山本です。○○さんご無沙汰しております(※)。」     ※ 自賠責・調査事務所には一定数、損保会社からの出向社員がおります。   自賠責:「先日、佐藤さんという被害者の後遺障害請求を受けて、審査中だけど・・担当は山本さんでしたね。」   山本:「ええ、あの佐藤ですね。何か?」   自賠責:「通院日数もけっこうあって、14級とするか検討中だけど・・どんな人でした?」   続きを読む »

 本日も、むち打ち講習会でした。

 いつものように、「これでは14級9号は認められない・・」条件を説明しました。

 研修中、この認められない条件に一つ追加することになりました。それは「加重」の評価です。正しくは、「認定はされるが、元々14級の障害者なので、保険金は0円」と言うべきでしょう。    段階的に説明しますと、   1、過去に、交通事故で頚椎捻挫となり、自賠責保険で後遺障害14級9号が認定された被害者さん   2、その被害者さんが、またしても交通事故で同じく頚椎捻挫となり、再び後遺障害申請をすると・・   3、あなたは既に14級9号の障害者ですから、加重障害となります。つまり、同じ障害が重なったので、これ以上の保険金はでません。    これは、自賠責のルールです。前回の14級を上回る12級の認定とならない限り、追加の保険金は0円です。「何度、同じ障害を負っても、14級は14級ですよ」となってしまいます。

 しかし、14級9号の逸失利益は裁判の相場でも5年が限界です。つまり、14級9号は一生治らない障害を想定したものではなく、1~5年の一定期間の障害を認めたものと言えます。すると、前回事故から5年以上経過したら・・もう障害は治った、ともとれます。したがって、理屈上、6年目にふたたび事故で同部位にケガをして、相応の症状となれば、改めて14級9号が認められてしかるべきとなります。

 このような議論は裁判でも争われたことがあります。

 以前に14級認定があったことから、2度目の事故では自賠責の加重障害とされた被害者さん。再度、14級が認められるべきと訴え(平成26年8月横浜地裁)・・・被害者は事故後、完全に回復していたことを理由に、裁判官は新たに障害等級を認める判決をだしました。判断のポイントは、「前事故の障害が完治していたかどうか?」でしょうか。

 司法は自賠法に縛られるものではなく、個別具体的な検討から、柔軟な判断をだしています。一方、自賠責はガチガチのルールで「加重」を適用しているのでしょうか? 私の経験上、それは「否」です。

 実は、かつて前回事故から7年経過した被害者に、再び14級9号が認められたケースがありました。加重で0円回答を予想していましたが、症状の重さはもちろん、受傷様態や治療経過から総合的に検討したのでしょうか、新たに認定してくれました。

 逆に、34年前(! どこまで記録しているのか・・)の認定を持ち出して、加重障害で0円判断もありました。

 また、頚椎で1度認定があると、次の事故で腰椎捻挫を申請した場合、認定は厳しい印象を持っています。理屈上はまったくの別部位ですが、自賠は頚と腰を同視しているかにも思えます。共に再発しやすく、慢性化する部位だからでしょうか。この矛盾を事前に防ぐためか、頚椎捻挫の認定者には、かなり甘く腰椎捻挫も「ついでに認定」されます。当HPの腰椎の実績ページからわかるように、「頚椎・腰椎捻挫で併合14級」が常態化しています。

 このように、自賠法の認定基準には一定のルールが存在しますが、良くも悪くも杓子定規ではない調査担当者の判断も加味されており、ケースbyケースを残しています。これが自賠責保険の奥深さでしょうか。    以上、研修に追補させて頂きます。 

 (本日は酷暑のなか、ご参加頂きありがとうございました。)   

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 最後は個人賠償責任保険ではなく、施設賠償責任保険です。

 個人賠はあくまで、日常生活上で第三者に損害を与えた場合に対応する賠償保険です。したがって、業務上の賠償問題は専用の賠償保険の対象となります。   ・工事現場で請負工事の作業中に第三者に損害を与えた場合 ⇒ 請負賠償責任保険

・商品を購入したら、商品が不良品だった場合 ⇒ 生産物賠償責任保険

・品物を預る業者が預り物を壊してしまった場合 ⇒ 受託物賠償責任保険

・お店の設備に問題があり、お客さんに損害を与えた場合 ⇒ 施設賠償責任保険  他にもありますが、代表的なものは以上です。    本件は宿泊施設が加入していた施設賠償保険に頼ることになりました。賠償保険の多くは、自動車の任意保険のように積極的に示談代行ができない上、担当者は自賠責保険の基準で押し切ろうとします。それでダメなら、弁護士介入がパターンです。それでも、保険の加入はありがたいものです。連携弁護士とのコンビでしっかり解決させます。

賠償保険なら何でも来い!  

