自賠責の後遺障害認定には、相当・併合・加重といった独特のルールがあります。これらの解説は、交通事故を扱う弁護士・行政書士のHPで簡単に調べられますので割愛しますが、実際のケースで設計図が書ける専門家は果たして何人いるでしょうか。

 本件は複数の障害が重なった結果、相当と併合のルールが駆使されました。私達は申請前から既に等級を計算しています。ある意味、後遺障害の立証とは最終的な障害等級=目標地点を定め、それに必要な医証を集める作業です。この感覚を身に着けるには経験を重ねるしかありません。重傷の被害者さんが、「とりあえず(何級になるか解らないが)申請してみましょう」・・などと言った、頼りない専門家さんに任せないよう祈っています。 4年間の密着が続きました

併合5級:大腿骨・脛骨骨折 腓骨神経麻痺(50代男性・埼玉県)

【事案】

バイクで走行中、左折自動車の巻き込みで衝突・受傷、左右両脚の骨折となった。とくに左脚は膝上の大腿骨顆上部と脛骨近位端を粉砕骨折しており、癒合も長期化した。プレート固定+人工骨の埋没など、数度の手術を経たが、大腿骨の変形と短縮は当然に残存した。膝の靱帯も損傷、腓骨神経麻痺も併発し、足関節と足指の可動域も用廃状態、醜状痕も広範囲に残った。事務所開設以来、切断肢を除けば下肢の最重傷例となった。

【問題点】

骨癒合を果たせないまま転院を重ね、手術とリハビリの連続から、症状固定まで実に6年2ヶ月を要した。相手保険会社はその間、何度も治療費打ち切りを切り出してきた。秋葉は治療費を健保へ切替え、何度も医療調査に立会い、保険会社調査員の理解を促した。それでも、打ち切り攻勢は続き、連携弁護士が担当者と交渉を重ねてきたが、それも限界と判断し、症状固定とした。

【立証ポイント】

まず、本人、弁護士との3者打合せで、障害等級の設計図を書いた。 続きを読む »

【事案】

バイクで走行中、左折自動車の巻き込みで衝突・受傷、左右両脚の骨折となった。とくに左脚は膝上の大腿骨顆上部と脛骨近位端を粉砕骨折しており、癒合も長期化した。プレート固定+人工骨の埋没など、数度の手術を経たが、大腿骨の変形と短縮は当然に残存した。膝の靱帯も損傷、腓骨神経麻痺も併発し、足関節と足指の可動域も用廃状態、醜状痕も広範囲に残った。事務所開設以来、切断肢を除けば下肢の最重傷例となった。

【問題点】

骨癒合を果たせないまま転院を重ね、手術とリハビリの連続から、症状固定まで実に6年2ヶ月を要した。相手保険会社はその間、何度も治療費打ち切りを切り出してきた。秋葉は治療費を健保へ切替え、何度も医療調査に立会い、保険会社調査員の理解を促した。それでも、打ち切り攻勢は続き、連携弁護士が担当者と交渉を重ねてきたが、それも限界と判断し、症状固定とした。

【立証ポイント】

まず、本人、弁護士との3者打合せで、障害等級の設計図を書いた。 この設計図通りの認定に導くため、すっかり馴染みとなった専門医の診断に立会い、綿密な打合せを行った。続いて理学療法士の可動域計測にも立会って計測をフォローした。5病院の診断書・レセプト・検査データ・画像CDを集積し、数十枚の写真を撮り、4Pの申述書を作成、提出書類は電話帳2冊分の厚さに。

結果、機能障害(左膝10級11号、左足関節8級7号、左足指9級15号)で6級相当、変形(左大腿骨12級8号、左脛骨12級8号、※短縮障害13級は変形に内包)で併合11級、加えて醜状痕は12級相当、これら相当・併合のルールから5級(膝下切断肢が5級のため、これ以上の併合上位等級はない)・・ほぼ設計図通りの認定に。

複雑な認定内容ですが、完璧な準備=申請前に設計図が書けなければプロではありません。人生の後半がかかった被害者様に取りこぼしは許されないのです。

(平成29年8月)  

