【事案】
3台玉突き事故の被害者。
【問題点】
MRI膨隆所見。
【立証ポイント】
自覚症状として「右拇指周辺のシビレ」があり、画像所見として「C5/6椎間板の後方膨隆、頚髄の扁平化(硬膜のう圧迫あり)」との記載はあるものの、突出で無いこと及び神経学的異常所見が存在しないことを理由に他覚的に証明されてはいないとの判断。最終的には、経年性の変性所見及び治療経過から14級9号の認定。(平成21年12月)
【事案】
3台玉突き事故の被害者。
【問題点】
MRI膨隆所見。
【立証ポイント】
自覚症状として「右拇指周辺のシビレ」があり、画像所見として「C5/6椎間板の後方膨隆、頚髄の扁平化(硬膜のう圧迫あり)」との記載はあるものの、突出で無いこと及び神経学的異常所見が存在しないことを理由に他覚的に証明されてはいないとの判断。最終的には、経年性の変性所見及び治療経過から14級9号の認定。(平成21年12月)
【事案】
原付の運転中、対向車線にはみ出したトラックと正面衝突したもの。
【問題点】
高次脳機能障害に関連するほぼ全ての障害を抱える状況だが、寝たきりではないという点で「随時(2級)」か「常時(1級)」かが争点となる。
【立証ポイント】
てんかん発作が重篤であったため、事実の証明を積み重ね「確かに寝たきりでは無いが発作が怖く常に目を離すことが出来ない」と主張して被害者請求を行うものの、自賠・労災ともに2級の認定。実態上「随時」ではなく「常時」であるのは明らかであると異議申し立てを行ったが、当事務所対応以前の主治医作成の診断書にあった「週1回程度発作発生」という記載が焦点として浮かび上がり、医師に依頼するも訂正拒否され、等級変更の障害となる。訴訟の中で常時性を訴えていくということで群馬県内の弁護士に引継ぎを行った。
(平成20年2月)★ チーム110担当
【事案】
自動車運転中、トラックに追突され、右足を強烈に打ち付け、強度の捻挫をした事案。
【問題点】
打撲・捻挫はあるものの骨折・脱臼に至っておらず、可動域の制限はあるものの後遺障害等級に認定されるかは未知数。
【立証ポイント】
骨折等の器質的損傷が無い事案ながら、①事故そのものの重大性、②一貫した治療実績、③「右足関節拘縮の原因は受傷後3ヶ月に亘るギプス装着が原因」との医師の説明、これら資料収集を中心に丹念に立証し、認定に至った。
通常、捻挫の類は後遺症なく治るものであり、可動域制限は認められない。本例はその例外である。
(平成20年10月)
交通事故が起きてしまったら、解決に向けて大変な時間と労力を消費します。自分に非のない事故であっても、むしろ被害者の方がやることが多いと言えます。加害者は「保険会社に任せましたので・・・」と言ってフェードアウトしていきます。理不尽ですが現実です。 覚悟を決めてテキパキと進めればいいのですが、やはり感情が邪魔をします。そしてまったく非生産的なこだわりをもってしまうことがあります。
最近の電話相談から・・・
質問1:「過失相殺に納得がいかない!(怒) どうしたらいいでしょうか?」
交差点事故で自分主張10:90と相手主張20:80でもめています。修理費が30万だそうです。修理費の10%=3万円の争いです。仮に中とって15:85で15000円の損得です。
回答:「納得いかないのは理解できますが、3万円で延々と馬鹿らしくないですか?それよりケガで相手から慰謝料、自分の保険から搭乗者傷害保険がでますよ。治療に重点を置いて、しっかり直るまで通院して下さい」
数日通えば3万円は突破します。損得を考えましょう。
質問2:「足をケガしたので通院にタクシーを使いたいのですが、相手保険会社が渋ります」 骨折ではなく捻挫です。通院にはタクシーを主張していますが、遊びに行くときにはタクシーを使っていません。
回答:「被害者意識は理解できますが、自家用車で通院して、ガソリン代の代わりに電車・バス賃で請求するれば相手保険会社も快くOKしてくれますよ」
何がなんでもタクシー、では通りません。私が心配するのは、「あまり権利意識の強さを誇示すると、相手保険会社から早めの治療費打ち切りをされますよ」です。
