【事案】

直進道路を走行中、脇のコンビニから急発進した自動車と側面を接触、乗っていた主人は腰椎捻挫、補助席の奥さんは頚椎捻挫となった。

【問題点】

受傷機転からそれ程の重症と思えないからか、相手保険会社の担当者と治療の継続をめぐって対立、険悪な状態になって相談会に参加された。奥さんはまだしも、ご主人の腰痛は既往症の影響大きく、「認定はかなり厳しい」と諌めた記憶がある。

【立証ポイント】

とにかく、保険会社との摩擦を避けて症状固定させ、等級申請を急いだ。医師と診断書内容について打合せし、症状を説明した詳細な申述書を添える等、基本通り丁寧に書類を完備させた。

実は、ここからが本件の問題。被害者請求したはずの書類が事前認定に回ってしまったのです。以前も保険会社窓口のミスにより、任意社の担当に書類が逓送された経験はあります。その場合、担当者から「これ、被害者請求ですよね?」と確認の電話があります。しかし、本件担当者は悪質で被害者請求の請求書と様式が整っているにも関わらず、事前認定としてしまったのです。

それでも無事に主人は腰椎、夫人は頚椎と、夫婦共に14級認定。

【秋葉の仕置き】

だからといって担当者の行為は許されるものではない。電話で事情を問いただしたが「私のところに書類が回ってきた以上、これは事前認定となります」と苦しい持論で抗弁していた。(実際は自賠担当に提出された書類を「自分に回せ」と指示したと思います。)この担当者をただ糾弾しても面白くないので、決して責めず丁重に「書類一式をお返し下さい」とお願いした。

帰ってきた書類を再度、自賠責保険の窓口に提出、今度は間違いが起こらないように、当該サービスセンターの管理職に担当者の違法行為を訴え、不問にする代わりに自賠責からの保険金支払いを急かした。つまり、事前認定後の被害者請求切替えを実行した。これが秋葉流の仕置き。

もちろん、即座に夫婦合計150万円が支払われた。そして、件の担当者へは連携弁護士から受任通知を送りつけた。

怒り心頭の依頼者夫婦であったが、この担当者へは「事前認定で等級を認定下さり、ありがとう!○○さん(担当者)のお陰です!」と言わせた。
担当者は調査事務所の認定結果を苦く思っていることでしょう。

(平成27年1月)