本件では、珍しく認定等級の見通しを外しました。もちろん、すべての障害を漏らさず網羅した申請なので、等級を取りこぼすことはありませんが・・。

 人体の関節の機能障害では、その可動域制限が認められるには、医学的に(物理的にと言った方が?)関節が曲がらなくなる理由が必要です。最たるものが関節内骨折です。変形の具合によっては、関節の動きを邪魔するからです。ですので、関節部から離れた骨折、その関節の可動に影響ない癒合状態では、可動域制限は疑われるのです。

 また、骨折が関節に直接及ばなくても、腕や脚の骨折でその骨癒合を待つ間、関節を動かさないでいると、やはり、曲がりが悪くなります。しかし、その可動域制限は2次的な症状と判断され、「リハビリ不足」のレッテルから、後遺障害と認めないのです。例外として、関節を動かす神経が断絶した場合、その神経麻痺を原因に認める場合があります。    頚椎はじめ脊椎の可動域制限は、その可動をつかさどる部位でなければ否定されます。例えば、腰椎破裂骨折の場合、第4~5腰椎がひどく破壊されれば、もしくは3椎体以上にまたがる固定術で固定されたら、腰椎の可動域制限があって然りとなります。それが、第1~2腰椎では、”腰の曲がりに影響しない”と判断されます。横突起が折れた程度では、これも同じです。

 以上が、非公表ながら自賠責の認定基準であると把握しています。

 本例の場合、基準通り、頚椎の横突起は頚部の可動に影響しません。では、椎間関節は可動域に影響するのか?・・これが本例から判明しました。文字から椎間関節は、関節内骨折の響きがありますが、「頚椎部の運動障害」の根拠となる部位としては重要視していませんでした。神経症状狙いのところ、普通に可動域を主治医に記載頂き、審査に付しました。結果は以下の通りです。   これも貴重な認定例になりました  

8級2号:第7頚椎横突起・椎間関節内骨折(40代男性・東京都)

  【事案】

自動車の後部座席に搭乗中、交差点で信号無視の自動車の側突を受け、自動車が横転したもの。頚椎、鎖骨を骨折、頭部は硬膜下出血、顔面は切創、以後、強度の神経症状が続いた。

【問題点】

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【事案】

自動車の後部座席に搭乗中、交差点で信号無視の自動車の側突を受け、自動車が横転したもの。頚椎、鎖骨を骨折、頭部は硬膜下出血、顔面は切創、以後、強度の神経症状が続いた。 【問題点】

頚部と肩関節の可動域制限がひどく、リハビリを続けるも改善が乏しかった。頚部は機能障害より神経症状に、肩関節は機能障害の立証に標準を合わせたが・・。

【立証ポイント】

肩関節は直接の骨折がなく、わずかに腱板損傷の所見を残すのみ。通常通りに医師面談を重ね、とくに肩関節肩関節は専門医を受診して可動域制限の意見書を記載頂いた。頚部の神経症状は、これも診断書とは別に意見書を加えて申請した。

神経症状で12級は確保できそうだが、横突起・椎間関節内の骨折で8級は厳しいと読んでいたので、できれば、肩関節を実態通りに10級を付けたかった。しかし、認定等級は、頚部の運動障害で8級2号がつき、肩関節の機能障害は非該当、想定とは逆の結果に。

椎間関節内骨折は微小なりとも、椎骨実体の骨折とみれば、自賠責の認定基準をあてはめた結果と言える。総じて頚部は甘く、肩関節は厳しかった。それでも、全体の重症度、腱肩部由来の重篤な症状から8級(醜状痕を加えて併合7級)は好バランスと思う。自賠責の”実態を見る目”に久々に感心した。

※ 併合のため分離しています。

(令和3年4月)  

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 後遺障害ではなかなか珍しい傷病名ですが、近年増加しており、まとめてみたいと思います。    まず、パニック障害とは、不安障害に属するものであり、その他に「恐怖症」、「強迫性障害」、「外傷後ストレス障害(PTSD)」、「急性ストレス障害」、「全般性不安障害」、「一般身体疾患による不安障害」、「物質誘発性不安障害」、「特定不能の不安障害」に分類されるようです。「不安障害」というのは、精神疾患の中で、不安を主症状とする疾患群をまとめた名称です。その中には、特徴的な不安症状を呈するものや、原因がトラウマ体験によるもの、体の病気や物質によるものなど、様々なものが含まれています。中でもパニック障害は、不安が典型的な形を取って表れている点で、不安障害を代表する疾患のようです。  

