相変わらず「事前認定と被害者請求、どちらがいいのか?」が質問されます。被害者はネット情報や各相談先の回答によって、迷っているようです。特に多いパターンですが・・

 「依頼した弁護士が「被害者請求など無駄、相手保険会社に任せるべき!」と言って被害者請求してくれません。ネットでは絶対に被害者請求にすべき!と書いてあるのですが・・」

 加害者側の保険会社と戦うためにせっかく依頼した弁護士が、「相手保険会社を通して審査を任せるべき」と依頼者を説得している姿に違和感を覚えます。逆に被害者請求を煽る業者の論調も、商売上に立脚した胡散臭いものに感じます。まさにネット情報の功罪ですね。

c_g_a_5-118x300 まず、弊事務所の姿勢ですが、基本方針は被害者請求です。誤解しないで欲しいのは、等級申請は医療調査を主体とした立証作業が本質であって、事前認定か、被害者請求とするかなど、形式上・手続上の手段でしかない、と捉えている点です。大事なことは障害の立証作業、つまり遺漏なき検査データと間違いのない診断書を収集することです。これを漫然と医師任せ、相手保険会社任せにすると・・正確な後遺障害等級が認定されず、大変なことになりますよ、と注意喚起しています。

 しかし、両派それぞれ主張が分かれます。

  <被害者請求派>  事前認定は相手保険会社の妨害がある等、危機感を煽ります。それに比べ被害者請求は自ら書類を精査して申請できる点、先に自賠責保険金を確保できるメリットを訴えています。  自賠責保険の被害者請求を推進しているのは、ほぼ100%が行政書士です。なぜなら、この手続きを仕事として報酬を得ている以上、絶対に譲れない手続きなのでしょう。

  <事前認定派>  対して、事前認定で十分と主張するのは弁護士でも保険会社の顧問・協力弁護士を兼務、もしくは経験者に多くみられます。理由は審査先はどちらも一緒であること、審査はあくまで定型書類を対象としていること、したがって、せっかく一括社が事前認定してくれるのであれば、被害者請求など無駄な労力でしかない、となります。

   どちらもそれなりに納得できる意見です。それでも私はそれぞれの立場に立脚した極論と思っています。まして、双方の単純な優劣を語る時点で不毛な議論に陥ります。目的はあくまで前述の通り、被害者の障害立証です。そのために決め手となるのは医証収集・医療調査であって、申請方法ではありません。

 私は被害者請求を基本としつつ、実は被害者請求の代理請求をほとんどやっていません。事情によりどうしても必要なケースは年に1件あるかないかです。では、手続きはどうしているか?ですが、多くのケースは集めた医証を弁護士に託し、弁護士が代理請求します。もしくは、被害者が自ら請求を行います。医証を集める作業で私の立証作業は完了しているのです。  提出書類を託した弁護士や被害者に、形上、どちらの請求とするか選択を任せていることになります。結果として、ほぼ全件、被害者請求で提出しているようです。 

 行政書士の資格で自賠責保険の代理請求ができるか?と言った、法律上の解釈・争いはひとまず置いておくとして、私は被害者請求を是としながら、行政書士が自賠責に代理請求をする必要性を特段に感じていません。

 したがって、私は商売上の理由からこの問題を談じているわけではないのです。

 つづく  

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win  人身傷害特約とは、端的に言ってしまうと、保険契約した車に乗っているときに自動車事故で死亡、受傷した場合に補償される保険です。

 支払額は、原則として、以下のように決められます。これは、とある保険会社の約款内容を要約したものですが、全保険会社が、以下の内容とほぼ同様です。

 「我が社が支払う保険金額は、被保険者が傷害・後遺障害・死亡のいずれかに該当した場合、それぞれ定めた算定基準に従って出した金額です。」

 この算定基準で導き出される金額は、どのぐらいなのでしょうか。

 興味のある方は、ご自身の保険約款や保険証券で確認していただいても結構ですが、結論を先に申し上げますと、自賠責保険での金額よりも高額ではありますが、裁判所基準での金額よりも低額です。