施設賠14級9号:頚椎棘突起骨折(30代女性・長野県)

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 歩行者が加害者になることもあります。    急に飛び出してきた歩行者を避けるために、バイクが転倒・受傷するケースが少なくありません。もちろん、交通弱者(歩行者)保護の原則がありますので、バイクや自動車は常に歩行者の動向に注意する義務があり、道路交通法にも定められています。

 それでも、過去数件、明らかに歩行者に大きな責任がある事故を経験しています。例えば、酔っ払った歩行者が幹線道路のガードレールを乗り越えて横断、自動車と衝突したケース。信号無視で交差点を横断しようとした歩行者と自動車の衝突。また、明らかに自殺目的で道路に飛び出した歩行者のケース。この場合、自動車に前方不注意の過失はありますが、常識的に考えても歩行者に大きな過失が指摘されるでしょう。 

 本件は過失割合の争いになるべきですが、非接触事故かつ、バイク側のみのケガともなれば、周囲は「バイクの自爆事故」の流れに・・。事実、バイクの任意保険も契約者に自損事故特約(自爆事故の場合にでる保険)の請求書を送る始末・・。そんな解決には「待った!」をかけます。

歩行者の責任も問うべきと思います  

個人賠12級5号:肩鎖関節脱臼(60代男性・神奈川県)

【事案】

バイクで走行中、歩行者が歩道から横断の為に急に飛び出し、衝突を回避するためにフルブレーキをかけて転倒、肩を受傷したもの。診断名は肩鎖関節の脱臼。

【問題点】

相談時には既に受傷から2年が経過しており、治療も終了していた。鎖骨の脱臼は外見上に明らかなピアノキーサインが残っていた。後遺障害申請を行いたいが、この時点では自損事故特約への請求しか選択肢がなかった。つまり、被害者バイクが自ら転倒しただけの自爆事故扱いとされていた。 続きを読む »

 近年、自転車の加害事故の増加がニュースになっています。自転車は道路交通法上、軽車両とされ、自動車と同様に道路交通法で規制される”車”です。交通事故賠償の世界での自動車との違いは、「自賠責保険があるか、ないか」ではないでしょうか。

 自転車対歩行者、あるいは自転車同士の事故は交通事故相談の中でも、実はかなりの数なのです。私達が注目することは、やはり、個人賠償責任保険です。相手に保険があること、すなわち、回収の問題をクリアできるのです。加害者のお財布から治療費や慰謝料を取ることは非常に難しく、相手に資力がなければ「ない袖は振れん」と・・お手上げです。どんな敏腕弁護士でも苦戦必至、あるいはあきらめとなります。

 保険さえあれば・・解決の目処がつくのです。

日々、保険の勉強が大事です  

個人賠14級9号:頚椎捻挫(40代女性・東京都)

【事案】

歩行中、横断歩道で信号待ちしていたところ、自転車から衝突を受ける。直後から頚部痛や頭部痛、膝や肩の痛み、めまいや不眠に悩まされる。続きを読む »

 相手に自賠責なくとも対応は変わりません。これがこのシリーズの決め言葉でしょうか。

 本件はTFCC損傷+突き上げ症候群のケースで、同症状で何度も自賠責や労災に障害申請してきた経験の応用に過ぎません。自信を持って対応、連携弁護士と完全解決へまっしぐらです。

 国内事務所で最もTFCC損傷に取り組んでいるかも?です  

個人賠14級9号:TFCC損傷(50代女性・静岡県)