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 関節可動域制限で後遺障害認定を得るには、「曲がらなくなった」理由について、画像上で「物理的に曲がらなくなったこと」を明らかにしなければなりません。

 つまり、骨折では癒合後、変形(出っ張りや凹み)、転位(ずれてくっついた)など、関節内の不整が残存したことを証拠とします。その他、靱帯の損傷、軟骨の欠損が挙げられますが、これらは手術で整復することが一般的です。しかし、骨癒合が得られず、固定した状態が長期化すれば、関節拘縮(廃用性拘縮)といって関節が固まって曲がりが悪くなります。この場合、予後のリハビリで改善させます。

 本件は骨癒合を果すも、関節拘縮が進行し、もはや改善不能の状態にまでなってしまいました。足関節の機能障害としては最も重い8級(ほとんど動かない)レベル、さらに足指も拘縮して曲がりません。この事実をすんなり障害認定してくれれば良いのですが、自賠責は前述の通り画像上、物理的な原因を条件に考えています。原因不明のままでは、通常、等級認定はありません。ケガは治らないわ、障害認定もないわ・・これではやられ損です。厳しい条件ながら、山本が立証を成功させました。これは地味に高難度の仕事です。

 自賠責が信じてくれて良かったです  

併合7級:足関節脱臼骨折(30代男性・埼玉県)

【事案】

オートバイで直進道路を走行していたところ、対向車線から右折進入してきた相手方自動車と衝突、受傷した。直後救急搬送され、足関節脱臼骨折と診断される。

【問題点】

脱臼骨折した箇所の癒合を待ちつつ、リハビリを続けていたが、足関節の可動域が一向に改善しなかった。また、直接、受傷していないはずの足指(親指から小指)も曲がりが悪い。弊所で受任後、腓骨神経麻痺を疑い、主治医に神経伝導速度検査ができる病院を紹介して頂き、検査を実施したが神経の異状はなかった。

全病院が原因不明ないしは手術を実施すれば何かわかるかも?という観測が出るのみで、抜本的な治療法がないまま時間が過ぎた。そこで、遠方になるが専門医に診て頂くため、後任の主治医にその病院を紹介して頂くこととなった。専門医の診察後、再手術することになったが、足関節、足指のいずれの可動域の回復はいまいちであった。このままでは「リハビリをさぼったもの」とみなされ、自賠責は往々に機能障害を認めない。

【立証ポイント】

ここで症状固定を決断した。しかし、足関節の可動域はもちろん、特に足趾の可動域も制限される原因が、足関節脱臼骨折に伴うものであるだろうという医師の診察のみであり、明白な所見がないことに変わりない。そこで、これまでの治療の経緯を詳しく説明するため、診断書上把握しきれない全容を文章をまとめた。リハビリ等治療努力をしてきたことを訴え、また、これまで撮影してきたMRI画像、CT画像、神経伝導速度検査等のすべての検査内容(所見に関係なく)をすべてそろえて被害者請求した。

その結果、可動域制限は治療努力に反して残存したものであり、かつ、事故との因果関係も認められた。内訳は足関節は用廃で8級7号、足指は母指の用廃で12級12号、双方が併合し、7級が認定された。 続きを読む »

【事案】

オートバイで直進道路を走行していたところ、対向車線から右折進入してきた相手方自動車と衝突、受傷した。直後救急搬送され、足関節脱臼骨折と診断される。

【問題点】

脱臼骨折した箇所の癒合を待ちつつ、リハビリを続けていたが、足関節の可動域が一向に改善しなかった。また、直接、受傷していないはずの足指(親指から小指)も曲がりが悪い。弊所で受任後、腓骨神経麻痺を疑い、主治医に神経伝導速度検査ができる病院を紹介して頂き、検査を実施したが神経の異状はなかった。