裁判所基準とは、簡単に言ってしまえば弁護士が訴訟や交渉解決する際に持ち出す基準です。保険会社は、弁護士が入っているか否かで支払う金額に差を設けております。弁護士が入っていなければ、契約者様と保険会社との間で契約した保険契約に基づいて金額を算出しますが、仮に弁護士が入っている場合、諸事情により裁判所基準での金額を算出します。 ※ この諸事情については、次回にご説明いたします。

 これのみでみると、人身傷害特約そのものに意味がないように思う方がいらっしゃると思います。何故なら、はじめから弁護士に等級を基準に、裁判所基準での金額分を加害者や相手方が契約している保険会社に請求して頂ければ十分であるといえるからです。

 では、わざわざ高いお金を支払ってまで人身傷害特約に加入するメリットとはいったい何なのでしょうか。

 人身傷害特約に加入していた場合、代表的なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

メリット1:加害者がいない場合や支払能力が無い場合の事故でも治療費を回収できる。 メリット2:被害者に過失がある交通事故でも契約した金額の範囲内で補償される。 メリット3:後遺障害を申請していなくても、または申請中であっても請求できる。 c_y_101続きを読む »

20070517_348552

 朝から雨。大阪の疲れが残るまま早朝の新幹線、ローカル線を乗り継いで塩尻へ。前回は冬の寒い日でした。車窓から季節のうつろいを感じます。

 本日、病院同行で皆出払って事務所は空です。増員を急がねばなりません。

 うちの事務所は病院同行しないでも済むような楽な案件は極めて少ないです。入所希望の皆さんには相当の覚悟が要ります。しかし、どの仕事でも難しい専門職ほど食いっぱぐれません。簡単な自賠責保険の手続き・代書業で御代を稼ぐではない、真の「被害者救済のプロ」を育てています。  

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 昨晩、激混みの新幹線で帰京の途に。2時間半立ちっぱなしは堪えました。新幹線は座るものです。

   それでは恒例のレポートを。弁護士向け実務講座も7回目を迎えました。今回は交通事故外傷の上肢、下肢を傷病名別に、実際の画像を確認しながら解説しました。地味ながら骨太の研修です。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA   交通事故外傷を語るに画像読影は避けて通れません。「医師でもない素人が画像読影?」、疑問を呈する弁護士先生も少なからずおります。確かに専門知識・技術、さらに診断権を持たない者が画像に踏み込むのは不遜、素人見立てはトラブルすら予想されます。しかし、画像に対して「まったくわかりません」「すべて医師に任せるべき」としていては対応は後手に回るばかり、突き詰めれば「立証は医師任せ、医師の言うことは(間違っていても)絶対」となります。確かに法律家は医療にアンタッチャブル、基本的にこの姿勢は正しいと思います。しかし、現実は完全に医師任せがために、自らの障害を立証しきれない被害者が続出しているのです。なぜなら医師は治療のために読影するのであって、治らなかったケガの画像精査など治療上、意味を成さないからです。

 立証を託された法律家は、せめて専門医と潤滑に会話が出来るレベルの読影力が必要ではないでしょうか。私はそれが交通事故の専門家を名乗る必須条件と思っています。障害の立証作業に限定すれば、証明することは当然に医師の領分ですが、予断することを立証側の仕事としても然るべきです。

 参加された弁護士、行政書士は皆、画像から逃げずに必死に食い入っています。2日間ですべての画像を理解できようがありませんが、常日頃、観続ける姿勢を堅持していただきたいものです。

 後遺障害の立証は画像からスタートするものです。厳しい道ですが・・日々勉強、専門家は簡単に名乗れません。

 