 不安障害の原因については、まだ十分に解明されていないのですが、かつては心理的要因が主な原因であると考えられてきました。しかし、近年では、心因だけではなく様々な脳内神経伝達物質系が関係する脳機能異常(身体的要因)があるとする説が有力になってきているようです。パニック障害では、大脳辺縁系にある扁桃体を中心とした「恐怖神経回路」の過活動があるとする有力な仮説があります。大脳辺縁系は本能、情動、記憶などに関係する脳内部位で、扁桃体は快・不快、怒り、恐怖などの常道の中枢としての働きをしています。内外の感覚刺激によって扁桃体で恐怖が引き起こされると、その興奮が中脳水道灰白質、青班核、傍小脳脚核、視床下部など周辺の神経部位へ伝えられ、すくみ、心拍数増加、呼吸促迫、交感神経症状などのパニック発作の諸症状を引き起こしてくると考えられています。

 尚、パニック障害は何の理由もなく突然パニック発作が出現することが典型的とされているようですが、「過去に何らかのきっかけがあった」、「発症前1年間のストレスが多い」、「小児期に親との別離体験をもつ」などの心理的要因があることが多いという報告があるようです。

 その他にも社会的要因にも原因があることが分かっています、現代だと「新型コロナウイルス」による影響が今後出てくるのではないかと思われます。  

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【事案】

自動車の後部座席に搭乗中、交差点で信号無視の自動車の側突を受け、自動車が横転したもの。頚椎、鎖骨を骨折、頭部は硬膜下出血、顔面は切創、以後、強度の神経症状が続いた。 【問題点】

顔面には縫い創が残った。症状固定時期にも、この5cmを超える線状痕は残り、認定上の問題はないと言える。

【立証ポイント】

主治医には、傷の長さを計測、診断書別紙に図示して頂いた。写真を付して提出、問題なく9級16号となった。

※ 併合のため分離しています。

(令和3年4月)  

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 秋葉事務所がもし「他事務所との違いは何ですか?」と聞かれたら、こう答えるでしょう。  

 「画像を観てから提出しています」

   後遺障害の仕事は、単に診断書などの書類を集めるだけではありません。等級認定を決めるのは画像です。審査側の自賠責調査事務所は、とりわけ受傷時と症状固定時の骨や靭帯の状態に注視しています。私共、申請側もそれに倣っています。まさに、本件は癒合状態が等級認定の決め手となりました。

 秋葉事務所では、これまで医師が見落とした画像所見を指摘、診断書に追記頂くことが何度もありました。これは、決して医師に勝るなどと自慢しているわけではありません。医師は限られた時間で患者に接し、治療上に影響のない骨片程度の確認の為に、画像を隅から隅まで観る時間などありません。何より、自賠責や労災の認定基準など守備範囲の外、あくまで治療に尽くすのが医師の役割だからです。その点、医師任せでは等級を取りこぼす危険性が潜んでいると言えます。

 また、画像を観ない、理屈ばかりで後遺障害等級の経験少ない事務所に任せてしまうと・・本件のようなケガでは、その障害は無かったことにされるかもしれません。   お手柄の金澤 「レントゲン再検査して良かった!」  

14級6号:第5指PIP関節脱臼骨折(30代女性・静岡県) 

【事案】

交差点にて横断道路を歩行中、前方不注意の右折車に衝突を受ける。転倒した際、小指を脱臼し負傷。事故から6ヵ月目、相手保険から打切り打診があった段階での相談となった。

【問題点】

受傷した小指は、可動域制限あるも、13級6号「1手のこ指の用を廃したもの」に届かない数値だった。残るは靭帯損傷か神経症状の残存か・・選択は厳しくなった。

【立証ポイント】

左小指の軟部組織状態を精査する為、急遽主治医にMRIの紹介状を貰うよう手配。MRI撮影後、本人から画像のコピーを速達で送って頂き確認。軟部組織に異常が無いと判断し、症状固定の日取りを調整した。

無事、医師面談も終わり、上出来な診断書が完成した。過去撮影したレントゲン画像もコピーをして頂き、補強できる医証が無いか確認したところ、受傷初期の画像に遊離骨片(脱臼の際に折れた骨のかけら)のような影が映っていた。 続きを読む »