全病院が原因不明ないしは手術を実施すれば何かわかるかも?という観測が出るのみで、抜本的な治療法がないまま時間が過ぎた。そこで、遠方になるが専門医に診て頂くため、後任の主治医にその病院を紹介して頂くこととなった。専門医の診察後、再手術することになったが、足関節、足指のいずれの可動域の回復はいまいちであった。このままでは、「リハビリをさぼったもの」とみなされ、自賠責は往々に機能障害を認めない。

【立証ポイント】

ここで症状固定を決断した。しかし、足関節の可動域はもちろん、特に足趾の可動域も制限される原因が、足関節脱臼骨折に伴うものであるだろうという医師の診察のみであり、明白な所見がないことに変わりない。そこで、これまでの治療の経緯を詳しく説明するため、診断書上把握しきれない全容を文章にまとめた。リハビリ等治療努力をしてきたことを訴え、また、これまで撮影してきたMRI画像、CT画像、神経伝導速度検査等のすべての検査内容(所見に関係なく)をすべてそろえて被害者請求した。

その結果、可動域制限は治療努力に反して残存したものであり、かつ、事故との因果関係も認められた。内訳は足関節は用廃で8級7号、足指は母指の用廃で12級12号、双方が併合し、7級が認定された。 あるがままの障害認定を導く・・・本件の結果は決して簡単ではありません。

(平成29年5月)  

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 死亡診断書には正式なフォームがあり、記載方法も毎年、厚労省がマニュアルを発行しています。医師はこのマニュアルに沿って記載をしています。国から記載要領が指示されているのです。自賠責保険もこのような診断書作成マニュアルを作成して医師に配れば、世の後遺障害申請者はどれだけ助かることでしょう。後遺障害診断書は毎度、医師の主観・独断で書かれますから、医師が保険や労災の基準を知らなければ、的外れな診断書が頻発することになります。私達もこれで苦労しているわけです。

 やはり、死亡診断書は重要かつ特殊な書類なのでしょう。マニュアルの記載と医師法に沿って確認してみましょう。     (1)死亡診断書、2つの意義

1、人間の死亡を医学的・法律的に証明するため

 客観的な証明書類でなければなりません。人の死亡を証明するに、証明者(医師)による偏見的・独創的な視点では困るわけです。

2、日本の死因統計作成の資料とする

 行政側にとって重要な統計データになります。国が記載方法を指示する理由はここにあります。医師法上も、死亡に限らず診断書の記載はまず、医師の義務であることがわかります。  

第19条2 診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。

  (2)死亡診断書と死体検案書の使い分け

 死亡診断書と死体検案書、名前が違いますが、書式名もそれぞれ併記され、書式は全く同じです。では、どのように使い分けるのか?

○ 死亡診断書

 診療経過中の患者が亡くなり、そしてその死に立ち会った場合。

○ 死体検案書

 ・医師自らが診察していても死亡に立ち会わなかった場合

 ・医師が診察していた時の病気とは関係ない原因による場合

 ・医師自らが診療していなかった患者の死亡の場合続きを読む »

【事案】

信号のない横断歩道を歩行中、左方から来た原動機付自転車に衝突され受傷、肘を骨折したもの。

【問題点】

後遺障害診断書を依頼する病院には、初期に転院してから一度も行っておらず、診断書を記載してくれるかどうかも不明確であった。さらに、高齢で独歩できず、家族の付き添いの必要から頻繁な検査通院は困難。一回の病院同行で全ての手続きを終わらせる必要があった。

【立証ポイント】

ご家族と病院同行し、主治医に今回の経緯を説明、まずは診断書の記載を快諾してくれた。肘に入っているボルトは抜かない方針であったため、その硬直から可動域の数値も疑いの余地がないものとなった。他の箇所で12級を狙えたので、可動域の12級を併合させるという目的をご家族が理解し、ご協力が得られたことが勝因であったと考える。

※併合の為、分離しています

(平成29年12月)  