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oosaka 明日から土日は大阪で弁護士向け研修です。テーマは「上肢・下肢」の外傷です。今回、参加される先生方はいずれも交通事故に注力している弁護士です。基本的な知識は十分、したがって、今回はより踏み込んだ交通事故外傷の上級編とも言うべき内容となっています。

 本日、私は先行して昼から大阪に発ちます。事務所の補助者も追って明日から大阪入りです。  来週、戻り次第、レポートしたいと思います。

 

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【事案】

幹線道路の左路側帯に駐車中、後続の自動車の追突を受けた。頚椎・腰椎捻挫で、バレ・リュー症候群も併発していた。

【問題点】

主人が物損の請求で相手保険会社とやり合って弁護士対応とされた。また、治療先も湿布をだすのみで、積極的な治療、緩和措置は皆無。心療内科への通院も始めてしまい、このままでは泥沼化。

【立証ポイント】

連携弁護士を直ちに介入させ、物損は棚上げにして治療・後遺障害認定に舵をきる。まず、神経学に理解があり、神経ブロックを実施している整形外科に転院させた。 20140508 神経ブロックで不定愁訴を押さえ込み、数ヵ月後、めだった神経学的所見はなかったが、画像所見等、しっかり記載した診断書を作成していただいた。

危ないところであったが、無事に頚椎・腰椎共に14級を確保した。

(平成26年12月)

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【事案】

交差点で左折待ち停車中、後続車に追突された。手指に痺れを伴う頚椎捻挫で長期の通院となった。

【問題点】

地方の開業医。レントゲンはCDどころかフィルムにも出力不能。昔ながらのおじいちゃん先生で、診断も頓珍漢な検査、後遺障害診断書もまともに書けそうにない?(おそらく事務の女の子が書ている?)

【立証ポイント】

それでもなんとかMRIの紹介状だけお願いして他院で実施。レントゲン提出は諦めた。 困難な状況であったが通院実日数だけは200日越え、14級は確保できた。 20140508_3 (平成25年10月)

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【事案】

道路工事中で停車のところ、後続車の追突を受けた。頚椎捻挫であったが、それよりも自動車の修理費をめぐって相手保険会社と対立、相談会に参加された。

【問題点】

比較的古い自動車であったので全損。修理費と車両価額の開きが30万円ほど・・折り合いがつかないまま、代車のレンタカーの返却を求められ相手保険会社は弁護士を立ててきた。

むち打ちはMRIを取らないまま、漫然と地元の整形外科に通っていた。

【立証ポイント】

「物損の30万でもめているどころじゃないでしょ!」と、毎度のことですが、後遺障害認定に進める。物損は連携弁護士から相手弁護士にさっさと相応額で話をつけた。

主治医はまったく後遺障害に関心なく、他者の介入を拒んだ。仕方ないので被害者の後方に回り、MRI検査の誘致、診断書の作成を進めた。ほとんど一行書きの診断書の内容は「明らかな他覚所見なし」とあるのみ。それでも14級9号が認定された。

物損30万円もめて迷走が ⇒ 人損で300万円を得て解決。何が大事かわかりますよね?

(平成26年2月)

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 前回、足関節~足の各関節の名称、可動領域を確認しました。今日は専門医の臨床判断の方法です。病院同行の際にも医師の徒手検査に目を凝らして観察しています。損傷部の早期発見はここにかかっています。ここに医師の診断力が発揮されます。優秀な医師は以下の所見から即座にMRI検査の指示をします。 20150203_2 20150203_8    関節の所見の取り方の1例をご紹介します。時間的な目安として約5分ですべてをチェックできる事が理想です。

① 受傷機転を確認。

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 常日頃、無事に14級が認定される被害者と非該当となる被害者の運命を分けるものは何か?を考えています。

 もちろん、後遺障害が認められる相応の症状の残存が条件ですが、どうも「どのような治療経過を経たか」にかかっているように思います。14級9号とは画像所見はもちろん、他覚的所見が乏しい中、受傷機転、治療経緯、症状の一貫性から、重篤度を推測していただくものです。これについては日々、この日誌で繰り返し書いています。