 長年、交通事故業界におりましたが、初めてです。  

 「等級が付かなくてよかった」

   先日、ある後遺障害認定の結果が届きました。諸事情から等級が付かないように、ご家族と自賠責からの医療照会の対応に奔走しました。何のことやら解らないですよね。いずれ、理由と詳細を実績ページで明らかにしたいと思います。    さて、東京は再び緊急事態宣言です。7時を過ぎると通勤帰りの人はまばらに、8時にはお店のネオンも消えていき、9時を過ぎると、たまに行き交うのはウーバーイーツの自転車。やがて、タクシーも減って交通量激減、まるで深夜のように寂しい街に・・まだ、9時15分ですよ。    しかし、一部は公園で宴会、大盛り上がりです。      頼むからゴミは持ち帰ってほしい。ゲロもなんとかして。    なんて、カオスな風景だろう。今まで見たことのない街の姿です。     先行き不安な日々が続きますが、日々の仕事をコツコツを積み重ねるのみです。しかし、明後日から連休なんだよな。  

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【事案】

渋滞により停止していた所、後方から追突を受けて受傷。翌日から首の痛みにより首を動かすことが困難となり、手にかけての神経症状に悩まされた。

【問題点】

被害車両は自走可能で、自身で運転して帰宅できる程度の衝撃度合いだった。翌日に痛みを訴え整形外科を受診した。その後、身体に様々な不調を感じ、歯科医院・鍼灸院・整体院などに通いだした状態での相談。

   あれこれ通うと、保険会社だけでなく、医師からも不興を買います   【立証ポイント】

幸い事故から2週間程で、紹介により相談となったため、直ちに軌道修正をする。

保険会社に余計な不信感を持たれないよう、整形外科以外は一旦ご自身で立替えをして頂く。様々な不調を訴え、鍼灸・整体まで通って一括対応を求めたら、受傷機転や前後の様子から、早々に治療費を打ち切られる可能性が高いからである。

整形外科の通院を6ヵ月間受けられる環境を作り、症状固定には病院へ同行し医師と打合せ、手堅い診断書を完成させた。

計画通り14級9号の認定となった。後は病院に限定することなく、自由に好きな治療先へ通えば良いのです。

(令和3年4月)  

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【事案】

幹線道路を直進中、センターラインオーバーの対向車に正面衝突を受ける。瞬間から腰の痛み・足趾の骨折により、救急搬送された。   【問題点】

加害者は無保険、そして亡くなってしまった。治療費は、健康保険と自身加入の人傷保険から捻出したが・・この理不尽にもやもや感が収まらない。

事故から12ヶ月目に相談を受けた時点で、人傷保険からの治療費支払いも終わっており、通院しない期間が空いてしまっていた。神経経状を裏付ける治療の一貫性は弱く、MRI検査もしていない。何より病院側が「健保を使用した場合は後遺障害診断書は書かない」と。

「健保治療で書けるかっ(怒)」   【立証ポイント】

MRI検査の取り付けに一苦労、何度も病院に通い、診察の度に頭をさ下げて、後遺障害診断書の記載依頼を続けた。事務方を味方につけ、事務方から院長にアプローチをかけたりと、とにかく粘り強く交渉の末、やっとの思いで記載頂けた。

認定の可能性は低い案件であったが、相手唯一の保険である自賠責から保険金を取ることが一矢の報い、泥臭くもがき続けた結果、14級9号の認定となった。

(令和3年3月)  

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 この1~2年のカレンダーをみますと、休日が多くなったと思います。昭和のカレンダーと比べれば一目瞭然です。昭和の土曜、普通に会社や学校は半ドンでしたが、現在は土日連休が浸透しています。年間の祭日の数も増加間違いなしです。右肩上がりの経済成長無き現在、かつての猛烈な労増時間は減少、これからは時短とワークシェアリングの世の中です。すでに、その形はできていると思います。労働時間が減るのですから、当然にサラリーマンの平均年収は下がります。また、非正規労働者の割合は増加の一途と思います。

