【事案】

2輪車で走行中、駅前ロータリーで合流するタクシーと衝突、脛骨&腓骨を骨折したもの。それぞれプレート固定術を施行した。整復と骨癒合は良好、リハビリを継続した。
 
【問題点】

流行のデリバリー業、ただし、特別加入制度の労災(👉 労災特別加入の対象拡大)に未加入であった。自身の過失も大きく、相手損保の一括対応(治療費の直接払い)は無かったため、自賠責保険とデリバリー業者の傷害保険(👉 フードデリバリーサービスの傷害保険比較 ①)に頼ることになった。
 

術後の経過は良好で、膝関節の可動域も回復傾向だった。機能障害の7号を諦めて、できるだけ改善を目指した。具体的には、症状固定まで1年以上取って治療に集中させ、自賠責と傷害保険にそれぞれ入通院の補償を請求、最後に後遺障害は神経症状の認定を目指した。とくに、この傷害保険は中々に補償が手厚く、何より後遺障害の有利なジャッジを期待した。
 
【立証ポイント】

主治医の技術に敬服するが、「痛み」の残存で少なくとも14級9号に収めたかった。完治を目指す医師とは相反する診断書になるが、渋る医師に渋々記載を促した。

自賠責の14級止まりは想定通り、過失減額なく満額75万円を確保した。期待通り傷害保険は甘く、12級13号を得た! やはり、相手への賠償金の増額余地は乏しく、計画通りここで矛を収めた。
 
(令和5年4月)