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【事案】

自動車運転中、交差点で信号待ちしていたところ、後続車の追突を受ける。直後から頚部痛や手のしびれのみならず、耳鳴りも発症した。

【問題点】

相談を受けた当時、整形外科の他、接骨院にも通院していたことから、まず整形外科で集中的に治療するよう指示した。また、本件では頚椎捻挫の診断名ながら、事故当初から耳鳴りも発症していた。オージオグラム検査上、検査数値は8000Hzで60dB以上、6分平均で35dB以上出ていたが、診断書上、耳鳴りの記載が登場したのは、事故から1ヶ月後で、かつ、耳鼻科での治療先を探すのに時間がかかったため、耳鼻科での治療開始時期が事故から2カ月以上経ってからとなっていた。

自賠責保険の申請で最高難度の一つと言える、骨折などの器質的損傷がない、「むち打ちで耳鳴り12級」の立証が課せられた。

【立証ポイント】

初診の遅れから事故との因果関係で非該当となる可能性があった。耳鳴りの発症時期を確認するため、カルテ開示も検討したが、主治医による、事故受傷から1ヶ月以内に耳鳴りが発症し、耳鼻科へ検査依頼した紹介状を発見!、後遺障害診断書に添付して被害者請求をした。これで信憑性が担保されたはず。

申請から4ヶ月後、器質的損傷が認められないにも関わらず、耳鳴り12級の認定となった。かつて、むち打ちによる嗅覚障害で12級、排尿障害で11級を引き出してきた秋葉事務所の真骨頂と言える。

なお、本件は頚椎捻挫、腰椎捻挫でそれぞれ14級9号も認定されたため、併合12級となった。

(平成29年12月)  

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【事案】

山中の道路を2輪車で走行中、動物と衝突して受傷した。熊か鹿か猪か?・・いずれも自賠責保険未付保は間違いない。   ・・僕らは保険に入ってません

幸い、業務中であったので労災での補償が得られた。ただし、2輪車の任意保険は搭乗者傷害保険のみ(自損事故保険は不担保特約だった)。

【問題点】

労災の申請も基本的に自賠責に同じく、各種検査を実施、必要な診断書類をまとめることに変わりない。本件は年金支給となる7級を目標とした。遺漏のない審査に望むべく、ご家族から秋葉事務所への依頼となった。

【立証ポイント】

顔面の写真はもちろん、前額部の陥没を明確にするため、CT画像を打ち出し、顧問医の面接に備えた。

結果、高次脳7級が併合され、5級20号(≒併合5級)の認定となった。目指す年金支給を勝ち取った。

※併合の為、分離しています。

(平成29年12月)  

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【事案】

自転車搭乗中、交差点で右方から来た車に衝突され、右すねを開放骨折した。

【問題点】

相談時には既に1年が経過しており、感染症もなく、手術後の回復も良好であった。骨の変形・短縮もなく、膝、足首ともに可動域制限を逃す数値まで改善しており、14級しか認定されないだろうと想定された。

【立証ポイント】

相談時にはまだ髄内釘で固定されていた為、抜去手術後に病院同行することとなる。せめて短縮の13級認定を狙うべく、両脚のXP撮影を依頼、脚長差の立証を試みたが、左右差もなく、疼痛の残存で14級9号認定に留まる。回復が良いのはもちろん良い事なのだが、開放骨折で14級9号は・・少々寂しい結果であった。

※併合の為、分離しています

(平成29年12月)  

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【事案】

信号のない横断歩道を歩行中、左方から来た原動機付自転車に衝突され受傷、肘を骨折したもの。その他、下肢に皮膚のはがれた痕が広範囲に残存していた。

 

【問題点】

高齢のため、本人を連れ立っての通院は制限される。さらに、醜状痕の審査には面接があるが、出向く事は難しく、考慮してもらう必要があった。

【立証ポイント】

1、転院先の形成外科に依頼するも、事故の部分は診ていないので、転院前の病院を勧められる。すぐにご家族と共に病院同行し、主治医に今回の経緯を説明し、診断書の記載に了解を得た。

2、最初の段階でご自宅まで出張、時間をかけて後の醜状痕計測に備えた写真を撮った。面接をしなくても等級認定できる写真の完備によって、自賠責調査事務所も「これだけ資料があれば面接はしなくてもOK」と快諾。