 現在進行形で労働環境が変化する中、中小企業の生き残りは、労働者の確保に尽きると思います。既に建築業界は慢性的な人出不足です。それを補うために、技術の伴わない雇用、象徴的には非正規雇用でしのぐのですが、これが増えると仕事の質が下がり、長期的には受注の減少に向かうというジレンマはよく聞きます。何事もバランスを保って成長が大事と思います。とくに私達の場合、被害者さまの権利がかかっています。重傷者の場合は本人とその家族の人生がかかっているのです。効率を求めた安易な仕事などできません。要領よく・・が難しい業種と言えます。    仕事の質を保つことに加え、私共のような特殊な仕事はいかに受注を確保するか、これが通年のテーマです。コロナ下で交通事故が0になったわけではありませんが、経済が停滞すれば相談数は減少します。さらに、病院絡みでは何かと手続きが進まなくなります。

 昨年からのコロナの影響をひしひしと感じています。仕事の結果が半年後の私達にとって、正念場は来年と思っています。いずれトンネルは抜けると思いますが、今はひたすら我慢でしょうか。そして、回復の折には確実に成果にすべく、今は仕掛けを着々と進めているところです。    

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 痛みやしびれ、症状が残っているのに治療費が打ち切られる・・・交通事故被害者さんにとって、最悪の場面です。

 ここで保険会社と戦争するより、さっさと後遺障害14級9号を取って、弁護士に解決を委ねることです。結果、十分な賠償金を得て、自由に1000回も通えばよいのです。    問題は治療経緯と症状の一貫性です。それをしくじった場合、いくら症状が残ろうとも、後遺障害の認定はありません。手のひらから100万単位がこぼれ落ちます。    この3件は、金澤が張り付き、悪戦苦闘の末に症状の一貫性を整えて申請をした結果です。その苦労を御覧頂下さい。腰椎横突起骨折は王道の対応だったかな。 取り繕うことができないケースは、やはり、相談が遅れた被害者さんです。   頑張りました!    14級9号:頚椎捻挫(60代女性・静岡県)    14級9号:腰椎捻挫(40代男性・埼玉県)     14級9号:腰椎横突起骨折(50代男性・千葉県)  

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【事案】

信号待ちにて停止中、後方よりトラックがノーブレーキで追突、被害車両は衝撃により横転。頚椎・腰椎捻挫に留まらず、肋骨と腰椎横突起を骨折した。

【問題点】

相談があった時点でMRIの撮影を行うよう誘導し、症状の推移を見守った。対する相手保険会社の担当者さんは、非常に細かく通院記録等を病院に問い合わせているようだった為、病院の先生から間違った情報が担当者に伝わらないよう細心の注意が必要だった。

【立証ポイント】

事故初期から弊所がサポートできていた為、毎月1回の診察日に、医師の診察を受ける前に必ず電話にて打合せを行った。現在の症状を聞き、医師へ簡潔、明確に伝わるよう言葉選び等をアドバイス。毎月の診断書がどのような形で保険会社に送付されているか、大体の内容を予想する事が出来た。

医師とも問題なく面談が出来たので、的確な後遺障害診断書が上がった。もちろん、速やかに14級9号が認定された。事故初期から相談を頂いていた為、安心できる案件だった。

(令和3年4月)  

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【事案】

交差点にて横断道路を歩行中、前方不注意の右折車に衝突を受ける。転倒した際、小指を脱臼し負傷。事故から 6ヵ月目、相手保険から打切り打診があった段階での相談となった。

【問題点】

受傷した小指は、可動域制限あるも、13級6号「1手のこ指の用を廃したもの」に届かない数値だった。残るは靭帯損傷か神経症状の残存か・・選択は厳しくなった。

【立証ポイント】

左小指の軟部組織状態を精査する為、急遽主治医にMRIの紹介状を貰うよう手配。MRI撮影後、本人から画像のコピーを速達で送って頂き確認。軟部組織に異常が無いと判断し、症状固定の日取りを調整した。

無事、医師面談も終わり、上出来な診断書が完成した。過去撮影したレントゲン画像もコピーをして頂き、補強できる医証が無いか確認したところ、受傷初期の画像に遊離骨片(脱臼の際に折れた骨のかけら)のような影が映っていた。

症状固定後の現在、骨片が残存しているか不明、何よりレントゲンの費用は自己負担になる。依頼者さんの時間とお金を使わせて良いのか悩みに悩んだ末、一か八かレントゲンを追加依頼した。

結果は、骨片は残っていた。医師もMRI上問題なかったため見落としていたとの事。後遺障害診断書へ骨片の残存を追記して頂き、自賠責へ申請した。

これが決め手となり、14級6号「1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの」の認定となった。わずか3㎜の骨のかけらであるが、基準通りの”指骨の欠損”に導くことができた。   (令和3年3月)  