【事案】

T字路で自転車同士自転車の出会い頭衝突。両手関節を痛め、特に右手関節は尺骨突き上げ症候群となった。下図青丸の部分が小指側の手関節部にある「三角線維軟骨複合体」を突き上げて激痛が起きるのです。前腕~手関節の骨折で発症し、これもTFCC損傷の原因と言えます。この場合、手術で尺骨を骨切りして短縮し、突き上げを抑えることになります。

問題点】

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 秋葉事務所の特徴は、なんと言っても「後遺障害に特化した専門事務所」です。

 それは、自賠責保険の後遺障害に限ったことではありません。労災への後遺障害申請は毎度のこと、そして、保険金を回収するためには自身加入の諸保険・共済、人身傷害へ審査を求めます。これは業界用語で「自社認定」と言います。また、相手になんらか賠償保険の加入があれば、その保険会社に障害審査・保険請求を敢行します。

 加害者が自転車や歩行者の場合は、多くのケースで個人賠償責任保険がその対象となります。また、相手が企業であれば、施設賠償、請負賠償、生産物賠償・・会社加入の賠償保険を探すことになります。

 これら、いくつかの好取組が重なったので、シリーズで紹介したいと思います。    おさらい ⇒ 個人賠償責任保険をあらためて解説    保険に精通した事務所ならではの解決方法をご披露しましょう!  

個人賠12級5号:鎖骨骨折(20代男性・東京都)

【事案】

バイクで直進中、交差点で信号無視の自転車を回避して、転倒したもの。肋骨骨折と左鎖骨を折り、鎖骨は粉砕骨折のため、プレート固定とした。自らの国民健康保険を使って治療にあたる。

【問題点】

どの相談先でも「相手は自転車ですか・・・」と一様にトーンダウン。自転車のため、任意保険や自賠責保険は無く、確かに相手の対応は限られる。幸い、加害者の同居者に個人賠償責任保険の加入があり、賠償のあては確保できた。問題は後遺障害の認定と賠償交渉である。

【立証ポイント】

私達の対応は普通の自動車事故と変わりません。病院同行の末、鎖骨の変形で12級5号、肩関節の可動域制限12級6号を明らかにする診断書を完成させた。続いて、相手の個人賠償責任保険に診断書を提出、自社認定に付す。

相手からの回答は、変形のみの認定で12級5号となった。確かに肩関節の可動域は回復傾向、ここは変形障害のみで了承する。現在、連携弁護士の賠償交渉によって、赤本満額の賠償金に引き上げ中である。  

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 先日、「ご依頼者様からのお叱り」とのタイトルで記事を書きました。

 弁護士事務所の多くは、賠償交渉以外の事務、とりわけ後遺障害の経験が手薄であることを訴えました。HPでは派手に「後遺障害に強い!」と謳っていますが、実際は宣伝通りに思えません。なぜなら、セカンドオピニオンがあまりにも多すぎるからです。このHPでも、毎度、愚痴っています。

 被害者の多くは、事故の初期に弁護士に契約したとても、等級認定までの諸手続きを被害者自身がやらなくてはならず、”弁護士は賠償交渉の段階まで待っている”ことが常態です。これを事務所開設前から数年に渡って問題視してきました。私は「弁護士が賠償交渉以外の事務をしないのなら、秋葉がやりましょう!」との意気から、事務所を開設したとすら言えます。現在まで、およそ16事務所、延べ40人の弁護士先生と仕事をしてきました。その数では、わずかな抵抗でしょうか、被害者さんの環境は不変に思います。改めて、問題点を整理してみます。         被害者さんは、人身事故にあって、法律事務所のドアを叩くのですが・・以下、二分します。     1、弁護士費用特約がなければ、受任留保。「等級が取れてから、また来て」

 弁護士費用特約がなければ、昔ながらの「等級が取れてからまた来て下さい」との対応になります。しかし、被害者さんは事故直後から、様々な問題に直面します。事故直後に、警察・保険会社・病院窓口での折衝があります。続いて、公的保険の併用の場合、健保の第三者行為届け、または、労災の申請手続きが続きます。さらに、その他保険請求、転院やリハビリ計画の相談、検査の手配、最後に後遺障害診断書の依頼など、やることがたくさんあります。この間、精神的に最もキツであろう相手保険会社との交渉が続きます。

 各局面で弁護士に相談するも・・契約するのかどうか煮え切らない態度です。これでは、相談者はその事務所へ二度と戻らないでしょう。    2、弁護士費用特約があれば、即、契約も「等級が取れるまで、のらりくらり」