 では、首の皮一枚で認定に漕ぎ着けた3例をご覧下さい。断言します、私達が介入しなかったら・・14級は逃していたでしょう。

soudan_2 保険会社とケンカしている場合ではないですよ

 

14級9号:頚椎捻挫(40代女性・山梨県) 14級9号:頚椎捻挫(50代女性・千葉県) 14級9号:頚椎捻挫(30代女性・埼玉県)

   鉄則:保険会社と事を構えるのは等級を取ってから!  

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win

 交通事故の発生件数は、警視庁の発表によれば、平成24年は66万5,138件、25年は62万9,021件、26年は57万3,842件、と減少傾向にあります。

 そして、損害保険損率算定機構(平成25年度の事業概況)によれば、交通事故による死亡者、それによる自賠責保険死亡支払件、が年々減少してきています。また、交通事故の負傷者も年々減少しています。これらのことから、交通事故の発生だけではなく、交通事故による重傷者及び重傷になるレベルの大きな交通事故が減少してきているといえます。

 しかし、支払われる保険金は、平成23年度では8,054億円、24年度では8,000億円、25年度では8075億円、とほぼ変化がありません。また、これに対し、自賠責保険傷害支払件数は、平成23年度では1,155,536件、24年度では1,154,370件と若干減少しましたが、25年度では1,185,334と増加しております。なお、平成21年度では1,117,373件、22年度では1,136,876件であったことから、全体的にみて年々増加傾向にあるといえます。

 交通事故発生数と交通事故による死亡者・重傷者が減少しているにもかかわらず、他方で保険金の支払件数が増加し、支払保険金に変化がありません。なぜこのようなことが起きたのでしょうか。   (1)後遺障害認定の増加について

 上記した自賠責保険傷害支払件数には、後遺障害が含まれています。 この点、損害保険損率算定機構(平成25年度の事業概況)の後遺障害支払件数の推移によれば、後遺障害支払件数は年々減少しております。また、年間の後遺障害認定件数は、全体の傷害交通事故のうち約5%であり、この数値に大きな変化はありません。

 したがって、後遺障害認定が原因で支払保険金が増加したわけではなさそうです。   (2)治療費や施術費の増加について

 損害保険損率算定機構(平成25年度の事業概況)によれば、総治療費及び総施術費の増加及び件数が増加しております。ただ一方で、平均治療費、施術費の変化はほぼありません。 よって、治療費・施術費の値上げは起きていないようです。   ※ 平均施術費については、平成24年度では315,683円なのに対し、平成25年度では311,168円と減少しておりますが、平成21年度から全体的にみてあまり変化がないと考えます。    上記した通り、交通事故の負傷者が減少しているにもかかわらず、総治療費及び総施術費の増加及び件数が増加しているのは、交通事故負傷者の内、多くの病院や接骨院等へ通院する者の数が増加していると考えます。   ※ なお、治療期間・施術期間が少しずつ増加しており、通院慰謝料等の支払数が多くなるともいえますが、平均して1日ずつしか増加しておらず、少数といえるので、これが直接的な原因と解することは出来ません。    交通事故の負傷者は、多く通院する必要のある者から、軽傷で、数回通院すればいいような者まで様々です。昔では、交通事故負傷者は後遺障害の申請をする以前に、多くの通院をしていませんでした。通院する者が増加しているのは、本来多く通院する必要のない者まで多く通院するようになってきているといえます。何故なら、交通事故の負傷者数そのものが減少すれば、その分通院が必要な者も減少するはずなのに、損害保険損率算定機構(平成25年度の事業概況)によれば、上記した通り交通事故の負傷者数が減少しているにもかかわらず、病院や施術所へ通う人数が増加しているからです。