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 人身傷害は保険会社が予め金額を決めた傷害保険なのか、    加害者を肩代わりする賠償保険なのか?    言い換えると、保険会社の支払い基準に準じで計算される定額保険なのか、加害者と被害者が交渉の末に合意した金額を払う「つぐない」の保険なのか? 現在も個別案件で絶えず問題となっています。

  

 平成24年2月の最高裁判決後、各社約款の改定を進めてきました。一部の会社を除き、「裁判での和解・判決なら、その金額を損害総額と認める」約款に改定、もしくは実際の運用でそうしています。すると、裁判外で合意・示談した賠償金総額は、この約款を盾に認めません。そこから交通事故・第2の戦いになります。人身傷害への満額請求こそ、私共にとって一貫したテーマなのです。    この3年は大きな約款改定の動きはないようです。詳しくは、  ⇒ 人身傷害の約款改悪シリーズ 人身傷害保険の支払限度は結局、人傷基準 ①     この問題を一から説明するのは難解で時間がかかります。一言で言えるものではありませんが、早い話、自動車保険の契約時には夢のような補償を説明しますが、実際に支払う際に裏切られることがある、と言うことです。    人身傷害保険発売以来、その売り文句は以下の通りです(某社パンフレットを参考に図示)。

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 介護保険は公的制度です。利用以前にまず、自助努力が望まれます。かく言う、私の家でも父の認知症の進行と共に、支援を受け始めた次第です。この機に介護保険をもっと勉強しようと思っています。

 制度自体は老人介護向けです。交通事故被害者で介護状態となった場合、いわゆる介護保険ではなく、自治体から身体障害者・精神障害者の認定受けて、公的補助を受けることになります。実際の介護を担うのは、介護事業者です。これは高齢者の介護保険適用事業者と被ります。手続きも介護計画と介護認定を進める上で、ケアマネージャーさんとの打ち合わせから始まります。仕組みや利用の流れ、色々と交通事故被害者向けの公的介護と同じに思います。むしろ、違いを覚えた方が理解しやすいかもしれません。    <秋葉家のケース>

 東京に住む私が週1程度で埼玉の実家に戻って、独居となっている認知症の父の面倒を見ております。健康面は問題なく、体力も年齢以上にありますから、介護状態ではないことになります。ただし、独力でできないことは多く、洗濯や掃除その他家事をみていました。幸い、食事や炊事は自立までいかなくも、独力で食べて健康を維持できます。行き届かないことが多い中も、なんとか父の独居生活は成り立っていました。私としては、毎度トイレはじめ水場の掃除はそれなりの負担で、本来、休息をとるべき週末に、掃除の為の帰宅はキツいものでした。

 ところが、ケアマネージャーさんが言うには、「よく頑張っている方」とのこと。男手(息子)女手(娘)共に、別居している子達は、ほとんど実家に戻らず、老父母を放置しているのが現実だそうです。私レベルでも、ましなのだそうです。要支援に該当する条件は満たしているとのこと、加えて「息子さんの負担も限界で」と市役所に申請して下さいました。これで、要支援1に、公的サービスの助力が得られます。自宅に週1でヘルパーさんが派遣され、掃除の補助が得られます。これだけでも、私の負担は減ります。また週1の見守りにもなります。一人では苦しいことも、誰かの手が一つあるだけでも心強く、大変に助かります。    先のケアマネさんの言葉には続きがあります。別居の子供は最初から親を放置か、介護保険に頼るだけで・・少々引いてしまうそうです。公的保険だからと横柄な態度や、図々しい要求をする人達もいるようです。また、同居している場合であっても、まったく面倒をみない子供たちも少なくないそうです。とくに、近年は親の年金で食っているニートさんが多いそうです。高齢者の介護問題に、若者のニートやコロナ失業、非正規労働者増加が加算していると言えます。介護の深刻度によりますが、要支援レベルだと、同居していては介護サービスは受けられないか、相当制限されるそうです。もはや、高齢者を支え切れな若年層=高齢化社会の縮図をみるようです。    10年前に介護制度を解説しましたが、理屈的、数字的な事より介護の実際を取り上げていきたいと思います。今後、ケアマネさんから色々教えて頂こうと思います。      