このように「木を見て森を見ず」、賠償請求の全体像が把握できない被害者が後を絶ちません。その為に冷静に損得を考えられるようなアドバイスをして事態の前進を促します。 クールにいきましょう。
レーザーを星状神経節近傍に照射することで、局所麻酔薬を用いての星状神経節ブロックに類似の効果をもたらすレーザーSGBについて。
※ SGB…stellate ganglion block 訳すると「星状神経節ブロック」です。現場の麻酔医は星状神経節ブロックと言わず、SGBと言っています。
■ レーザーSGB
星状神経節ブロックと同じ要領で、第6または7の頚椎(C6またはC7)横突起のやや内側に(胸椎T1付近が正しい)、半導体レーザーのプローブを圧迫気味に当てます。照射時間は、60mWでは5分間、150mWで3分間、1000mWで1分間が目安です。レーザー照射により、頭頚部および上肢の局所温度上昇に伴い、疼痛の軽減、しびれ感の改善および患部の温感を自覚します。つまり、星状神経節ブロックに近似の効果をもたらします。
神経ブロックとは異なり、ホルネルの徴候(縮瞳、眼球陥没、眼瞼下垂)の発現をみることはほとんどありません。また、ブロックではブロック側だけの局所温度上昇を認めますが、レーザー照射では両側の温度上昇がみられます。
ブロックと比較して、レーザー照射の場合には、手技が容易で、合併症がなく、局所麻酔薬を用いないので薬物アレルギーの心配もありません。注射針を使用しないので痛みや恐怖感もありません。浦和のペインの先生から聞きましたが、女性は「早くブロック注射を!」と言いますが男性は「まずはレーザーで・・」との傾向だそうです。男性は度胸がないようです。
レーザー照射の効果はブロックに比較すれば穏やかですが、効果の持続時間は、ほぼ同程度です。レーザー照射は、星状神経節ブロックの適応となる非定型顔面痛、緊張性頭痛、偏頭痛、群発頭痛、レーノー現象などの有痛性疾患、無痛性疾患である顔面神経麻痺、突発性難聴、鼻アレルギー、網膜血管閉塞症などに応用できます。高齢者や年少者に対する適応は大きく、頻回の治療が必要となる場合には、とくに有用な手段となります。
開心術後患者などの抗凝固治療中の患者や糖尿病患者など
では、ブロックに伴う出血や感染が危惧されますので、レーザー照射が有用となります。
バレリュー症状がひどい場合、やはりブロック注射が望ましいと思います。しかしペインクリニックの現場では、まずレーザー+投薬で様子を見て、次に注射とする傾向です。
次回 ⇒ 腰部への神経ブロック
■ 自律神経について
バレ・リューの代表的な症状、めまい、ふらつき、不眠、吐き気、耳鳴り、倦怠感はどのようにしておこるのでしょうか?これは自律神経の異常からおこる症状です。
自律神経系には、交感神経系と副交感神経系とがあり、その中枢は間脳の視床下部にあります。呼吸、脈拍、血圧、体温、発汗、排尿、排便など、みんな自律神経によってコントロールされています。早い話、眠っているときでもちゃんと呼吸をして、心臓も止まらず、生命が維持できるのは、自律神経が働いているからです。
交感神経と副交感神経は、拮抗的に働き、心拍数は交換神経が興奮すると早くなり、副交感神経が働くと遅くなります。運動している時=交感神経、休んでいる時=副交感神経、両者の関係はアクセルとブレーキに例えられます。 バレリュー症候群のしくみは自律神経の失調でも、とりわけ交感神経、副交感神経両者の異常亢進があげられます。つまり、アクセルとブレーキを逆に踏む、両方踏む状態です。日中は副交感神経が働き、だるくなり、眠りに入る時は交感神経が興奮して眠れない・・・。
これらの悪循環を断ち切らない限り、患者の体力は奪われ、回復どころではなくなるのです。星状神経節ブロックは交感神経の異常亢進を抑え込むことを目的とします。星状神経節は胸から上の皮膚、内蔵の交換神経が集まっている、交感神経のバスターミナルのようなところです。ここの交通整理をすることで、自律神経の失調を回復させます。 つづく ⇒ レーザーSGB?