 なお、最近になって、交通事故の負傷者のすべてが多く通院する必要のある者であった可能性が全くないわけではありませんが、非常に低く、現実的ではありません。では、なぜ交通事故負傷者が全体的に多く通院するようになったのでしょうか。    結論として、交通事故の負傷者が後遺障害の申請の方法をインターネットや書籍等で簡単に知ることが出来たことにあるとみています。  特に、交通事故負傷者の診断名のうち、約60%がムチウチであり、ムチウチの後遺障害申請について調べた者は、大抵、通院日数を増やそうと考えます。この点、ここ最近の相談会でもそのような者が増加しているようにみえます。

 しかし、本来後遺障害というのは生涯にわたって治らないレベルの者に認められるのであって、軽傷者に認められるものではありません。上記した通り、交通事故による重傷者は減少しています。このことから、軽傷者があえて後遺障害を狙っているようなケースが増加しているようにみえます。

 私達(連携しているNPO法人や弁護士事務所を含む)は、すべての交通事故被害者に対して、後遺障害の申請をアドバイスしておりません。後遺障害が認められる者とそうでない者とを見分けた上で、それぞれの被害者に対して最もよいと思われる交通事故の解決の道筋を模索し、アドバイスをさせて頂いております。そして、後遺障害が残存しないような者については、契約を結ぶことは原則致しません。何故なら、必要ないからです。

 無駄に契約を締結して無駄にお金の支払わせて無駄に保険金を使うようなことは、個人レベルでも、社会レベルでも損失にしかなりません。

c_y_204  

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 首都圏は梅雨入り間近ですが、連日暑い日が続いています。暑いといっても風はさらっと乾燥していますので、オープンデッキで食事をするには良い季節です。    さて、5月が特異な月であったのをお気づきでしょうか?    是非カレンダーを剥がす前に確認して下さい。

 なんと、金土日が5回ありました。このような月は10年に1度位あるそうです。今月はカレンダーが見やすいな・・と思っていました。

 このように、何気ない事でも少し注意して見ると発見があるものです。これは仕事にも生かしたい感性です。

 そこで、昨日は仕事の合間に街を散歩しました・・新しい発見はあったのか?  

そんなにサザエさんが・・  2015053111540000

←木挽町のワインバーの入り口。この周辺はビジネス街で平日賑わう反面、土日祝日は閉めてしまう店が多いのです。夜の開店後は気付かなかったが、そのような葛藤があったのか・・。

2015053112070000続きを読む »

 ど素人が医療知識をひけらかして、専門家を気取る?  

 私達の仕事について、そのような批判があってもおかしくないと思っています。・・これに対しての答えは以下の通りです。

 昨日の日誌の文章から引用・・

 誰かが気づいて、適切な検査・治療へ誘導しなければなりません。だからこそ、メディカルコーディネーターに医学的な知識が求められるのです。これはなにも素人が医者に勝ろうとすることではありません。医師疎通(医師と意思疎通する意味の造語、洒落?)、専門医と会話が出来るレベルの知識は必要だということです。 20140508_6 患者はたいてい医師の言うことに「はい」としか答えられないものです。障害の立証のために必要な検査も、多くは治療する立場の医師にとって必要のないものかもしれません。自分の症状や意見、検査の希望を医師に訴えることは非常に高いコミュニケーション能力を必要とします。それが出来る人と出来ない人に分かれます。いえ、出来ない人の方が多いでしょう。交通事故外傷の立証の難しさはまさにここにあります。だからこそ、私達の仕事が生まれたと自認しています。そして、医学的な知識も日々勉強を重ねてゆかねばなりません。  

c_g_a_5 医師は日々多忙であり、患者から十分に話を聞くことや丁寧に観察ができないこともあり・・あってはならぬことですが、誤診や確定診断の遅延が起きます。医師も人間であり、技術職である以上、診断力に差があるのです。やはり、患者側にも医師にしっかり訴える、最悪は病院を替えるといった自律性が望まれます。  漫然と治療を続けるツケは常に自分に跳ね返ってくるのです。    相談会において、検査の実施や診断書の記載についてあれこれアドバイスをします。すると、被害者さんの顔はますます不安の影を帯びてきます。そこで「大丈夫、私が同行して医師に説明しますよ」と言った瞬間、安堵、顔が明るくなります。 続きを読む »