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 過失相殺(過失割合)は損害賠償論ですから、私共の仕事ではなく弁護士の仕事になります。しかし、事故の原因調査の要望があれば、事故状況を調べる過程で避けて通ることはできません。事実、おなじみの『判例タイムス』から類似の事故を検索する作業も日常茶飯事です。業務日誌でもたまに取り上げてみたいと思います。      (前巻)        (38)     最新(とは言っても平成26年5月発行)の判例タイムス38に例示された、いくつかの事例を見てみましょう。とくに前巻に比べて、本書から自転車事故例が充実、また駐車場内事故の判例も新たに取り上げられました。

 第1回は、注目してきた駐車車両に追突した場合の過失割合です。普通に考えれば、追突したドライバーの前方不注意がすべてに思えます。しかし、違法で駐停車していた自動車にもわずかの責任があるケースが例示されたと言えます。早速、同ページを見てみましょう。   (1)駐停車車両に対する追突事故 (P299)   続きを読む »

【事案】

自転車で交差点右折の際、左方よりの自動車と衝突、転倒したもの。右肩の激痛から、レントゲン検査したところ、肩甲骨の肩峰が骨折、数日後、転院先で手術(鋼線での固定)となった。

  【問題点】

肩関節、挙上の回復が進まなかった。就職を控えている事情から、リハビリ通院を続けることなく、抜釘後に症状固定とした。計測値は10級レベルであった。一応、肩関節に隣接する骨折であること、肩関節が下方転位していることを理由に、この数値で申請をかけた。肩峰骨折後の肩関節・機能障害、新たな挑戦である。   初回申請の結果、機能障害ではなく、変形での認定となった。自賠責の判断は、「肩峰骨折は肩関節の可動に影響しない」とのこと。肩鎖関節脱臼後の鎖骨上方転位による変形の評価に留まった。本件は、肩鎖関節脱臼後の鎖骨の上方転位(ピアノキーサイン)の例外で、むしろ、右肩関節が下方に落ちている。   【立証ポイント】

直ちに異議申立を行ったが、回答はオウム返し。次いで、自賠責・共済紛争処理機構に申立ても、より丁寧な説明になったが認めてくれなかった。3度の申請から、”肩峰は肩関節に影響しない”との立場、”癒合上も問題ない”との評価が鮮明になった。裁判での立証を残すも、若さからか可動域の改善も進んでいたため、自賠責の判断を受け入れることとした。

依頼者さまには長期間の浪費となり、迷惑をかけてしまった。久々の完全敗北だが、これも実績に刻んでおきたい。

(令和2年5月)  

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どーも、金澤です。

 

我々の仕事は、被害者さんの身体の状態を的確に自賠責や保険会社に伝える為の医療調査をする為、 病院へ同行し、医師の意見を聞いたり、検査を依頼したりと、病院へ足を運ぶことが多いです。

 

近場から地方まで病院へ足を運びます。 遠くに行くのは、時間もかかり大変な反面、 仕事の目的を達成した後に食べる、その土地の美味しいごはん屋は格別です。

 

先日、東海地方の病院へ同行してきました。

病院の先生ともうまく話が出来、必要な情報を集め、とてもうまくいった帰り道。 田舎なので電車は1時間2本。

 

天気も良く暖かかったので、駅の近くの公園でコーヒーを飲んでいました。

公園の花壇に、なにやらカラフルなものが沢山あります。

近寄ってみると・・・

 

 

アンパンマン!? 思わず写真を一枚。

 

アンパンマンと言うことはもしや・・・・!?

 

 

 

 

アンパンマン・・・・!

新しい顔よ・・・・!!!!

 

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 普通、ホームページでは華々しい成功の記録を誇示するものです。集客・宣伝ですから、それは当然のことです。しかし、秋葉事務所の姿勢は異なります。

 HPで実績をUPして10年を超えますが、そのアクセスを分析すると、全国の交通事故被害者さんはもちろん、弁護士・関連業者のアクセスが半数を超えると思われます。ネット情報とは言え、一定の信頼から秋葉事務所の実績を参考にして下さっているようです。多少なりとも被害者さんや同業者さんの役に立っていること、これは人助けに通じる名誉なことだと思います。

 このシリーズ、あえて人には見られたくない認定例も隠さず紹介してきました。失敗例もきっと誰かの役に立つはずです。

多くの経験値を誇るも、まだ未経験の症例や知らない事も多いのです  

12級5号:肩峰骨折・肩鎖関節脱臼(10代男性・千葉県)