■ 痛みのしくみ
痛みには「有用な痛み」と「無用な痛み」の2種類があります。
体に傷を受け、痛みが起こると、反射的に自律神経系の交感神経が緊張し、副腎(腎臓の上部にあるホルモン分泌器官)からアドレナリン(血管や内臓を支配し、全身の活動力を高める働きをする交感神経を刺激して、心臓や血管の収縮力を高めるホルモン。一般に興奮状態を促すものと解釈されています。)が分泌され、心臓の働きが早くなり、血圧が上がり、呼吸も大きくなります。血管が収縮し、障害された局所への血流が少なくなり、血管が固まり易くなって、血液が失われるのを防ぎます。
こうした、自分の体で「痛み」を直そうとするものは「有用な痛み」です。これは、体を守るための応急処置といえます。しかし何日も、何か月も、何年も、続く慢性的な「痛み」となると話は変わります。
もう警告の役目はとっくに終わっているのに、スイッチの切れた警報器のようにいつまでも続く慢性の疼痛は「痛み」そのものが病気です。これによって体力が失われ、ケガの回復を遅らせ、辛い状態が続きます。 ■ 神経を「ブロック」するとは?
先に述べた通り、神経ブロックは皮膚の外から注射針を刺し、麻酔液を注入することです。つまり、脊髄から分かれる末端神経を麻酔液によって麻痺させ、抹消神経節から脊髄に渡る神経伝達を遮断します。これによって「無用な痛み」の伝導路を断ち切るのです。 ■ 星状神経はどこにある?
先日の被害者さんは、「あれって喉から刺すんですね・・」と言っていました。頚部=うなじ、と思う方も多いです。頚部の交感神経節は上から、上頚神経節、中頚神経節、椎骨動脈神経節、そして星状神経節の4つです。星状神経節は長さ約3cm、幅1cm、厚さ0.5cmで、最新の研究で第一胸椎の横にあることがわかりました。(古い本では第7頸椎の横と記載されていますがこれは間違いです。)つまり首の付け根、鎖骨のすぐ上のあたりでしょうか。

(第7頸椎)の下がT1(第一胸椎)です
次回 ⇒ 自律神経
■ 神経ブロックとは
神経、またはそのそばに注射をして、神経の働きを一時的、あるいは永久的に休ませて、病気を治す治療法のことです。局所麻酔薬を使用し、一時的に神経を休ませることで、自己治癒力を高めます。麻酔薬はキシロカインが主で、カルボカイン、マーカイン、アナペイン、ステロイド剤があります。副作用を伴うステロイドは敬遠されています。
「痛み」が発生すると、自律神経のひとつ「交感神経」が緊張していまい、毛細血管は収縮して血行が悪くなってきます。ところが、これは痛みを治すためには困ったことで、血行を良くしないと痛み物質が滞り、炎症は治りにくく、痛みはどんどん強くなってしまいます。そして、自律神経失調症をまねいてしまう原因ともなります。
神経ブロック療法には、血行を良くする働きがありますので、この痛みの悪循環を断ち切ることができ、治癒を促進するのです。
■ 星状神経節ブロック
目下、ペインクリニックで注目の神経ブロックです。喉にある交感神経を一時的にゆるめ、ヒトが本来持っている自己治癒力を高める治療法です。自律神経、ホルモン分泌、免疫力、抵抗力のバランスを整えますので色々な症状や病気に有効です。
喉には星状神経節といって、脳・顔面・頭部・頚部・上肢・心臓・肺などに交感神経の細い線維を送っている交感神経の「中継所」のようなところがあります。この神経のターミナルに局所麻酔薬を注射し、交感神経の働きを一時的に遮断するのが「星状神経ブロック療法」です。この療法をすると、局所麻酔薬が効いている間、脳を初めとする支配領域の血行がよくなり、機能低下していた様々な器官が機能回復するのを助けます。そのため、痛みや様々な症状が楽になってくるのです。
星状神経節ブロック療法の特徴は、繰り返していくと脳の視床下部の機能が改善され、自律神経、ホルモン分泌、免疫力(抵抗力)のバランスが整い、自己治癒力が高まってくることにあります。そしてその改善した自己治癒力により、さまざまな病気に適応できます。