 どの事務所も、弁護士費用特約のある場合はすかさず受任してくれます。なぜなら、等級がどうなろうと、保険会社から着手金を確保できるからです。しかし、ここから事務所の実力や経営方針によって、被害者さんの運命は左右されます。健保や労災については、「それぞれの役所窓口で聞いて下さい(弁護士事務所がわかるわけないでしょ!)」、「早く、医師に診断書を書いてもらって下さい(医療には面倒なのでタッチしません)」との生ぬるい対応に終始します。着手金さえ入れば・・冷めてしまったのでしょうか。

 例によって電話をしても担当弁護士がつかまらず、事務員対応でなんら解決しません。稀に弁護士がつかまっても、場当たり的なアドバイスで、ほとんどの手続きは依頼者任せ、等級がでるまで待っています。仮にこれらの事務が弁護士先生にとって専門外であっても、依頼者さんの失望は免れないでしょう。このような場合、多くの依頼者さんは他の事務所に走るのです。  

 これがセカンドオピニオン激増の理由です。弊所としても、もっと弁護士先生の理解・協力を広めることが必要であると痛感しています。    弁護士&行政書士、この連携業務の受益者は、結局、被害者さんに他なりません。多くの弁護士先生に連携を呼びかけるのは、利益追求からの動機ではなく、求める声に応える仕事がしたいからです。  

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佐藤も困った・・    先日、依頼者から「たった今、労災の面談に行ってきたのですが、顧問医の先生が手術した方がいいかもしれないから、一度診てもらってから労災の後遺障害申請をすべきではないか?と言われました。」と連絡がありました。つまり、労災・顧問医の後遺障害診断となるはずが、医師の判断で順延されてしまいました。後日、労災の担当者に電話をして確認したところ、担当者もこのような経験はなく、顧問医の独断であることが判明しました。

 顧問医の先生は依頼者の状態があまりにも悪い為、今後の身体のためを想って助言してくださったのでしょう。しかし、今回は交通事故の業務災害であるため、相手(加害者・保険会社)がいるのです。既に症状固定し、弁護士が賠償交渉を進めている中、「一度診てもらい、然るべき治療を行ってから再度面接に来てください。」と言われましても…。もちろん、顧問医の判断は間違っていないと思います。それが、医師の見解であり、推奨やアドバイスに留まれば問題ありません。しかし、申請者が将来の手術の可能性を理解した上で、後遺症申請を望んでいるにも関わらず、再度治療を行ってから出直しを命ずるのはどうでしょうか。この行動により被害者、保険会社、弁護士、労災の担当者、事故に関わる関係者の全てが困ってしまうのです。

 このような場合、各基準監督署には顧問医が1人?しかいないため、その顧問医の意見を無視して手続きを進めることはできないようです。このままでは手続きが宙ぶらりんのまま、事故を解決することが出来ません。そこで、担当者から上司に話を通していただきました。特例で別の基準監督署で面談を行い、手続きを進めてはどうか?と提案をしてくださり、手配も進めてくださいました。    日ごろから病院に同行し、医師の診察や検査、診断書の内容等に苦労している弊所ですが、保険会社や労災の担当者もまた然りと痛感しました。    ”診断権”をもつ権力者であり、医師という天才たちと一緒に仕事をすることがどれだけ難しいか、改めて思い知った今日この頃でした。  

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 5月20日、ボクシングの村田vsエンダム戦、多くの観衆は村田の判定勝ちと思ったでしょう。結果はご存知の通り、疑惑の判定結果となりました。

 異例にも、世界ボクシング協会(WBA)のヒルベルト・メンドーサJr.会長自ら採点に「怒り」を露わにし、「委員会に再戦を要求する」と発信しています。        ボクシングに限らず、スポーツの世界では、時折、判定の問題が起きます。

 野球の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で西岡 剛選手のタッチアップをアウトと判定したデービッドソン審判。

