【事案】
交差点で横断歩道を歩行中、対抗右折自動車が衝突、受傷した。直後から意識がなく救急搬送され、急性硬膜外血腫、腎損傷、肋骨骨折の診断となる。
【問題点】
本人との面談時、腎損傷の影響や肋骨骨折の症状は軽減しており、ほぼ回復していた。しかし他方で、事故後のめまいや耳鳴りが残存した。高次脳機能障害の兆候はほとんど見受けられなかったが、慎重に判断するように心がけた。
【立証ポイント】
退院後、職場復帰をすることになった。家の中では目立たなかった頭部の症状も、家族のいない職場や難しい作業中に出てくることもあるため、家族には職場によく注意してもらうように伝えて頂く。
その後、自宅近くで、頭部外傷や高次脳機能障害に強い病院情報を家族に説明し、医師に紹介状を書いて頂いて転院することになった。転院先の主治医に、病院同行で家族と共に日常生活や職場での状況を伝え、必要なリハビリ・検査内容を設定し治療を進めて頂く。
(検査の一例:トレイルメイキングテスト)
一連の検査から、注意力や遂行機能の低下が明らかになった。これら神経心理学検査を確認し、自覚症状(家族から確認していた症状)と表れていた検査数値と比較し、家族が重くとらえすぎている症状や逆に軽く感じすぎている症状を整合、詳細に日常生活状況報告書にまとめて被害者請求へ進めた。
その結果、高次脳機能障害で7級4号が認定された。なお、本件では頭部外傷による感音難聴で14級3号、嗅覚の減退で14級相当がそれぞれ認定され、併合7級となっている。
※ 併合の為、分離しています
(令和元年6月)

【立証ポイント】

数ヵ月後の後遺障害診断では、十分な事前打合せの上、ご本人のみで診察に臨んだ。今度は機嫌がよかったのかすんなり記載してくれた(ツンデレ医師です)。同時にMRIの再検査を加え、万全な立証を行い11級7号認定となった。
このままでは、痛み=神経症状の14級9号のオンパレードで、ケガの状態に比して相応する賠償金が得られない。本人の治療努力が仇となり、賠償金に結びつかない不合理なケースとなっていた。
被害者請求の結果、耳鳴りで12級相当、難聴で14級3号が該当し、自賠責のルールにより、下位等級の難聴は耳鳴りに含めて12級相当となった。
さらに、複数回の手術を経て回復は良好も、数多くの後遺障害を検証する作業が続いた。
【問題点】