また、副作用がないことも「星状神経節ブロック療法」の特徴です。老若男女を問わず、妊娠中の女性でも、大丈夫です。ただ時々、ブロック注射のあと、声がかすれる、ものを飲みこみづらい、注射した部位が痛い、腕があがらない、といった症状がみられることがあります。これらは、一時的なものですから心配はいりません。1~3時間でもとにもどります。稀に、キシロカインにアレルギー反応を起こす人もいるので、注意が必要です。 星状神経節ブロックを詳しく ⇒ 神経ブロック 2
交通事故でムチ打ちとなり、頚部痛だけではなく、倦怠感、吐き気、めまい、不眠、耳鳴り・・・これらの症状が続く場合、バレリュー症候群を疑う必要があります。この症状の患者に、電気治療や牽引、マッサージを行っても改善がみられません。
「痛みどめを出しておきます」といって病院を後にしますが、バレリューの症状が続く場合、頚部症共通の治療・処置=「安静」 をすることができません。
そこで治療法にペインクリニックの導入を検討します。
今日からペインクリニックと神経ブロックの基本について解説します。
■ ペインクリニックとは
「ペイン(Pain)」というのは「痛み」のことで、ペインクリニックというのは、頭が痛い、腰が痛いなどの「からだの痛み」だけでなく、やる気が出ない、イライラするなどの「こころの痛み」も治療する診療科です。 日本では1962年に、若杉文吉先生が、東京大学にペインクリニック外来をつくられたことに始まります。整形外科を経て麻酔科医になられた若杉先生は、当時整形外科、耳鼻科などで行われていた「星状神経節ブロック療法」を積極的に取り入れ、痛みだけでなく、全身のさまざまな病気に効果があることを研究しました。 麻酔科医がペインクリニックを担当するようになったのは、もともと、手術中の「痛み」をとることが専門だったことによります。痛みの原因は全身の病気に由来しますから、内科、外科、小児科、産婦人科など幅広い科の知識を持ち、全身を診ることが専門だったという点も合致したからです。 これらの経緯から、ペインクリニックは「神経ブロック療法」を中心に治療を行っています。中でも「星状神経節ブロック療法」は「痛みの病気」だけでなく、自律神経、免疫力、ホルモン分泌のバランスを整え、自己治癒力を高める治療法ということになります。
明日に続きます。
昨日の筋電図に続いて神経伝導速度検査を。筋電図ができないときに実施します。既に筋電図検査を行っている場合は必要性は薄れます。 ■ 神経伝導速度検査とは
末梢神経を皮膚上で電気刺激し、誘発された電位を記録し、伝導速度、振幅などを測定するものです。これによって末梢神経疾患、脊髄疾患の診断、病態の把握に活用できます。運動神経刺激によって筋肉で誘発される波形を検査する運動神経伝導検査と、感覚神経自体の電位の波形を検査する感覚神経伝導検査とに大別されます。
刺激をすることで神経や筋肉の反応が得られ、得られた反応を用いて伝わる速さを測定したり、波形の分析を行います。検査中ピリッ、ピリッと感じます。正常の場合にはある程度の決まった速さで伝わる興奮の速さが遅くなるか、もしくは反応が出ないなどの所見が認められます。障害がある場合には、障害の部位や障害の程度、障害の範囲を判断することができます。 ■ 上肢、下肢の場合
皮膚の上に電極を貼り,神経に体表から刺激を加えます。腕では通常正中神経か尺骨神経でそれぞれ運動神経線維と感覚神経線維を調べ、足では後脛骨神経で運動神経線維、腓腹神経で感覚神経線維、腓骨神経で運動と感覚神経線維を調べます。
昨日は「腓骨神経麻痺」の疑いのある被害者さんと主治医面談でした。足首が完全に動かないわけではないのですが、背屈(足首を上にそらす)が不能なので「不全麻痺」が正確な表現でしょうか。しかしその可動域の制限だけでは後遺障害の認定は得られません。それを裏付ける検査数値と確定診断が必要です。そこで主治医先生にタイトルの検査依頼となるわけです。
中には「なんで治療が終わったのに検査するの?必要ないよ」、「保険請求のため?それは医者の仕事じゃないよ(・・めんどうだなぁ)」という対応の医師もいます。ましてや、「むち打ち」ごときでは、通常、医師の協力は得られません。
