【事案】

自動車にて信号待ち停止中、追突され負傷。直後から頚腰部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。   【問題点】

通院頻度が整形外科<接骨院であり、主たる治療先が病院外であることは認定上、好ましくない。また、受傷機転も車の損害は小破に近い分類であった。さらに、保険会社から治療費打切りの宣告を受けており、MRI検査等も未実施であった。まさに穴だらけ。

静岡ではとくに病院が接骨院を嫌っている傾向

【立証ポイント】

ご相談を受け、すぐにMRI検査の依頼を主治医にお願いするよう指示。幸い、通院先の整形外科はこれまでも弊所が何件かお世話になっているため、主治医の性格・手順を熟知しており、難なく検査手配はクリアできた。

打切り後には健康保険を使用して通院していただき、整形外科と接骨院の通院回数が同じ程度になったタイミングで症状固定とした。受傷機転や通院回数などを考えると、認定の可能性は厳しいように思えたが、40日程度で併合14級が認定された。

これは弊所の推測だが、首都圏では病院が豊富である一方、地方では治療先の数が少なく、どうしても整骨院・接骨院への通院に頼らざるを得ない環境である。そのあたりも総合的に判断してくれたのではないだろうか。

(令和4年6月)  

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 後遺障害の認定上、不利な状況からの受任です。いつも通り、出来るだけ整えて申請に付し、今回も逆転劇を演出したと思います。    弊所では、接骨院(整骨院、鍼灸院含む)への通院の場合でも、少なからず認定を得ています。しかし、病院以外での治療ですと、打撲・捻挫での14級9号認定に限っては、相当に不利な条件となります。さらに言えば、接骨院での施術をした場合、医師が診断書を書かないこともあります。とくに静岡ではそのような整形外科が多いようです。    主たる治療先を接骨院とした場合の14級9号認定・・・弊所及び連携先の弁護士・行政書士の事務所での認定結果、およそ1000件の集計からはっきり表れています。同程度の通院日数で比べると、明らかに病院への通院の方が認定率が高いのです。月1整形外科の診察+リハビリは接骨院の並行受診を指導している事務所がありますが、この統計を見ればやめた方が無難と言えます。この月1の整形外科受診について、「6か月後に後遺障害診断書記載の為のアリバイ作りの通院」と断じた自賠責の職員もおりました。審査側も、背後で暗躍する”接骨院⇔士業事務所”の連携を承知しているのです。近年、このパターンは(認定が厳しいせいか)すっかり廃れたようです。

 ただし、接骨院偏重でも少数の認定例がありますから、単に「病院なら認定、接骨院は非該当」の明暗ではありません。やはり、審査側は他の条件を含めて総合的に判断していると思います。本例も、総合的な判断から認定を得ました。もちろん、私達は申請前には認定の手ごたえを感じていました。この辺の読みと誘導が、業者の実力を示すものと思います。

今回の医師は接骨院を気にしない?タイプでした  

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(40代女性・静岡県)

【事案】

自動車にて信号待ち停止中、追突され負傷。直後から頚腰部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。   【問題点】

通院頻度が整形外科<接骨院であり、主たる治療先が病院外であることは認定上、好ましくない。また、受傷機転も車の損害は小破に近い分類であった。さらに、保険会社から治療費打切りの宣告を受けており、MRI検査等も未実施であった。まさに穴だらけ。

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< 後遺障害のポイント>   【1】後遺障害の前提

Ⅰ. 腸骨翼骨折に限っては、単独骨折であっても骨盤腔内に3000mlを超える大出血をきたすことがあり、その際は、出血性ショックに対応して全身管理を行う重症例となります。それ以外は骨癒合さえ問題なければ、後遺症なく回復傾向、等級も14級9号止まりか、痛みなどの神経症状が無ければ非該当になります。

Ⅱ.

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(3)尾骨骨折(びこつこっせつ)

① 病態

 仙骨の下についている骨で、しっぽの名残であり、尾てい骨ともいわれています。交通事故では、自転車、バイクでお尻から転倒したときに骨折することが多いのですが、尾骨は、退化した3~5つの尾椎が一塊となって存在しており、つなぎ目があることと、事故前から屈曲変形していることもあり、XPでは骨折と判断することが困難なことがあります。確定診断には、CT、MRI撮影が必要です。

 経験上、事故前にすでに軽い脱臼状態、変形や転位(折れて分離)しているなど、既往症もいくつか目にしました。産婦人科医に聞くと、経産婦で出産時に曲がったまま、それが残る例もあるそうです。   ② 症状

 尾てい骨部分に激烈な痛みがあり、歩くことや座ることで痛みが増強する。長時間、座っていると尾てい骨の痛みが強くなってくる。尾てい骨に痛みがあり、下肢にしびれがあり、歩きにくさを生じている。それでも、深刻な後遺症は稀で、後遺障害として認定されること少ないと思います。   ③ 治療

 治療は、通常は保存的に安静加療が行われています。   ④ 後遺障害のポイント

 シリーズの最後にまとめて解説しています。    ⇒ 骨盤骨折 ④ 後遺障害  

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