 骨格模型のトワテックさんのメディカルレポートからいつも勉強させていただいています。足関節についてありがたい記事を拝見しました。(整形外科医 北村 大也 先生の記事から引用させていただきました。)

 骨折・脱臼がなかった場合、足関節の損傷は診断が難しく、いつまでも捻挫扱いで処置が遅れる傾向です。読影力のある医師はXP(レントゲン)から各関節の関節列隙を観察、靭帯損傷や軟骨損傷を予断します。そして、即座にMRI検査の指示となります。しかし、これは理想であって、相談会では正しい診断が成されないまま足を引きずって参加される方が少なくありません。適切な治療が遅れれば回復も悪く、さらに最悪なのは、診断の遅れによって外傷との因果関係が否定されます。つまり、後遺障害の補償すら逃します。

 誰かが気づいて、適切な検査・治療へ誘導しなければなりません。だからこそ、メディカルコーディネーターに医学的な知識が求められるのです。これはなにも素人が医者に勝ろうとすることではありません。医師疎通(医師と意思疎通する意味の造語、洒落?)、会話が出来るレベルの知識は必要だということです。    今日は足関節と関節機能について整理しましょう。

  20150303_1〇 距腿関節  脛骨・腓骨の下端と距骨の上面との間のらせん関節。狭義の足関節。足関節の背屈・底屈のほかに、底屈位でわずかな内・外転が可能。 〇 距骨下関節   距骨下面と踵骨上前面との間の顆状関節。内がえし・外がえしはこの関節で起こる。 〇 横足根関節(ショパール)20150203_1  踵立方関節と距舟関節からなる。わずかではあるが、背屈・底屈・内がえし・外がえしに関与。 〇 ...

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win ムチウチの患者に、神経学的所見が認められると、後遺障害が認められやすくなります。  

 「神経学的所見がある」とは、端的に言えば、健全な神経が通っていれば起きないであろう症状があることをいいます。

 神経学的所見の検査の中で代表的なものとして、

(1)ジャクソン・スパーリング検査 (2)腱反射テスト (3)知覚検査    等があげられます。

 c_byo_k_6  続きを読む »

【事案】

直進道路を走行中、脇のコンビニから急発進した自動車と側面を接触、乗っていた主人は腰椎捻挫、補助席の奥さんは頚椎捻挫となった。

【問題点】

受傷機転からそれ程の重症と思えないからか、相手保険会社の担当者と治療の継続をめぐって対立、険悪な状態になって相談会に参加された。奥さんはまだしも、ご主人の腰痛は既往症の影響大きく、「認定はかなり厳しい」と諌めた記憶がある。

【立証ポイント】

とにかく、保険会社との摩擦を避けて症状固定させ、等級申請を急いだ。医師と診断書内容について打合せし、症状を説明した詳細な申述書を添える等、基本通り丁寧に書類を完備させた。

実は、ここからが本件の問題。被害者請求したはずの書類が事前認定に回ってしまったのです。以前も保険会社窓口のミスにより、任意社の担当に書類が逓送された経験はあります。その場合、担当者から「これ、被害者請求ですよね?」と確認の電話があります。しかし、本件担当者は悪質で被害者請求の請求書と様式が整っているにも関わらず、事前認定としてしまったのです。

それでも無事に主人は腰椎、夫人は頚椎と、夫婦共に14級認定。

【秋葉の仕置き】

だからといって担当者の行為は許されるものではない。電話で事情を問いただしたが「私のところに書類が回ってきた以上、これは事前認定となります」と苦しい持論で抗弁していた。(実際は自賠担当に提出された書類を「自分に回せ」と指示したと思います。)この担当者をただ糾弾しても面白くないので、決して責めず丁重に「書類一式をお返し下さい」とお願いした。