医師の言う事もごもっともと思いますが、後遺障害を残した患者にとっては切実な問題なのです。毎度苦労させられますが、昨日の医師は検査の必要性に御理解をいただき、誠実に対応して頂けました。本当にありがたいです。 では針筋電図について・・・ ■ 筋電図とは
筋線維が興奮する際に生じる電気活動を記録することで、末梢神経や筋肉の疾患の有無を調べる検査です。筋電図検査といった場合には,筋肉の活動状態を調べる針筋電図と筋肉・末梢神経の機能や神経筋接合部を検査することができる誘発筋電図の両者を含める場合もあります。 ■ 脊髄損傷に対しては
脊髄にある前角細胞と呼ばれる運動神経以下の運動神経と筋肉の異常を検出するために行われます。これらの部位に疾患がある場合には,その障害がある部位や,疾患の重症度などを評価することもあります。異常を示す筋肉が限局している場合には,その分布により末梢神経が原因か脊髄が原因かなどをある程度推定することができます。 ■ 顔面神経麻痺に対しては
表面筋電図検査は四肢や顔面などに不随意に起こる運動が見られる場合に時として有用です。この検査の利点は、針電極や電気刺激を用いないので、疼痛を伴わないことです。
週末は湘南から横浜へ。移動時間に余裕がったので海沿いを寄り道、江ノ島を右手に移動しました。あいにくの天気で、海は人まばら。しかし沿道の店からサザンが流れています。今年で結成33年、33(さざん)でゴロがいいので、このご当地でイベントが開催されているようでした。
そして交通事故傷害の仕事でよくあること、「同じ時期に同じケガが続く」 を体験しました。
前日、第2腰椎骨折で変形癒合の被害者さん(埼玉)がやっと終了しました。そしてこの日、神奈川で2件、第3腰椎圧迫骨折の被害者、続いて第1腰椎の破裂骨折・・・まだ続きそうな予感がします。
今朝もおじいちゃんおばあちゃんで混雑予想、都内の病院へ向います。今週も頑張ります!
昨日は歯の後遺障害も忘れず請求して!でしたが、今日は逆の発想です。
受傷後、神経麻痺や動揺関節の後遺障害を負った場合、関節の固定に硬性補装具の使用が必要になります。まず代金をだしてもらい、症状固定後、後遺障害として賠償金をもらいます。ここまでは普通の流れです。しかし、ここからは盲点が潜んでいます。それは硬性補装具が消耗品である、ということです。ですので将来にわたって必要なものであれば、当然買い替え代金を請求します。
したがって耐用年数が5年、代金69800円 なら・・・
後遺障害の逸失利益年数 or 平均寿命 ÷ 5 = 将来必要な個数 個数 × 代金69800円 - 中間利息 = 一時金としてもらう
このような計算が成り立ちます。もし40歳で逸失利益が27年の人なら・・・
27 ÷ 5 = 約6個 × 69800 - 中間利息は「無」とする = 418800 円
【事案】 信号待ちのところ、トラックに追突され、ムチ打ちとなる。首から肩にかけてのこわばりと手先の痺れが残存した。
【問題点】 画像、神経症状に目立った所見は得られず、主治医も診断書にジャクソン、スパ-リングテストをやっていないのに陰性(神経症状なし)と書き込んでいた。そのままの状態で事前認定(相手保険会社に提出)してしまった。
【立証ポイント】 担当者に聞いたら「まだ自賠責調査事務所に申請していない」とのこと、急いで診断書を返却してもらい、さらに神経症状の検査を実施、ジャクソン、スパーとも陽性の結果をもって被害者請求を行う。30日で14級9号の認定となった。担当者の社内的な責任が心配である。(平成23年6月)
【事案】
歩行中に車に撥ね飛ばされたもの。頭蓋骨骨折、急性硬膜外血腫との傷病名で、受傷直後に丸1日に渡る意識障害あり。
【問題点】
その後の症状改善著しいものの、家族から詳しく日常生活の状況についてヒアリングしたところ、高次脳機能障害の代表的症状である記銘力低下が見られた。
【立証ポイント】