※併合の為、分離しています

(平成29年12月)  

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 決して静岡に限った問題ではありませんが、被害者を取り巻く環境について。

 静岡県の案件を30数件ほど担当してきましたが、いずれも苦戦しました。被害者に理解ある協力的な病院が圧倒的に少なく、「むち打ちは3ヶ月で治療終了」と決めこんでいる病院がいくつもあります。本来、医師は患者の症状を診て治療期間を判断するところ、どうやら治療費を払う保険会社の顔色を診ているようです。

 保険会社もかなり厳しい対応で打ち切りも早く、後遺障害などは当然におざなり、書類の収集がいい加減。一方、被害者を助けるべき弁護士も困った先生ばかり目立ちます。相談会でも「任せた弁護士に不満」が毎度のごとくです。例えば、当地のベテラン弁護士は「人身傷害って何?」と絶望的な知識不足。また、交通事故の専門性をHPで誇っている弁護士も「むち打ちでのMRIは所見がないので提出しない」などと、後遺症に苦しむ被害者を非該当に導いている始末・・(後に私達が再請求で14級にしましたが)。被害者の2次被害が頻発しています。

 安心して任せられる弁護士先生を探さなければなりません。このように、静岡は被害者にとって交通事故不毛の地、と思う次第です。

 本件は、山本が対応しましたが、これでは、静岡のむち打ちの認定率も低いだろうと・・ 静岡通いが続きます

併合14級:頚椎捻挫・腰椎捻挫(50代女性・静岡県)

【事案】

自動車搭乗中、直進道路で後続車の追突を受ける。その衝撃で前方に停車していた自動車に追突する。いわゆる玉突き事故である。直後から頚部痛・腰部痛等、神経症状に悩まされる。

【問題点】

治療費は労災任せ。事故直後から頚部痛・腰部痛の他、耳鳴り、めまいも発症するも、耳鼻科に関しては相手方保険会社が認めず、健康保険で通院していた。つまり、保険会社は何も対応せずに否定ばかり、これだけの事故にも関わらず・・。

【立証ポイント】

相談を受けた段階では耳鳴りやめまい等の症状が緩和していたことや、治療経緯、医師の見解など総合的に検討した結果、頚部痛、腰部痛の残存が酷かったため、各疼痛で後遺障害申請することになった。症状固定後、相手方保険会社に対し、せめてこれまでの通院分診断書の写しを送るよう依頼したところ、本件は労災任せで、何も取得していなかった(労災からの求償も自賠責にするようにしたのか?)。やむを得ず、こちらですべての病院に診断書、画像を請求し、レセプトについては開示手続きを実施した。

すべての申請書類をそろえた後、被害者請求を実施し、結果、併合14級が認定される。

 

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 おかげさまで甲府セミナーは3回目を数えました。当地でのご協力者さまも増えて、セミナー後の懇親会も毎回楽しみが尽きません。2次会のテーブルもXマスモード!

 U社長におかれましては、開催について色々とアドバイスを頂き感謝です。また、送迎の労を頂いたM君には大変お世話になりました。この時期、飲めない人は運転の負担が一手に・・。 

 もちろん、セミナーご参加の皆様すべてに、この場を借りて御礼申し上げます。

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【事案】

自転車搭乗中、交差点で右方から来た車に衝突され、左脛骨近位端・外果部を骨折したもの。

【問題点】

相談時には既に1年が経過しており、回復も良好であった。手術も実施されたため、本来であれば膝関節の可動域制限が想定される部位だが、既に等級を逃す数値まで改善しており、14級しか認定されないだろうと想定された。

【立証ポイント】

相談時にはまだ髄内釘で固定されていた為、抜去手術後に病院同行することとなる。12級認定を狙うべく、CT・MRI・XPの撮影依頼をして、あらゆる可能性を模索したが、骨癒合は正常で14級9号認定に留まる。回復が良いのはもちろん良い事なのだが、関節内骨折で14級9号とは・・どうも腑に落ちない案件であった。

