【事案】

自動車にて直進中、コンビニの駐車場に入ろうとしてきた右折車に衝突され、横転。直後から頚腰部痛はじめ、痺れ頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。さらに、膝を強打、その痛みもしつこく残った。

【問題点】

相談を受けた段階で、既に相手方から60万円余りの慰謝料の提示が届いており、最終治療日からも1ヶ月以上経過していた。後遺症がまったく無視されたまま、示談を迫られていた。
 
【立証ポイント】

ご相談を受けた翌日に急いで病院同行し、久しぶりの主治医にMRI検査を懇願、なんとか検査していただけることとなった。検査結果も年齢変性はあるものの、特筆すべき点はなかったが、幸い通院回数はばっちりだったため、疼痛のみの自覚症状をできるだけ克明に盛り込んでいただいた。

また、症状固定日を「打切り日」に遡って後遺障害診断を作成していただいた。本件後遺障害申請を補強すべく、年齢変性のMRI画像打出しと、横転してグシャグシャになった車の写真等を添付した結果、2ヶ月弱で頚部、腰部、膝関節にそれぞれ14級認定となった。これで、賠償金は200万円近く増額となるだろう。

やはり、自賠責の14級審査はMRI検査や神経学的所見等は二の次で、通院回数と受傷機転(事故状況、車の修理費や損傷具合も)を重要視していると感じる案件となった。
 
(令和2年12月)