 サッカーでは、ワールドカップ日韓大会での韓国vsイタリア、韓国vsスペイン。この二試合は疑惑判定のオンパレード。ヨーロッパのサッカーファンは、日韓大会自体を脳内から消去しています。     疑惑の判定は、交通事故業界でも目にしています。ご存知の通り、ケガの後遺症は自賠責保険(調査事務所)で調査・等級認定がなされます。あくまで相手方の保険会社ではなく、中立的な機関でのジャッジとなります。しかし、時折、誤認定が起こります。その多くは申請側の提出書類の不備、不正確な診断、検査不足を原因とするものです。したがって、被害者が、異議申立(再申請)によって、間違いを正す必要があります。

 その自賠責の初回審査の傾向が昨年の秋頃から、微妙な変化をみせています。それは、審査期間が短くなったことです。以前から、本部審査に上がらない、むち打ち等の神経症状・14級9号は、およそ40日で認定結果をだすように推奨されていました。それが、最近は30日を切るようなスピード認定が多くなりました。もちろん、早い事は関係者の努力の賜物であり、被害者にとっても歓迎すべき事です。

 問題は「非該当」の超高速・判定です。そもそも、14級9号の対象となる神経症状の多くは、骨折等、明らかな人体への破壊のない、いわば、本人が痛いと言っているだけの”証拠無き”認定なのです。受傷機転や治療経過から信憑性を測り、認定するわけですから、審査側も難しい判断を迫られていることは理解できます。すると、疑わしいものは当然として、「初回申請はまず蹴って(非該当)みよう」としているのではないか?と勘ぐってしまいます。事実、以前、自賠責共済の審査をするJA職員の方から、そのような方針を伝え聞きしました。

 つまり、スピード認定=審査の簡素化が、「軽率な非該当を生んでいるのではないか?」との、疑惑になるのです。    その、疑惑の非該当→再申請 の記録を明日から3つ紹介したいと思います。  

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山本さんイラストsj連日の登板!

 後遺障害等級の等級を決めるためには、基本的には自賠責調査事務所に申請をする必要があります。この自賠責調査事務所の申請先は、交通事故の加害者が加入している保険会社(共済)が窓口となります。申請先が知りたい場合、事故証明書で確認できます。

 自賠責保険(共済)は、自動車 やバイクを運転する際に、自動車損害賠償保障法によって加入が義務づけられている強制保険です。よって、滅多なことでは自賠責調査事務所に後遺障害等級の申請ができないということは生じません。しかし、例外的に自賠責調査事務所に申請ができないことがあります。

 例えば、そもそも加害者がいないような事故であることはもちろんですが、加害者がいても、ひき逃げ等で見つからなかった場合や、加害者の車検切れで自賠責保険(共済)切れにもなり、その後加入されていないような場合、自転車による事故等があげられます。

 後遺障害の審査は別として、保険未加入でも加害者に賠償金を請求できますが、大抵、そのような加害者はお金を持っていません。    ない袖は、c_y_56  そのような場合、被害者ご自身の保険会社(任意保険)の人身傷害特約や無保険者傷害特約への請求をしている場合があります。もしこのような任意保険の保険もない場合には、政府の保障事業を利用できる場合があります。

 政府の保障事業で治療をしている場合には、審査は自賠責調査事務所にすることになりますが、任意保険の場合、後遺障害等級の申請は、自社認定となります。自社認定とは、端的に言えば、自賠責に出さずに任意保険会社で等級を決定する方法です。よって、任意保険会社に後遺障害診断書や画像、診断書・レセプトをすべてそろえた上で提出することになります。

 ある相談者から指摘がありましたが、自社認定の場合、自賠責調査事務所のような第三者的(客観的)に等級を判断する機関ではなく、あくまで支払う側がする審査なので、公平に審査して頂けるのか不安があるとのことです。任意保険会社の担当者も専門的な判断が要求される場合、やはり、慎重になります。そこで、そのような場合には自賠責に諮問をかけます。

 自賠責に諮問をかけ、その意見によって等級が決まりますので、自社認定であっても、主治医にしっかりとまとめて頂いた後遺障害診断書や画像、必要な検査をした場合には、その検査表、診断書・レセプト等、自賠責調査事務所に申請をする場合と同じように書類等をそろえる必要があります。

 結局は遺漏なき提出書類の完備と、それに付随する十分な医療調査が必要です。どこで審査されようと、被害者側が損害を立証する基本は変わりません。  

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