帰ってきた書類を再度、自賠責保険の窓口に提出、今度は間違いが起こらないように、当該サービスセンターの管理職に担当者の違法行為を訴え、不問にする代わりに自賠責からの保険金支払いを急かした。つまり、事前認定後の被害者請求切替えを実行した。これが秋葉流の仕置き。

もちろん、即座に夫婦合計150万円が支払われた。そして、件の担当者へは連携弁護士から受任通知を送りつけた。

怒り心頭の依頼者夫婦であったが、この担当者へは「事前認定で等級を認定下さり、ありがとう!○○さん(担当者)のお陰です!」と言わせた。 担当者は調査事務所の認定結果を苦く思っていることでしょう。

(平成27年1月)

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【事案】

国道へ合流する脇道で、左折待ち停車中、後続車の追突を受けた。共に手指の痺れを発症、後遺障害の可能性をもって相談会に参加された。

【問題点】

50代の娘さんと80代の母、保険会社から加齢の影響を指摘されるのは必至。特にお母さんは既存の糖尿病、関節痛などが絡み、非該当も覚悟するよう説明した。実際、医師も外傷との因果関係を「神経学的異常所見なし、画像上異常所見なし、経年性・退行性変性のみ」と否定、ここまでは想定内です。極めつけは見通しが「症状固定時期には訴えはほとんどなく、症状は消失・安定している」・・これで認定されることは絶対ないはず。

【立証ポイント】

保険会社の対応は連携弁護士に任せ、メディカルコーディネーターが寄り添い、丁寧にリハビリを進める。娘さんは問題なく、頚椎・腰椎それぞれ認定。

びっくりしたのは母も頚椎で認定。ここまで不利な所見で認定されたのは初めて。 これを私達は「同乗者・同時申請効果」と呼んでいます。

(平成26年3月)  

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【事案】

交差点で信号待ち停車中、後方より追突を受けた。共に頚椎捻挫となったが、特に奥さんは神経症状がひどく、バレリュー症状に悩まされていた。

【問題点】

割と早期から相談を頂いていたので、治療費の確保、及び後遺障害認定への準備は余裕を持って進めることができた。 そして、共に回復を目指し、1年の通院を続けた。相手保険会社もややキレ気味。

【立証ポイント】

リハビリの効果からそれぞれの症状は軽減傾向であったが、共に14級を確保、奥さんは腰椎捻挫も加わり併合14級。その後、連携弁護士により、2人合わせて700万円の賠償金にて解決。夫婦だと賠償金もダブルで、お得感を感じてしまいます。

(平成25年10月)  

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【事案】

自動車停車中、後方より追突を受け、3台の玉突き衝突となった。主婦のお友達二人でお買い物へ向かう途中の事故。

【問題点】

頚椎捻挫で同じ病院に通院も、一人は早めの相談により、転院を勧めて違う整形外科でリハビリを継続した。ここは神経学的所見をしっかり記録してくれる医師だからである。当然に丁寧な後遺障害診断書が仕上がった。しかし、もう一人は相談を受けていないので、そのまま同じ病院に通院を続けた。

【立証ポイント】

早めに依頼を受けた一人は楽勝で認定される状態であった。症状固定を前に友人(の認定)を心配して、ご紹介を頂いた。弁護士費用特約は両者に適用できるから費用面の心配はない。 友人については今更転院などできないので、とにかく病院に同行、あまり協力的ではない医師であったが必死に診断書の修正等働きかけ、最終的には認定に足る診断書に近づけた。

その後、無事に二人とも認定を受けた。通院先の医師(の判断)によって判定が変わってしまうことがあります。それでもなんとかすることが私達の仕事。

(平成25年9月)  

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