WAIS-Rにおいて言語性・動作性に差が無く、数値としても正常範囲であったこと、症状固定時点でほぼ事故前の日常生活を取り戻していたこと、労災の認定も9級であったことなどから話し合いの結果9級10号で最終確定とした。
(平成19年2月)★ チーム110担当
【事案】
自転車走行中、自動車と衝突、顔面から転倒した。

【問題点】
線状痕の濃淡が焦点となる。薄いものは長さに含めない、という独自の解釈をする主治医による計測では2.7センチ。
【立証ポイント】
そこにあるものは長さに含めて診断する、という別の医師による計測では2箇所の線状痕を合計して3.7センチ。面接を経た自賠責の判断は12級15号であった。
(平成21年1月) ★ チーム110担当
【事案】
歩道で信号待ちの時、居眠り運転の自動車に跳ねられ脛骨、腓骨とも骨幹部骨折した。手術は合計3回に及び、骨の癒合は良好であった。 その後のリハビリ中、足に踏ん張りが効かない為、股関節も脱臼骨折を併発し、治療は長期にわたった。
【問題点】
腓骨不全麻痺による可動域制限は、足関節10級、足指12級であった。加えて、股関節の痛みで12級で併合8級の状態で相談にみえた。ケガの重篤度から8級は軽いと思い、症状を洗い直した上、異議申立を行った。
【立証ポイント】
腓骨神経不全麻痺は10級→8級にすべく神経伝達速度検査を行い誘導不能の結果を取得したが、可動域に若干の残存を認め、用廃の8級には届かなかった。しかし、膝関節の拘縮に注目、脚の短縮障害もあわせて主張した結果、この1cmの短縮が認められ13級を新たに取得、併合7級に漕ぎ着けた。
(平成23年3月)
【事案】
自転車で交差点を横断中、自動車に跳ねられ腰を強く打つ。治療は長期に渡り、腰痛と歩行困難、排尿障害が残存する。
【問題点】
高齢の為、ある程度脊柱管狭窄は既存と思われ、また加齢による身体能力の落ち込みは事故による後遺障害に結びつかない懸念があった。画像所見も判然とせず、保険会社も後遺障害はないものと示談を迫っていた。

【立証ポイント】
基本通り主治医に神経症状の検査・測定を依頼、必要かつ綿密な検査を行った結果、年齢による変形はあるもの事故外傷であることを立証、12級に至った。保険会社担当者もこの結果に驚愕、紛争センターで素因減額を主張も、正式に認定された等級に虚しい抵抗となった。
(平成23年1月)
【事案】
歩道を歩行中、後方から車に跳ねられ、頭蓋骨骨折、硬膜下血腫となった。手術は成功し命は取り留めるものの、記憶障害、認知障害、性格変化、左半身麻痺が残存する。
【問題点】
高齢ということもあり、認知障害の程度が厳しく評価されることを予想。また「話すこと」については健常者と変わらない為、口語障害は起こっておらず、その辺もマイナス評価につながりかねない懸念もあった。
【立証ポイント】
主治医の全面的な協力の下、遂行能力の検査を補強、ウィスコンシン・カード・ソーティング検査、パサート、TMTテストを行う。また立証ビデオの作成し日常生活をつぶさに観察してもらった。画像もCT、MRI、MRA、テンソールをそろえ、すべてにおいて万全を期し、間違いのない認定に導いた。
(平成23年6月)
今週は歯科医にも同行しています。今日は歯の後遺障害について。
歯牙の欠損は以下のように明確に定められています。欠損とは歯肉から上、4分の3以上折れてしまった事を指します。
10 級 4 号 → 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
11 級 4 号 → 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
12 級 3 号 → 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
13 級 5 号 → 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
14 級 2 号 ...