※併合の為、分離しています

(平成29年12月)  

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 本年は大変お世話になりました。

 以下、年末年始休暇期間として、事務所をお休みします。

 12月30日(土)~ 1月8日(月・祭日)

 期間はメール相談のみ対応させていただきます。よいお年を!

kadomatu4    

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【事案】

50CCバイクに搭乗中、自宅駐車場から突然出て来た車の衝突を受ける。直後から頚部痛のみならず、手のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

通院していた病院の医師が途中で治療不要と判断し、通院を拒んだため急遽転院先を探してリハビリを継続した。5ヶ月目で治療費を打切られたため、医師に相談すると、「最初から診ていないので、後遺障害診断書は書けない。」と断られてしまった。

【立証ポイント】

最終手段として、弊所の医療情報から病院を紹介し、健康保険で約4か月間リハビリを行い、後遺障害診断書を記載いただいた。

理学療法と針治療のおかげで神経症状は治まり、痛みだけの主張となったが、治療実績が評価され14級認定となった。症状が劇的に改善されて、その上、後遺障害も認定されたので、大満足の結果となった。

(平成28年12月)  

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 冬の研修・相談会ツアーも本日・明日の山梨県で一応の終了です。午後から甲府へ移動します。

 機動力重視の事務所とはいえ、今年は実に9都市11回! よく頑張ったものです。

 来年も新機軸を盛り込んで、被害者救済の輪を広げていきたいと思います。

   

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 毎度、華々しい実績を披露していますが、反面、失敗例も存在します。とくに、異議申し立ての成功率は50%前後であり、半分が残念な結果となります。依頼者さまの強い依頼の希望があったにせよ、「無理です」とお断りするべきなのです。再請求の為に、貴重なお金と時間を浪費するのは被害者本人です。被害者さまにとって、結果は常に100%でなければならないのです。

 本件は、認定基準どおりの審査結果ですが、矛盾をはらんだものです。以下、経過をみて下さい。敗北は実績ページに記録されません。それでも、秋葉自身の戒めとして、ここに記録を残します。 「くそっ!」・・依頼者に申し訳ない

変更なし:大腿骨骨折 異議申立(80代女性・熊本県)

【事案】

自動車運転中、センターラインオーバーの対向車と正面衝突、両大腿骨の骨幹部~顆上部を骨折、その他、わずかに腰椎と恥坐骨を骨折したもの。事故前は現役で働いており、年齢以上の体力があった。それでも、高齢ゆえに、両脚の骨折は自力歩行までの回復が危ぶまれた。その後、髄内釘とプレート固定術を経て、歩行回復訓練を続けたが、やはり、歩行器の使用による独歩が限界であった。

【問題点】

既に事前認定で審査されており、右大腿骨は変形による12級8号となったが、左大腿骨は骨癒合が成されたとして、疼痛の残存(神経症状)=14級9号に留まっていた。この結果をもって弊所に相談にいらした。上位等級への変更の可能性を検討すべく、画像を精査した。腰椎と恥坐骨は癒合しているので14級が限度。右大腿骨に一部癒合不良があることに気付いたが、現状、癒合の進行を待つ状態から、再請求の決断に踏み出せなかった。

その後、癒合不良を改善すべく、医師は再手術を決断、大腿骨のわずかな骨欠損部に腸骨を埋没、さらにプレートを固定を追加することになった。ここに至って、ご家族から異議申立ての強い希望を受けて、再び、熊本へ飛ぶことになった。

【反省ポイント】

手術は成功し、術前より骨の強度は増したと言える。しかし、疼痛は相変わらず、なんと言っても、癒合不良という事実があったことが、本手術で証明されたことになる。つまり、癒合不良=器質的損傷が確認できる疼痛であれば、”頑固な神経症状を残すもの”12級13号の要件に合致する。つまり、左右の脚の併合で11級とすべきである。再請求では、この事情を説明した申立書を作成した。添付資料には、受傷後から再手術後に至るまでの10数枚の画像の分析資料、いくつもの手術痕を写した写真、事故前後の日常生活の変化の記録を付した。治療経緯と残存する障害の実態を訴える精密な資料を提示し、自賠責の実情を汲んだ認定を期待したのである。

