(2)恥骨・坐骨々折(ちこつ・ざこつこっせつ)

① 病態
骨盤骨折で経験上、最も多い例です。恥・坐骨②③は、前方と下方からの外力で骨折しており、恥骨と坐骨の両方が折れることも多く、併せて「恥坐骨骨折」と書かれることもあります。
交通事故では、自転車やバイクを運転中、出合い頭衝突で前方向から衝撃を受け、ドスンとお尻から落下して骨折しています。この事故発生状況では、腰椎の圧迫骨折を合併することもあります。 ② 症状
横になっても座っても、鼠径部に強い痛みが生じます。坐骨骨折では、半腱・半膜様筋・大腿二頭筋により、骨折部は下方へ転位し、股関節の伸展運動ができなくなります。 ③ 治療
片側の恥骨や坐骨の単独骨折は、ほとんどは安定型骨折であり、高齢者などは入院することがあるものの、手術に至ることはありません。安静下で、鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬、NSAIDが投与されます。
多くは、1週間の経過で歩行器を使用して短い距離を歩くリハビリが開始され、1~2カ月の経過で、後遺障害を残すことなく、症状は軽快しています。弊所でも認定例が無かったように思います。 ④ 後遺障害のポイント
シリーズの最後にまとめて解説しています。 ⇒ 骨盤骨折 ③


圧迫骨折に対する術式?
交通事故外傷ではあまり馴染みがありませんが、骨粗しょう症の方や高齢者が転倒などの原因によって脊椎を圧迫骨折することがよくあります。骨粗しょう症患者は一千万人前後いると言われており、特に70歳以上の女性に多い病気です。交通事故外傷の圧迫骨折では保存療法が一般的であり、高い確率で11級7号か12級13号が認定されるでしょうが、今回は高齢者や骨粗しょう症患者が圧迫骨折をした場合に、どのような処置が施されるのか記載してみます。
高齢者や骨粗しょう症患者は、圧迫骨折によって寝たきりの状態につながる危険性があるため、保存療法ではなく経皮的椎体形成術と呼ばれる手術を行うことが多いようです。経皮的椎体形成術はPVP若しくはVPとBKPに分類されます。どちらも同じような手術ではありますが、違いが少しあります。
椎体骨折では比較的珍しい折れ方。医師によっては単に「破裂骨折」、単純に一つのかけらに分離する場合は「隅角骨折」と診断名を打つ場合もあります。秋葉事務所での等級認定にはなく、相談例として2件のみです。
(1)病態
私が担当した被害者さんの中で、頚椎捻挫に伴う難聴や耳鳴りが発症したケースがいくつかありました。器質的損傷が認められる場合には、聴力検査や耳鳴りの検査で十分に後遺障害等級が認定されますが、そうではない場合には、認定を受けることは容易ではありません。基本的に調査事務所では、単純聴力検査の数値だけでは判断しません。その中でもごまかしがきかないABR検査について触れてみたいと思います。
一勝一敗・・か

あくまで判定は基準に沿ったものですが、基準に1mm足りないからと言って、後遺症が無くなった訳ではありません。障害は残っているのです。この損害を回復すべく、弁護士が損害賠償を実現させることになります。
○ 相手の保険会社・・「いつまで通ってんだよ(怒)、事故から何か月も経っているのに痛い痛いって、大げさな」と治療費の打ち切り、終には弁護士介入とします。

初回審査(地区審査)の精度・・私達の苦労は絶えません


続きを読む »
野球部出身です
続きを読む »