  【事案】

自転車で交差点右折の際、左方よりの自動車と衝突、転倒したもの。右肩の激痛から、レントゲン検査したところ、肩甲骨の肩峰が骨折、数日後、転院先で手術(鋼線での固定)となった。  

【問題点】

肩関節、挙上の回復が進まなかった。就職を控えている事情から、リハビリ通院を続けることなく、抜釘後に症状固定とした。計測値は10級レベルであった。一応、肩関節に隣接する骨折であること、肩関節が下方転位していることを理由に、この数値で申請をかけた。肩峰骨折後の肩関節・機能障害、新たな挑戦である。   初回申請の結果、機能障害ではなく、変形での認定となった。自賠責の判断は、「肩峰骨折は肩関節の可動に影響しない」とのこと。肩鎖関節脱臼後の鎖骨上方転位による変形の評価に留まった。本件は、肩鎖関節脱臼後の鎖骨の上方転位(ピアノキーサイン)の例外で、むしろ、右肩関節が下方に落ちている。   続きを読む »

 高齢者が転んで入院すれば、即に認知症を発症するか症状が進行します。脚を骨折すれば二度と歩けなくなる、これはむしろ普通のことです。しかし、これが交通事故によるものなら、認知症や寝たきりの責任をすべて加害者に求めることができるのでしょうか?  

 二次的な障害の発症・進行は、”間接損害”と呼ばれ、常に賠償上の難しい問題となっています。交通事故によって直接破壊された部位でなければ、また、直接の原因がなければ、その後遺症は自賠責保険の認定基準から外れます。すべての障害を、老若男女・十把一絡げで判定する自賠責保険の限界を感じるところです。自賠責は良くも悪くも平等、個別具体的な事情は後の賠償交渉で決着するしかありません。

 本件は、受傷初期からそのような事情をご依頼者に説明、症状固定をいたずらに伸ばすことなく、骨癒合をみて8か月目にしました。年齢と骨折箇所から、早期の症状固定と言えます。      秋葉は内孫、おばあちゃん子でしたから・・   11級9号:中足骨・基節骨骨折(90代女性・栃木県)   【事案】

道路を横断中、自動車の衝突を受けたもの。骨折箇所は、上肢は左上腕骨骨幹部、下肢の脛骨・腓骨は骨幹部、右肋骨、左骨盤、右足趾は母指・基節骨、第2~5中足骨。加えて頭部・顔面の打撲。   【問題点】

足趾(足指)を除いては、骨折箇所が関節に直接影響を及ぼさない所ばかり。上肢・下肢は骨幹部で、予後の癒合は良好。また、肋骨と骨盤(恥座骨)も癒合さえすれば、深刻な障害は残らない。しかし、高齢者である。上肢は肩関節、下肢は足関節の拘縮が進み、可動域制限が残存した。

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 「弊所は華々しい実績を重ねています」と宣伝したいところですが、現実には上手くいかなかった仕事も存在します。もちろん、小数例ですが、各々依頼者様には平謝りです。それでも、何事も失敗から学ぶことがあり、私達の医療調査・保険請求の仕事も然りです。そこで、反省と将来への経験則の為に、いくつか紹介したいと思います。    ある発明家はこう言いました。    「実験の失敗? それはない。 失敗こそ、こうやると上手くいかないことが分かった点で成功の一つだ」      治りがよく、その結果、後遺障害等級が低くなることは、間違いなく良い事です。しかし、関節内骨折ですと、骨癒合後も可動域が狭くなる機能障害が残りがちです。将来の回復度合いは定かではありませんが、一定の治療を終えたしかるべき時期に症状固定、後遺障害等級を確保したいと思います。

 本件の場合、その治療・リハビリ効果から、深刻な障害は回避できました。しかし、骨折箇所と状態から、できれば早期に12級7号を付けて解決したかったと思います。私どもの想定とは裏腹に、被害者さま本人のご意向、医師の方針、コロナはじめ周辺問題、様々な要素から症状固定が延びて、14級に留まる結果となりました。これも一つの結果です。   お人柄もやさしい被害者さんでした  

14級9号:足関節外果骨折(70代男性・山梨県)

  【事案】

原付バイクで信号のない交差点に進入したところ、右方より走行してきた車に衝突され、受傷した。直後から強烈な痛み・不具合に悩まされる。

足関節外果とは、外側のくるぶしです。腓骨遠位端骨折とも言います。

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