しかし、「再手術で癒合不良は改善されたので、14級は変わらず」との結果に。それでは、最初の認定、14級は間違っていたのではないか!との反論が残る。このような経緯もあった上、両脚を折って、その後何度も手術を重ね、歩行困難にまで陥ってしまった労苦は顧みられず、基準に沿ったジャッジが下った。

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 頭蓋骨骨折、顔面骨折、脳挫傷・・これらの診断名があれば、予後の耳鳴りはじめ、視力・嗅覚・味覚の障害が残存したと言っても信じてくれるでしょう。つまり、後遺障害等級が認定されます。しかし、頚椎捻挫、いわゆる、むち打ちでそれらの障害を訴えても、「なんで捻挫ごときでそうなるの?」との疑義を払拭できません。

 立証のポイントは、1、受傷直後からの訴え 2、早期の検査実施と数値 3、全体的な信憑性 でしょうか。

 本件の立証は、この3つについて、申請側と審査側の双方にギリギリの攻防(正確には調査ですが)が続きました。それでも、最後は人が審査するもの、自賠責は実態を重んじ、そして信用してくれました。

   本件は山本が担当、耳鳴り14級は経験済み、さらに12級も立証完成!  

12級相当:耳鳴り(60代男性・埼玉県)

【事案】

自動車運転中、交差点で信号待ちしていたところ、後続車の追突を受ける。直後から頚部痛や手のしびれのみならず、耳鳴りも発症した。

【問題点】

相談を受けた当時、整形外科の他、接骨院にも通院していたことから、まず整形外科で集中的に治療するよう指示した。また、本件では頚椎捻挫の診断名ながら、事故当初から耳鳴りも発症していた。オージオグラム検査上、検査数値は8000Hzで60dB以上、6分平均で35dB以上出ていたが、診断書上、耳鳴りの記載が登場したのは、事故から1ヶ月後で、かつ、耳鼻科での治療先を探すのに時間がかかったため、耳鼻科での治療開始時期が事故から2カ月以上経ってからとなっていた。

自賠責保険の申請で最高難度の一つと言える、骨折などの器質的損傷がない、「むち打ちで耳鳴り12級」の立証が課せられた。 続きを読む »

 自賠責保険の資金、つまり、契約者から集めた掛金が勝手に他所に貸し出して、戻ってこない? 問題があります。

 簡単に説明しますと・・自賠責保険の支払い準備金は、所管の国土交通省、要するに国が管理しています。交通事故被害者救済のために貯めたお金ですが、割と余裕を持って貯めてこんでいるものです。これを、国が財政難の名目で、自由に使えるお財布へ一時的に貸し出しをしています。しかも、一向に返さない・・。この問題ですが、以下、毎日新聞さんの記事を読んでみましょう。  

度重なる延期 6000億円超の期限が来年度に 

 交通事故対策のために限定して集められた自賠責保険の資金が、国の歳入不足を補填するため一般会計に繰り入れられている。それを自賠責保険の勘定に繰り戻す期限が来年度に迫っている。ところが、来年度予算の概算要求額は4年連続で100兆円の大台を突破し、拡大に歯止めがかからない状態だ。その一方で、2019年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げは、これまで2度にわたり繰り延べされており、ひょっとしたら3度目があるかもしれない。6000億円を超す自賠責の資金は一般会計に取り込まれたまま戻ってこないのではないかと、関係者の心配は募るばかりだ。

 一般に自賠責保険と呼ばれている自動車損害賠償責任保険は、交通事故に遭った被害者の救済を目的とした制度だ。自動車と原動機付自転車で公道を走る場合、自賠責保険に加入した車両以外は運転してはならないことから、強制保険とも形容されている。

 1955年の自動車損害賠償保障法施行に伴い開始され、あらかじめ自賠責保険に加入することで、被害者は被害者請求制度を使って交通事故の加害者を介さず、最低限の損害賠償金を被害者が直接受け取ることができる。

 自賠責保険に加入していない車両が引き起こした事故や、ひき逃げで加害者が不明なケースでも、交通事故の被害者補償を行っている。公益性の高い制度で、その原資は、自賠責保険の保険料がベースとなっている。

 この自賠責保険を基盤に運営されている自動車損害賠償保障制度は、01年の自賠法改正で現在の仕組みに移行した。損害保険会社の支払い能力に問題がないとして、政府が行っていた再保険の仕組みを廃止した。再保険料の運用益などプールされていた約2兆円の資金のうち1兆1000億円は保険料の引き下げなどユーザーの利益還元に用い、残る8700億円は積立金とし、その運用益を被害者救済と事故防止対策のための資金にすることになった。

 ところが、再保険制度が廃止となる前から、政府が運営していた自賠責の再保険運用益は「埋蔵金」とみなされるようになり、財政赤字の穴埋めのため、自賠責にまつわる特別会計から一般会計へ繰り入れられてしまった。

 94年度と95年度で1兆1200億円が一般会計に繰り入れられた。96年度から繰り戻しが始まったものの、基金への繰り戻し額は今年度末で6921億円にとどまり、元本で4848億円、その間の運用益相当分の1321億円と合わせ、6169億円が一般会計から返還されないままになっているという。  

積立金の取り崩し続く

 その結果、自動車事故対策機構(NASVA)などが行っている被害者救済や事故防止のため、その運用益を充てるとされた積立金の額は1786億円に細ってしまった。被害者救済と事故防止のための年間の経費127億円のうち運用益で賄える分は約30億円で、毎年100億円程度は積立金を取り崩さざるを得ず、このままでは制度の維持が心配される事態に至るのではないかと心配されている。

 被害者救済と事故防止対策の充実が、このままでは妨げられてしまうとして今年9月には、国土交通省が設けた「今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会」と、金融庁の「自動車損害賠償責任保険審議会」のメンバーを中心に、「自動車損害賠償保障制度を考える会」をつくり、意識障害の交通事故被害者の家族でつくる会や、自動車産業の労使でつくる団体、損害保険会社の労組連合会などの支援を受け、一般会計からの全額繰り戻しを実現するため、政官界に向けた要請活動を行うことになった。

 積立金の運用益をもとにした被害者救済と事故防止対策については、交通事故の件数や死者の減少とは異なり、対応のさらなる充実が求められている。それが、「考える会」の要請活動の背景にあるようだ。

 交通事故による死者数はさまざまな対策の結果、大きく減っているものの、重度の後遺障害者は交通戦争と言われた時代と比べそれほど減っていない。救急医療も含めた医学の進歩や車の安全性能が向上し、道路設備の整備も進んだこともあって、死亡事故になる確率が減っている。

 交通事故により遷延性意識障害を負った重度の後遺障害者については、積立金の運用益をもとにNASVAが運営している療護施設の役割が大きい。NASVAが運営している療護施設での症例は、脳神経外科学会や意識障害学会での研究発表を通じ学術的にも貢献し、これからの医療にとって最大の課題と言ってもいい大脳機能の解明にも役立つだろう。意識障害の患者の家族を長期に支えるための介護料の支給も重要な役割だ。

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 先週末は静岡セミナー&相談会でした。それぞれ、新しい出会いもあり、充実した出張となりました。内容を少し紹介します。   (1)セミナー

 いつもの「むち打ち」の解説と、参加弁護士からは賠償交渉の好取組例を披露、耳目を引きました。さらに、この数年の研修会で多く寄せられた質問例をQ&A形式で3つ解説しました。

 1、事故の加害車両が無保険であった場合

 2、被害者が接骨院・整骨院での治療(施術)を望んだ場合

 3、事故相手が任意保険を使わないといった場合

 とくに、3のケースは保険約款の直接請求権の発動についてです。研修では、時間の関係で解説しきれなかったかもしれません。より詳しくはこちらで学習を ⇒ 事故の相手が保険を使ってくれない

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